不老に剣士

はらぺこおねこ。

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Scene02 エレメント魔法学園

15 友だち

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丹歌は言われるまま、その大剣の柄を握りしめました。

丹歌の心が熱く暖かくそして力が湧いてきます。

「え?」

ハデスが思わず声を出します。

大剣は少女の姿へと変わったからです。

「こりゃ驚いた!まさか本物だったとは!!」

ウィズリーも驚きます。

「どういうことです?」

おねこには状況がうまく飲み込めません。

「アンタが私の主なのかしら?」

少女は赤いワンピースをまとい、そういいました。

「え?」


少女は丹歌の体を見ます。

「え?こいつ筋力も魔力も少ないじゃない!」

少女は頬を膨らませました。

「まぁ、この子。マナだけはかなりあるんやー」

ハデスがそういうと少女が鼻で笑います。

「ふーん、でも私はアンタが主なんて認めないわよ?」

「でも、プレゲトンさんを扱える人は少ないんやで?
アンタの意識が戻ったんは丹歌のおかげや」

「それはわかってるわよ……」

少女のはため息をつく少女の名前はプレゲトン。

伝説の三剣のひとつ。
炎の河より産み出されしモノ。

「まぁ、なんだ。
使えるのなら坊主にその剣は預けよう!」

ウィズリーは豪快に笑います。

「ええんか?」

ハデスは驚きます。

「そっちのが嬢ちゃんも丹歌もしあわせになるだろ。
エレメント学園もプレゲトンが武器になるのならきっと合格だ」

ウィズリーの言葉にプレゲトンは丹歌の方を見ます。

「仕方ないわね!次の利用者が見つかるまでの繋ぎで使わせてあげるわ」

プレゲトンはそういって丹歌の手を握りしめます。

「さぁ、願いをいいなさい」

「願い?」

「約束みたいなものね」 

「じゃ僕と友だちになってください」

そういった丹歌の顔は笑顔でした。
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