不老に剣士

はらぺこおねこ。

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Scene05 死を忘れるもの

99 俺の名前はアースロック

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「俺の名前はアースロック!
大地を揺るがす存在だ」

少年はそういって魔剣ウィスパーを解き放ちます。。
大地が唸ります。

そして盗賊たちの足が土の中に埋まります。

「な、なんだ??」

盗賊たちは自分に何が起きたかわかりません。

「このクラドの村に仇なす行為は俺がいる限り許さん!」

「……くそ!親方に報告だ!」

盗賊たちはなんとか足を土から抜くと一目散へと逃げていきます。

「にしても遅いな。
エレメント魔法学園の子どもたちは本当に来てくれるのか?」

アースロックはそう呟くと丹歌たちが空から降りてきます。

「あのクラドの村ってどこですか?」

丹歌がアースロックに尋ねます。

「ふぉふぉふぉふぉ。ここがクラドの村じゃよ」

老人がそう言って現れます。

「あ、ありがとうございます」

「ワシはこのクラドの村の村長じゃよ」

「そっか良かった」

「遅かったじゃないか」

アースロックがそういうと丹歌が言います。

「ちょっとドラゴンの群れに襲われて」

「そりゃ空を飛んでいたら襲われるぞ!
スカイドラゴンは空を飛びながら眠るし巣穴は空にあり巣に来たモノは全てご飯だ。
見たところ怪我がないみたいだな。よかった」

「あ、はい。ありがとうございます」

「では早速だが鬼畜王トールの館に向かおう。
時間が惜しい」

「はい」

「では、その前に」

アースロックはそう言って地面にウィスパーを突き刺します。
すると再び大地が揺れ。
そしてクラドの村は宙に浮かびます。

「これでよし!」

「『よし』じゃない、なんで宙に浮かばすんだ?」

玉藻が驚きます。

「さっき盗賊団が襲いに来たからそいつらが来るかも知れないんでな」

「空から攻められたら同じじゃないの?」

アースロックはプレゲトンの言葉に言葉を失いました。
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