不老に剣士

はらぺこおねこ。

文字の大きさ
上 下
103 / 223
Scene05 死を忘れるもの

104 輝く宝石

しおりを挟む
「待て……」

ミグルが驚きます。

「部下3000人の魔力が消えた??」

グルミも驚きます。

「まぁ、3000人程度だったら。
サマーの愉快な仲間たちで倒せるよな」

アースロックが笑います。
アースロックは思います。
クラドの村を宙に浮かせる必要はなかったかも知れないと……

「さぁ、今度は君たちが魔力を切らせる番だよ」

トールは指先から糸を出し魔力を込めます。

「糞が!ここは引かせてもらう!」

ミグルはそういって姿を消しました。
グルミもそっと姿を消します。

「ふぅ、お疲れ様だな」

アースロックが剣を鞘に収めます。

「うん、ありがとう」

「でも、ビンゴブックに名前が載るのは痛いな」

アースロックがため息交じりにそう言います。
プッペが静かに現れいいました。

「ご主人さま。そのことなのですが……
エレメント魔法学園に通うというのはどうでしょう?」

「それって僕に学校に通えってことかな?」

トールの言葉にプッペは頷きます。

「はい、手配の準備は丹歌さまというかたにお願いしました」

「今さら学校に行ってなにを学ぶの?」

トールはプッペの方を静かに見ます。
するとプッペはいいます。

「スターゲイザーとしての心を教えるのです」

「え?教える側?」

「そうです。お仕事です」

プッペはにっこり笑います。

「ハデスさんもいるんだっけ?」

「そうですね、ハデスさんは売店のお姉さんです」

「彼方さんは属性魔法、セロさんは体術を教えています」

「そ、そうなんだ」

「ご主人さまは偉大ですが収入はありません」

「収入は宝石を作って売っているからなんとかなるのでは?」

「それです、エレメント魔法学園の園長さんに錬金術を教えてほしいと頼まれていたのです」

「そうなんだ。でも、懸賞金をかけられていたら迷惑になるんじゃ?」

すると丹歌と玉藻が現れます。

「あ、大丈夫です。
それは取り消せました」

丹歌がそういうと悔しそうな顔をします。

「どうしたの?そんなに僕の懸賞金を取り消すのそんなにイヤ?」

「いえ、丹歌はミグルミ盗賊団にはちと色々ありまして」

玉藻がそういうとトールは頷きます。

「そっか」

数分間悩んだあとトールはエレメント魔法学園で錬金術を教えることを決めました。
しおりを挟む

処理中です...