不老に剣士

はらぺこおねこ。

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Scene09 滅びのとき

184 怪盗バルバロン

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「強くなったなジル……」

デスペルがいいます。
すると焔がシエラの方を見て尋ねます。

「なぁ、シエラ」

「どうしたの?焔」

「お前、丹歌のことをいつから亜金って言うようになったんだ?」

「……ふふ」

シエラが笑います。

焔が拳に魔力を籠めます。

「シエラをどこにやった?」

「まったけ!」

「勘がいいわね!」

「わかるだろ!しいたけくんはどこにいった?」

「まあああああつううううううたぁぁぁぁっぁ!!!」

「しいたけなんかチンケなものより。
まったけの方が好きでしょ?」

シエラの顔が剥がれていきます。

「誰だ?」

ジルが大剣を構えます。

「私の名前?
私は――」

するとジャキが言います。

「怪盗20面相バルバロン」

「あら?私ってば有名人。
でも、名前を名乗る前に名前を言うって失礼よ?」

「……!?」

バルバロンはジャキの腹部に一撃を浴びせます。

「痛いでしょ?
私の指は……!?」

バルバロンは笑います。

それはそれは楽しそうに……
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