不老に剣士

はらぺこおねこ。

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Scene10 今がその時だ

219 上には上がいる

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「ククククク」

アースベルガーの声が木霊します。

「そんなんで死ぬわけ無いじゃん」

紫が笑います。

「私たちは本体。
なのでクローンの何倍も強いのよ」

マスティマがそう言ってクスクスと笑います。

「そういうことだ。
まずはその寝そべっている女を犯して喰って我はさらなる力を得よう」

アースベルガーがそういうと鈴音の身体の上に身体を重ねます。

「なにを……?」

鈴が驚きます。

「動くな動けば中に出してしまうぞ?」

するとアースベルガーの身体がグイッと引っ張られます。
そして上に投げられます。

「動けない相手にレイプするってそんな卑劣な人が存在するなんてな!
って、お前は獣だったか。
アースベルガー!」

ジルがワープの魔法でアースベルガーを投げたのです。

「このアースベルガー。
この屈辱は忘れんぞ!
お前の家族、友人、恋人。
全て犯して喰ってやる!」

「……できないさ。
お前は今日ここで死ぬのだからな!」

ジルがそう言うとテオスの一同が笑い出します。

「何がおかしい?」

ジャキが睨みます。

イシュタムが現れ大きな風呂敷をそっと召喚します。
そしてイシュタムはその中身を広げます。

そこには何人かのエンシェント魔法学園の女生徒。
そしてベラの姿がそこにありました。

「ベラ?」

「あーあー」

ベラの目は虚ろでした。

「ククククク……
我の体液を飲ませた。
よってここにいる娘は全て我が下僕……
死ねと命じれば自害する」

「……」

一同は黙る。

「さぁ一方的なデスマッチと行こうじゃないか。
ますは一花。服を脱げ。
我の命令に従わない場合、ひとりの女性をが我に食われると思え。
ただ食うだけと思うなよ」

「さぁ。女子はアースベルガーのご飯になってもらい。
男たちは仲間同士のデスマッチと行きましょう」

イシュタムがそう言って笑います。

「では、一花さんは一番最初に裸になりなさい。
そして抵抗はせずいや積極的に性行為に営みなさい」

「誰がそんなことするかよ!」

ジョーカーが怒鳴ります。

「はい」

一花は虚ろな目で返事をします。

「よし、いい子だ」

一花は服を脱ぎます。
するとふっくらとお腹が出ていました。

「おや?」

マスティマが驚きます。
そしてバビロンが笑います。

「一花、貴方妊娠しているの?」

一花が小さくうなづきます。

「……はい」

「貴様ら!!」

「その怒り具合。
ジョーカーが父親か?」

「……だったらなんだ?」

「いいことを思いつきました。
一花さんとジョーカーさんに本気で殺し合ってもらいましょう」

イシュタムの言葉にジョーカーは返事をしました。

「わかった」

一花は、白い細剣を召喚士握りしめます。
ジョーカーも、トランプを召喚します。

「マスター?その人はジョーカーですよ」

タナトスが動揺を隠せません。

「さぁ楽しいゲームのはじまりです」

イシュタムがそういった瞬間でした。

ひとつの光が現れたのです。

「おじさんですよ」

「貴方は何?」

バビロンが尋ねます。

「おじさんですよ、さっき言ったじゃないですか」

「おじさん?死ぬ?それとも特別に乱交に参加する?」

「……不順位性行為はダメですね」

おじさんがそう言うとイシュタムが苛立ちます。

「なら死になさい」

「いやです」

「ほう、私の命令に従わないのですか?」

イシュタが笑います。
そして言葉を続けます。

「子供同士の殺し合いは好きですか?」

「何を言っているのですか?」

おじさんがため息を吐きます。

「私に逆らい私を傷つけようとするの――」

「なら私は容赦しませんよ」

ストンと何故かイシュタムの視界は一気に下がります。

「首を落としましたわよ。
 イシュタム」

テオスの幹部いずみがいいます。

「おお。いずみ。手間をかけますが私の身体を――

いずみは鎌でイシュタムの頭を突き刺します。

「な?」

イシュタムは驚きます。

「地獄の門の民はすべて助けて頂きました。
なので私はテオスにいる必要はありません」

「裏切りって訳ね。
了解、殺すわ」

「テオス、ひとり消えたね」

おねこのすけがそういうとジョーカーと一花が倒れます。

一花が地面に付く前におじさんが受け止めます。

「おねこのすけくん、君は回復を頼んだよ」

「わかりました」

「イシュタムは倒した。
次は誰ですか?」

おじさんは小さく笑いました。
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