子どもができた

第03章 ファーストキス

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俺達は、バスで枚方まで向かい、そのまま枚方公園行きの電車に乗った。
枚方公園は、枚方市駅の次に当たる為、5分もしないうちにその場所に着いた。

ひらかたパーク、通称ひらパー。
意外と知られていない話だが、日本で一番長い歴史を持つ遊園地と言われている。
ちなみに二番目に古いのは、1947年に復活した、浅草花やしきだ。
浅草花やしきが一番長い遊園地と思っている人も多いが、浅草花やしきは一度取り壊れて、再開している節があるため。
一番古い遊園地は、浅草花やしきかも知れないが、一番長い遊園地はひらかたパークなのだ。

本当にどうでもいい話だけど、つい最近まで大型な菊人形展を毎年開いていたが、職人不足により、大規模なモノは終わってしまったのである。

ホントどうでもいい話だったが。

港は、早足でチケットを購入し、ゲートを潜り抜けた。
平日は、結構ガラガラだと思うのだが、日曜日の為、人が大勢居た。

「暑いねぇ」

港は、白い大き目の帽子に手をあてニッコリと笑った。

「夏だからねぇ」

それしか、言葉が浮かばなかった。
普通の25歳の男なら、もう少し会話を膨らます事が出来たかも知れないが、女の子慣れしていない俺にとって見れば、それがやっとだった。

「もっと、他に言う言葉がないと、女の子にもてないぞー」

と、港は意地悪っぽく言った。