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05 もうひとりのあなた
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しおりを挟む俺は、優さんを強く抱きしめた。
そして、俺達は、赤外線でメールアドレスと電話番号の交換をした。
「本当に毎日送るからね!
引き返すなら今だよ?」
「俺も毎日送るよ」
「約束だよ!」
優さんは、そう言って小指を出した。
「指きりげんまん♪」
「うん」
俺は、その小指を自分の小指で握り返した。
「指きりげんまん嘘ついたらハリセンボン飲ーます。
指切った♪♪」
「うん」
「これで、約束だよ?」
「ああ。
約束だ。」
「そろそろ面会時間が過ぎるね……」
「ああ。
そろそろ帰るよ。」
「うん」
優さんは、寂しそうに空を見上げた。
「また、来てもいい?」
「うん!」
優さんは、嬉しそうにニッコリと微笑んだ。
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