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11月
11月25日
11月25日
自分の部屋でまったりしていると家のインターフォンが鳴りました。
また警察の人でしょうか?
暫く任意同行が無かったのでもしかしてと、思って玄関のドアを開けると、はるかさんが家の前に立っていました。
「猫さん、遊びにきたよー」
「え?」
「冗談だよ。
今日は、お見舞い。迷惑だったかな?」
そう言って苦笑いを浮かべていました。
「いえ、そんな事はないです」
「なら、よかった」
一瞬、間が空きました。
はるかさんの顔が少し暗くなる。
「えっと、立ち話もなんなんで、家に入りませんか?」
俺がそう言うと暗くなった、はるかさんの顔が一瞬で明るくなりました。
「いいの?
ありがとう」
こうして俺は、はるかさんを自分の家に入ってもらうことになりました。
女の子を部屋にあげるなんて、初めてかも知れません。
急な訪問だったので、俺の部屋は散らかっていました。
そして、その部屋を見てはるかさんが言った一言。
「この部屋、猫さんの匂いがする」
臭くてごめんなさい。
寒いから窓も暫く開けてませんでしたしね……
凹む俺をよそに、はるかさんは本棚を見ていいました。
「猫さんの部屋、本がいっぱいあるね」
ごめんなさい、ほとんどがマンガの本です。
「ベットの下にエッチな本とかあるのかな?」
「いや、それはないです」
「ふーん。
まぁ別に良いけど」
俺は、親と同居しています。
なので、初めての女の子の訪問に母親は少し興奮気味。
「お邪魔しまーす」
そう言って、おやつとジュースを用意してくれました。
そして一言……
「明日、お母さん朝から映画を見に行くから留守番よろしくね」
今、言わなくてもいいじゃないですか……?
「はーい」
そして何故か、はるかさんが返事をする。
どうして、はるかさんが返事をしたのでしょうか?
母親が、部屋から出るとはるかさんが寂しそうに窓の外を見ながら言いました。
「ねぇ、気付いている?
私達、ずっと警察の人にマークされてるね」
「そうですね。
俺この間、事情聴取されたんです。
どうやら俺は容疑者の1人らしいです」
「私も警察の人に犯人扱いでの事情聴取されたよ」
「そうなんですか?」
「うん、私達容疑者仲間だね」
はるかさんは、クスリと笑いました。
「そうですね……」
ほんの少しだけ、はるかさんと親近感が沸いた気がする。
「良い人だね。
猫さんのお母さん」
「そうですか?」
「うん。
私さ、親と仲が悪くてさー
高校卒業と同時に家を飛び出たんだー」
「そうなんですか……」
「住む場所もない、学歴も職歴も経験も何も出来ない女の子が、手軽に稼げる仕事っていったらさ、風俗しか思い浮かばなかったんだ」
なんて、言えばいいかわかりませんでした。
はるかさんの過去。
それは、俺なんかが知っていいか悪いのか解らない。
でも、はるかさんは静かに、それでいて優しく語ってくれました。
少し、胸が切なくなりました。
3時間ほどはるかさんと雑談をした後、はるかさんは仕事があるらしいので、はるかさんを家まで送って別れました。
人って色々事情があるんだなぁーって思いました。
俺は、自分の中にある闇をまだ誰にも語ったことがありません。
でも、はるかさんは自分の中の秘密を俺に話してくれました。
俺は、はるかさんに何をしてあげれるのでしょうか?
どうすれば、喜んでもらえるのでしょうか?
答えは、俺にはわかりません。
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