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12月

12月21日

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12月21日

昨日、お泊りして朝に帰宅しました。
家についてすぐに、はるかさんから電話が掛かってきました。
「今日もウチに来ない?」
「え?」
はるかさんの提案に、俺は目を丸くさせてしまいました。
「今日は冬至でしょ?
 カボチャパーティーしようと思うの」
「カボチャパーティーですか?」
「うん、カボチャパーティー
猫さんカボチャ嫌い?」
「嫌いではないです……」
「よかった
 じゃ、今日の18時くらいに来てくれるかな?」
「はい」
そういう訳で、はるかさんの家に行ってきました。
はるかさんの家のテーブルには、カボチャスープにカボチャの煮物にカボチャのサラダ……
「わ……
 カボチャづくしですね」
「でしょ?
 私、猫さんのためにいっぱい作ったんだよー」
「ありがとうございます」
「さぁ、食べよう!
 今、ご飯をよそうね」
「はい」
はるかさんは、そう言ってご飯をよそってくれました。
山盛りでした。
「俺、そんなに食べれません」
「えー
 男の子なんだからいっぱい食べなきゃダメだよー」
そんな感じで、食事が始まりました。
味は、楽しすぎて覚えていません。
食事の後、はるかさんは、俺の手をぎゅっと握りました。
「お風呂に入らない?」
「え?」
「ゆず湯にしてあるからさ……
 一緒に入ろう?」
「えっと……」
「ダメかな?」
「ダメではないです……」
「じゃ、行こう!」
そして、一緒にお風呂に入りました。
ゆず湯、とても気持ち良かったです。
はるかさんの裸を見たことは、ここでは内緒です。
「今日も、泊まるよね?」
はるかさんは、肌を密着させて上目づかいで俺に言いました。
これって卑怯ですよね。
これをされて断れる男はいないと思います。
押しに弱い俺は、そのままお泊りする事になりました。
一緒のベッドに入って手をつないで眠る。
やっている事は、まるで子供ですよね。
でも、幸せでした。
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