フォロワーのHaruさんが殺されたそうです。

はらぺこおねこ。

文字の大きさ
58 / 94
翌年1月

1月1日

1月1日

新年ですね。
あけましておめでとうございます。
でも、めでたい気分にはなれませんでした。
公園で静かに空を見上げていました。
すると、由香さんから電話が掛ってきました。
「猫さん、初詣に行こうか?」
「え?」
「八幡さんに行こう!」
「八幡さん?」
「京都の石清水八幡宮って神社だよ。
 猫さん知らない?」
「知ってるけど……」
「私が、車を出すから!
 猫さんの家って枚方だよね?」
「はい」
「了解。今すぐ枚方市駅に来てよ」
「え?」
「絶対来てね!
 来なかったら今度会った時に罰ゲームだからね!」
由香さんは、ケラケラ笑いながら電話を切りました。
この人、はるかさんより強引です。
そんな強引な女性に弱い自分が情けなくて泣けてきました。
枚方市駅に行くと、俺の名前を呼ぶ声が聞こえました。
声のする方を見ると、由香さんが俺の方を見て手を振っていました。
「猫さん!こっち!こっち!」
「由香さん、こんばんは」
俺は、駆け足で由香さんの方に駆け寄りました。
「こんばんは。
猫さん、今年は初詣に行った?」
「行ってないです」
「なら、よかった」
由香さんはそう言うと俺の手を引っ張り、車の方まで案内してくれました。
「これ、由香さんの車ですか?」
「うん!そうだよ!」
「マイカーだなんて、凄いですね」
「軽だけどね」
由香さんは、そう言って車を走らせました。
それから30分程で石清水八幡宮に到着しました。
そして、軽く参拝しておみくじに挑戦です。
結果は、『平』
由香さん曰く、凶の一個上だそうです。
なんか微妙な気分ですが、凶じゃなくてよかったと思います。
由香さんは、俺の歩幅に合わせてゆっくりと歩いてくれました。
「あの……
 由香さんは嫌じゃないんですか?」
「ん?なにが……?」
「俺のこと気持ち悪くないですか?」
俺は、何を聞いているのでしょう。
でも、俺のことを気持ち悪く思う人も多いです。
だから怖いんです。
由香さんが、無理して俺につきあっているんじゃないかと……
「全然大丈夫だよ?」
「そうですか……」
「ん?
どうかした?」
「いえ、なんでもありません」
俺は、苦笑いを浮かべて首を横に振りました。
「んー」
由香さんは、首を傾げて少し考えた後「帰ろうか?」と言いました。
俺は、静かに頷きました。
心の中は、空っぽ。
はるかさん、どうして自殺なんかしちゃったんですか?
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

夫婦交換

山田森湖
恋愛
好奇心から始まった一週間の“夫婦交換”。そこで出会った新鮮なときめき

わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...

MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。 ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。 さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか? そのほかに外伝も綴りました。

同じアパートに住む年上未亡人美女は甘すぎる。

ピコサイクス
青春
大学生の翔太は、一人暮らしを始めたばかり。 真下の階に住むのは、落ち着いた色気と優しさを併せ持つ大人の女性・水無瀬紗夜。 引っ越しの挨拶で出会った瞬間、翔太は心を奪われてしまう。 偶然にもアルバイト先のスーパーで再会した彼女は、翔太をすぐに採用し、温かく仕事を教えてくれる存在だった。 ある日の仕事帰り、ふたりで過ごす時間が増えていき――そして気づけば紗夜の部屋でご飯をご馳走になるほど親密に。 優しくて穏やかで――その色気に触れるたび、翔太の心は揺れていく。 大人の女性と大学生、甘くちょっぴり刺激的な同居生活(?)がはじまる。

邪神の祭壇へ無垢な筋肉を生贄として捧ぐ

BL
鍛えられた肉体、高潔な魂―― それは選ばれし“供物”の条件。 山奥の男子校「平坂学園」で、新任教師・高尾雄一は静かに歪み始める。 見えない視線、執着する生徒、触れられる肉体。 誇り高き男は、何に屈し、何に縋るのか。 心と肉体が削がれていく“儀式”が、いま始まる。

「がっかりです」——その一言で終わる夫婦が、王宮にはある

柴田はつみ
恋愛
妃の席を踏みにじったのは令嬢——けれど妃の心を折ったのは、夫のたった一言だった 王太子妃リディアの唯一の安らぎは、王太子アーヴィンと交わす午後の茶会。だが新しく王宮に出入りする伯爵令嬢ミレーユは、妃の席に先に座り、殿下を私的に呼び、距離感のない振る舞いを重ねる。 リディアは王宮の礼節としてその場で正す——正しいはずだった。けれど夫は「リディア、そこまで言わなくても……」と、妃を止めた。 「わかりました。あなたには、がっかりです」 微笑んで去ったその日から、夫婦の茶会は終わる。沈黙の王宮で、言葉を失った王太子は、初めて“追う”ことを選ぶが——遅すぎた。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

与兵衛長屋つれあい帖 お江戸ふたり暮らし

かずえ
歴史・時代
旧題:ふたり暮らし 長屋シリーズ一作目。 第八回歴史・時代小説大賞で優秀短編賞を頂きました。応援してくださった皆様、ありがとうございます。 十歳のみつは、十日前に一人親の母を亡くしたばかり。幸い、母の蓄えがあり、自分の裁縫の腕の良さもあって、何とか今まで通り長屋で暮らしていけそうだ。 頼まれた繕い物を届けた帰り、くすんだ着物で座り込んでいる男の子を拾う。 一人で寂しかったみつは、拾った男の子と二人で暮らし始めた。