34 / 100
Scene04 赤ちゃんの十戒
34 ママがいない夜
しおりを挟む
お風呂から出た私は、ふわふわした気分になる。
気持ちいいような気持ち悪いようなそんな感じ……
「理香、そろそろ眠いんじゃないか?」
「……うん。
眠い……」
「布団をしこうか?」
「うん」
私が、うなずくとパパは、ニッコリと笑って私の頭を撫でてくれた。
パパが、布団をしいてくれる。
だから、それまで寝ちゃいけない。
寝ちゃいけない。
寝ちゃいけない。
寝ちゃいけない。
そう思っていたのに、私が気付いた時……
私は、布団の中に居た。
隣でパパも眠っている。
ママは?
私は、起き上がりママを探した。
ママがいない。
「ママ?
ママどこー?」
私は、大きな声で泣いた。
ママがいない。
ただそれだけで不安になる。
パパが、目を覚まして私の身体を抱きしめてくれる。
「どうした?」
「ママがね……
ママがいないの……」
パパは、無言で時計を見る。
時計の時間は、『AM2:00』と表示されている。
「あー。
こりゃ、終電に乗り遅れたみたいだな……」
パパは、そう言ってクスリと笑った。
「ママ帰ってこないの?」
私の中は、不安でいっぱいになった。
不安で不安でしょうがなかった。
でも、パパはニコニコと笑っている。
「そうだね……
明日の朝になれば戻ってくるだろう」
「ホント?
ホントに戻ってくる?」
私の目に涙があふれる。
「ああ。
だから、もう一回おやすみ」
「ママ、どうして帰ってこないの?
私のこと嫌いになっちゃったの?」
「そんなわけあるもんか……
ママはな、最終の電車に乗り遅れたんだ」
「え?」
「電車において行けぼりをくらったんだ……」
「わかんない……」
「大丈夫。
帰ってくるさ。
だから、もうお休み」
パパが、そう言って私の頭を撫でてくれた。
ママが居ないのは悲しいけど、パパが傍にいてくれる……
それだけで、私の心は少し暖かくなった。
朝が来る。
目が覚めても隣にママはいない。
泣きたくなった。
でも、泣く前にパパが私の頭を撫でてくれた。
安心。
安心。
安心。
私の心は、温かい何かによって包み込まれた。
今日は、日曜日。
パパもお仕事は、お休み。
朝になってもママは帰ってこない。
「ママ、遅いね……」
「うん。
遅いな……」
パパも何処か元気がない。
ママが居ないせいなのかな?
パパが、元気ないと私も元気が出ない。
泣きたくなる。
泣きたい時には泣けばいい。
誰かが言った言葉。
幼い私にもわかる。
泣きたい時に泣いたら世の中すべてダメになる。
だから、私は、我慢した。
我慢して涙を堪えることにした。
12時を過ぎ、吉本新喜劇を見ている時だった。
「ただいまー」
ママが、帰って来た。
気持ちいいような気持ち悪いようなそんな感じ……
「理香、そろそろ眠いんじゃないか?」
「……うん。
眠い……」
「布団をしこうか?」
「うん」
私が、うなずくとパパは、ニッコリと笑って私の頭を撫でてくれた。
パパが、布団をしいてくれる。
だから、それまで寝ちゃいけない。
寝ちゃいけない。
寝ちゃいけない。
寝ちゃいけない。
そう思っていたのに、私が気付いた時……
私は、布団の中に居た。
隣でパパも眠っている。
ママは?
私は、起き上がりママを探した。
ママがいない。
「ママ?
ママどこー?」
私は、大きな声で泣いた。
ママがいない。
ただそれだけで不安になる。
パパが、目を覚まして私の身体を抱きしめてくれる。
「どうした?」
「ママがね……
ママがいないの……」
パパは、無言で時計を見る。
時計の時間は、『AM2:00』と表示されている。
「あー。
こりゃ、終電に乗り遅れたみたいだな……」
パパは、そう言ってクスリと笑った。
「ママ帰ってこないの?」
私の中は、不安でいっぱいになった。
不安で不安でしょうがなかった。
でも、パパはニコニコと笑っている。
「そうだね……
明日の朝になれば戻ってくるだろう」
「ホント?
ホントに戻ってくる?」
私の目に涙があふれる。
「ああ。
だから、もう一回おやすみ」
「ママ、どうして帰ってこないの?
私のこと嫌いになっちゃったの?」
「そんなわけあるもんか……
ママはな、最終の電車に乗り遅れたんだ」
「え?」
「電車において行けぼりをくらったんだ……」
「わかんない……」
「大丈夫。
帰ってくるさ。
だから、もうお休み」
パパが、そう言って私の頭を撫でてくれた。
ママが居ないのは悲しいけど、パパが傍にいてくれる……
それだけで、私の心は少し暖かくなった。
朝が来る。
目が覚めても隣にママはいない。
泣きたくなった。
でも、泣く前にパパが私の頭を撫でてくれた。
安心。
安心。
安心。
私の心は、温かい何かによって包み込まれた。
今日は、日曜日。
パパもお仕事は、お休み。
朝になってもママは帰ってこない。
「ママ、遅いね……」
「うん。
遅いな……」
パパも何処か元気がない。
ママが居ないせいなのかな?
パパが、元気ないと私も元気が出ない。
泣きたくなる。
泣きたい時には泣けばいい。
誰かが言った言葉。
幼い私にもわかる。
泣きたい時に泣いたら世の中すべてダメになる。
だから、私は、我慢した。
我慢して涙を堪えることにした。
12時を過ぎ、吉本新喜劇を見ている時だった。
「ただいまー」
ママが、帰って来た。
0
あなたにおすすめの小説
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
罪悪と愛情
暦海
恋愛
地元の家電メーカー・天の香具山に勤務する20代後半の男性・古城真織は幼い頃に両親を亡くし、それ以降は父方の祖父母に預けられ日々を過ごしてきた。
だけど、祖父母は両親の残した遺産を目当てに真織を引き取ったに過ぎず、真織のことは最低限の衣食を与えるだけでそれ以外は基本的に放置。祖父母が自身を疎ましく思っていることを知っていた真織は、高校卒業と共に就職し祖父母の元を離れる。業務上などの必要なやり取り以外では基本的に人と関わらないので友人のような存在もいない真織だったが、どうしてかそんな彼に積極的に接する後輩が一人。その後輩とは、頗る優秀かつ息を呑むほどの美少女である降宮蒔乃で――
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
【完結】感熱紙のラブレター
戸波ミナト
ミステリー
私は両親を早くに失い、おばあちゃんに育てられました。
「いつも笑顔で、ひとにやさしくしなさい」というおばあちゃんの教えを守り続けていた私は運命的な出会いを果たします。
私は
しあわせでした。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
春の雨はあたたかいー家出JKがオッサンの嫁になって女子大生になるまでのお話
登夢
恋愛
春の雨の夜に出会った訳あり家出JKと真面目な独身サラリーマンの1年間の同居生活を綴ったラブストーリーです。私は家出JKで春の雨の日の夜に駅前にいたところオッサンに拾われて家に連れ帰ってもらった。家出の訳を聞いたオッサンは、自分と同じに境遇に同情して私を同居させてくれた。同居の代わりに私は家事を引き受けることにしたが、真面目なオッサンは私を抱こうとしなかった。18歳になったときオッサンにプロポーズされる。
ちょっと大人な物語はこちらです
神崎 未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な短編物語集です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
与兵衛長屋つれあい帖 お江戸ふたり暮らし
かずえ
歴史・時代
旧題:ふたり暮らし
長屋シリーズ一作目。
第八回歴史・時代小説大賞で優秀短編賞を頂きました。応援してくださった皆様、ありがとうございます。
十歳のみつは、十日前に一人親の母を亡くしたばかり。幸い、母の蓄えがあり、自分の裁縫の腕の良さもあって、何とか今まで通り長屋で暮らしていけそうだ。
頼まれた繕い物を届けた帰り、くすんだ着物で座り込んでいる男の子を拾う。
一人で寂しかったみつは、拾った男の子と二人で暮らし始めた。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる