僕は転生を司る神さまです!《退屈な日常は異世界転生者で満たされる》

レイン

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「はぁ~今日も転生者はゼロか~」

目の前にあるリストに目を向けてみるとそこには何も書かれてはおらず真っ白だった。

「あぁ~暇だな~退屈だな~面倒だな~」

今日も何もすることのない日々を過ごすのかと思うと憂鬱な気持ちになる。

「……あ、そうだ! 転生する奴がいないのなら作ってしまえばいいんじゃないか!」

僕は名案が浮かんだと早速行動に起こすことにした。まず転生を行うにはその人物を今いる世界から引き剥がすために一度死んで貰わないといけない。だが僕にだって良心というものがある、そのため誰かに死んでもらうようにするのではなくすでに死んでいる、もしくは死にかけの人物をこの僕達神の世界、神界へと呼ぶことにした。

「誰がいいかな~」

面白い人物はいないか片っ端から探し始めることにした。探す条件として最近、現世では異世界転生モノと呼ばれるネット小説が流行っているようで僕が異世界転生について説明する必要がないヤツに限る。だって説明色々細かくてめんどくさいから。まぁそれ以外は特にこれといった条件はなく一人一人その人のこれまで歩んできた道のり 人生を見て面白そうなやつを探していく。

「お、こいつ面白いなぁ~」

1人面白そうな奴を見つけた。そいつは謂わゆる中二病というやつだった。中二病は大抵は思春期特有の現象で大人になれば中二病から目覚めるがそいつは大人になっても目覚めなかった中二病だった。全身真っ黒の服とコートを着てコートの中には紋章のようなものが描かれており、コートが風でなびくとその紋章が見えるようになると細かく作り込まれていた。武器は聖剣デュランダルと魔剣ラーデダル(自分で名付けたオリジナルの剣)を携えていた。

「くくっっ!!こいつ こいつに決めた!」

こいつの人生は見れば見るほど面白いやつだった。なので俺はこいつを異世界転生させることにした。丁度こいつも異世界へ転生することを願っているようだし、命も尽きかけているようで異世界へ転生する条件も満たしている。

「さぁ、呼び寄せるか!」

俺は早速現世からこいつの魂を引き剥がし神界へと呼び寄せた。
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