オペレーション✖️シールド〜周りのエロい声が凄すぎて僕の防御(理性)を貫通してきます。スキルの裏効果と派生で最強の盾使いを目指すッ!〜

トロ

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42話

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 いやー、かなりヤバかったな……。

 試した事が成功した喜びで先生達のお知らせを聞き逃した!

 師匠が鎖の付いた銛みたいな武器を防いでくれなきゃ、刺さってたな!

 そもそも銛は海で使えよなッ!

 初見殺しのやり方だと師匠が言っていた事から、もしかしたら乱戦時に師匠はこれで死んだのかもしれない。

 なんとかなって良かった。

 でも、アイギスのスキルスロットに入れてる【暴食】が予想通りで良かった。

 このスキルは『鑑定』では書かれていなかったけど、事が出来るだろうと妄想してたんだよね!

 なんせラノベとかでもヤバい系スキルだし!

 ただ、物理攻撃は喰ってくれないらしい……銛が貫通して来たし……暴食と名乗るなら何でも喰ってくれよな!

 とりあえず名前をつけようッ!

 ずばり──

暴食盾 シールドグラトニー

 ──だなッ!


 しかし、空にいる相手とどうやって戦えば良いんだ?

盾刃シールドカッター】だとダメージ与えられないだろうし、【盾刃転 シールドリボリューション】も傷を付けるぐらいで終わりそうな予感しかしない。

 今も連発してブレスを撃ってくるから【暴食盾シールドグラトニー】を使いっぱなしだ。

 盾をブレスの来る方向に出せば良いだけの簡単なお仕事ですがね!

 銛に関しては避ける事にした。あんな遠距離でネタが上がっている攻撃は来るとわかっていれば当たる事はまず無い。僕の回避力を舐めんなよ!

 まぁ、ドラゴンは追加で4匹も増えてブレス撃たれまくってるから、防御を解いて反撃できないんだけどね!

 師匠はシャーリーさんを守る事に集中しているし問題無いだろう。

 しかし──

 明るく言ったものの──実際は絶望的な戦力差だな……。

 魔物も無限にいるんじゃないのか? と思うぐらい絶え間なく現れ続けているから皆の疲労も半端ないだろう。それに魔力を回復してあげる暇も全く無い。

 そもそも僕が回復してあげるとシリアスな場面なのにシリアスじゃなくなる……敵さんもきっと激おこだよ……。


 このままだといつかやられるかもしれない。

 そんな最悪の未来が頭の中を過ぎる。

 あの夢は回避したい──


「ごめん──少し休むから……またね……」

 エレノアさんの声が頭の中に響いてきた。

 エレノアさんのいる方向を見ると大爆発を起こした後はその場から消え──

 大量の魔物を道連れにしてくれていた。

 言葉から察するにエレノアさんは死んではいないのだろう。また出会ったら感謝の魔力を渡さないとな。

 それに魔物も少しずつだけど増え方が緩やかな気がする。

 なんとか惹きつけて一掃出来ないかな?

 また新しく思い付いた技があるし、なんとかならないだろうか……。

 せめて、あの飛んでるドラゴン5匹をなんとかならないかな──




 ◆




「ふぅ……さすがにキツいわね……」

 グリフォンの討伐を終えた私は状況確認をすると──


 非常に拙い事態になっていた。

 ……予想以上に魔物が多い。

 これは軍が対応するレベルだわ。

 あのエレノアって子と、シャーリー、リリア、ユラ、ゾルがいなかったら持ち堪えられていなかったかもしれない。

 レラちゃんとフィアちゃんも大分頑張っているけど、雑魚以外は任せられない。兵士や冒険者もなんとか疲弊しているものの頑張っている。

 シャーリーとロイの守りのお陰で街には被害は無い。

 そんな中、異常なのは息子であるロイだ。

 属性竜のブレスをいとも簡単に防ぐ姿が見える。

 確かにステラは使いこなし始めているとは言っていたけど、ロイは既にカイル以上に使いこなしている気がする。カイルはこんなに大量の盾は出せなかった……。

 それと、あの腕輪にこんな能力があるなんて知らなかった。

 それに比べて──現役『聖天』の守り手の癖してブレスをロイに任せるなんてゾルは何やってんのよ……。


 これを打破するにはどうしたらいいものか……。

 地上にはそこまで強い魔物はいない。だけど、空には属性竜であるレッドドラゴンが5匹……。

 属性竜自体はそんなに大した事はない。

 私がだけど……。既に魔力、体力はかなり消耗している。

 このままだと間違いなく全滅してしまう。


 私は一瞬にしてロイやシャーリーのいる場所まで駆け寄る。

「──こっちは終わったわ!」

「──!? 母さん! さすがだね! 凄いよ! 魔物も恐怖を感じるんだね! 母さんが来たらもう大丈夫だね!」

 ロイは笑顔で私を出迎えた後、目を見開いて骸になったグリフォンを見ながら期待を込めた眼差しを向けてくれる。私を信頼してくれているのがわかるだけに先が見える戦いをさせたくない。


 ──我が子をここで死なせなくない。

 それはシャーリーも同じでしょう。最悪は子供達は逃すしかない。


「何言ってんのよ! ロイも凄いわよ! あんな連発のブレスなんかゾルじゃ防げないわよ!」

 私の発言にゾルは蹲る。地味に効いたようだ。
 ゾルは普通のドラゴンならまだしも属性竜のブレスは何発も防ぐ事は出来ないのだから仕方ないじゃない。

「いや、師匠がいなかったら僕は死んでたかもしれないんだ! やっぱり師匠は凄いよ!」

 今度はロイの言葉にむくりとゾルは起き上がる。その目は救世主と言わんばかりだ。

 全く……いい大人が──!?

 ロイは向かってくるブレスに対応する為に集中する──


「さて、今はあの上に飛んでるトカゲをなんとかしないとダメね。このままだと──全滅するわね……」

 さて、ゾルへの嫌味はこれぐらいでいいでしょう。

 私の言葉にシャーリーとゾルは頷く。2人も事態の深刻さに気付いている。

 私はシャーリーから予め指揮権限を与えられている。見たところゾルは後一撃ぐらいしかブレスは防げない。チャンスは一度だけ。

 街を見捨てて私達だけ逃げるか──

 子供達だけを逃すか──

 の選択しなければならない。

 今ならロイはブレスを防ぐ事に集中しているはず。


 私は転移石を出してシャーリーを見ると──

「私は職務を全うします」

 目を瞑りそう言う。

 長い付き合いだもの……わかってるわよ。

「俺達、『聖天』もだ」

 この場にいない皆もきっと同じ事を言うでしょうね。

「なら──決まりね?」

 2人は強く頷く。

 当然、私も残る。

 リリアとユラも私の手に持っている物に気づいている。早くやれと言わんばかりに見つめてくる。

 皆の覚悟──確かに受け取ったわ。

 古い付き合いだとこういう時、短い言葉や阿吽の呼吸で終わるからありがたいわね……。

 ロイも生き延びたら──いつか信頼出来る仲間と共に旅をして欲しい。


 さぁ、始めましょう──


「ゾルッ! 後一撃ぐらいは男なら──根性で防ぎなさいッ!」

「誰に言ってやがる──俺が必ず体張ってロイ達ぐらいは守ってやるよッ! ロイッ! それを防いだら俺と交代だッ! フィアとレラも隊長の所へ来いッ!」

「「「はいっ!」」」

 3人は私の所へ駆け寄ってくる。

 その時──

 5匹のレッドドラゴンは同時にブレスを放とうと魔力を溜め始め──

 集約された極大のブレスが発射される。

「舐めんなよッ! ──【盾反射 シールドリフレクション】ッ!!!! ちっ、糞がッ!」

 ゾルが反射させるが──

 反射しきれずにブレスは四方に散る。

「──サポートしますッ! ──【暴食盾シールドグラトニー】」

 ロイが咄嗟にブレスを吸収させる盾を四方に出したお陰で被害は出ていない。

 全く、この子は……本当──カイルによく似ていわね。

 あの人が生きていたら──この状況はどうにかなったのかしら?

 私は自然とロイをぎゅっ、と抱きしめていた。

「本当、立派になったわね……お母さんは嬉しいわ。──大丈夫よ……お母さんがロイ達を死なせないわ。必ず──守ってあげる──「母さん」──なぁに?」

「僕は逃げないよ。その手に持ってるを仕舞ってよ。それと──諦めるなよッ!」

 ロイは生まれてからこんな低い声で言ったり、怒鳴ったりした事はない。

 ……この子は本当に聡い子……きっと私のやる事を理解して怒ってくれているのかもしれない。

「……でも、貴方達を死なせなたくないわ」

「──諦めるなって言っただろッ! 母さん──皆の力を合わせれば出来るはずだッ! なんせ、ここには母さんがいるじゃないか!」

 フィアちゃんも、レラちゃんも頷く。

 この子達は私を信じてくれている……だけど──

「今の魔力と体力じゃ無理よ……」

「母さんの弱音を吐くような姿は見たくないッ! この中じゃ、母さんが最強なんだよッ! どれだけ僕が守れたとしても所詮は盾使い、この状況を覆す事は出来ない──だけど、母さんがなら問題ないよね? ──情けない母さんにはお仕置きだよ──その根性叩き直してやるッ!」

 ロイは私を強く抱きしめ返す。

「ロイ? ──え? な、に、これ──あ、あぁっ! あっあ、あぁッ! あッあッあアァアアアッ──」

 私は全身の力が抜けてその場に尻餅をついた。

 なに……これ……もしかして逝った?

「これで大丈夫でしょ?」

 ロイはイタズラをした時のような笑顔を浮かべながら私に言う。

 大丈夫って──逝った事で足腰に力が入らないわよ……──!?

 なにこれ……魔力が全回復してるし、疲労がない?

「ライラさん──きっとこれで戦線復帰出来ます。私もそれで命を救われました……」

 フィアちゃんが?

「ライラさん──いえ、ならあれぐらいやれますよね? いつか私も追いつきますッ! だから──諦めないで下さいッ! 師匠は最強なんですからッ!」

 レラちゃんは初めて私の事を師匠と呼んで、信じてくれている。

 あぁ、ダメだ……泣きそう……。

 そうね……こんな事で諦めたらダメよね……。

「ロイ、何か策があるのね?」

「──当然ッ! 母さんがあのドラゴンなんとかしてくれたらね?」

 全く……悪戯っ子の笑みを浮かべて──

「──任せなさいッ! もう情けない姿は見せないわッ!」

 私は奮起する──

 抱きしめられただけで逝かされた事は──

 あのレッドドラゴン共にぶつけてやるわッ!
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