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第四十六話 変な人
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『少々、頑張り過ぎてはいないか? 無理をしていないか? 今朝あれだけの出来事があったんだ。命も危険もあった。怖かっただろう。きっと神経をすり減らしたはずだ。今日は、これ以上頑張りすぎる必要はないんじゃないか?』
ふと、頭の奥から声が聞こえてくる。もう聞きなれた、自分と同じ声だ。
いつにも増して、今日は優しい口調をしている。
当然、今は精神世界にいるエコノレ君の声である。
ロンジェグイダさんとの一件以来、私たちは自由に意志疎通ができるようになっていた。この身体で優先度が高い私からなら、睡眠中に精神世界で顔を合わせることもできる。
「大丈夫だよ、私はまだまだ元気! こう見えて、メンタルは強い方なんだから。……それより、ごめんね。私が勝手な行動をしたせいで、君の身体を死なせてしまうところだった。気を付けろって、皆いつも言ってくれていたのに」
本当に、今朝は危ないところだった。カッツァトーレが来てくれなければ、多分死んでいただろう。あんな森の中で、戦闘力の全くない私が一人っきりなんて、危険極まりない。迂闊な行動をしたと、反省している。
この身体は私のものじゃない。元はエコノレ君のものなんだ。最近彼と親しくなって、だんだんこの生活にも慣れて、忘れてしまっていたらしい。私が下手な行動をすれば、私が死ぬのではなくて、エコノレ君が死ぬのだということを。
『君が謝るようなことじゃないさ。今回に関しては、誰も悪くない。強いて言うなら、君を守り切れなかったカッツァトーレが悪いだろう。アイツは確かに強いが、少々抜けているところがある。危険を察知し自分で守り切れないと判断したのなら、中途半端に君を傍に置くのではなく、戦える人材を見つけに行くべきだったのだ。戦闘経験が豊富な彼ならば、そのくらいの判断はできるはずだった』
エコノレ君の言うことはもっともだ。私には戦闘のアレコレは分からない。けど、カッツァトーレはそういう部分を熟知している。敢えて良くなかった部分を挙げるとすれば、カッツァトーレの判断ミスだろう。けど……。
「カッツァトーレは悪くないよ。確かに判断ミスをしたかもしれないけど、私を守ってくれたのも事実なんだから。彼が来てくれなかったらどうなってたか、エコノレ君も分かるでしょ? だから、あんまり責めないであげて欲しい」
『……分かっているさ。これは八つ当たりだよ。君のピンチに何もできない俺の無力さに、どうにも腹が立つ。何故、俺はあの場面で、君を助けに行けないのだろうか。せめて、緊張していた君に、優しい言葉でもかけてやれば良かった。俺は弱い男だ』
エコノレ君、そんな風に考えていたのか。私のことそんなに心配して……。
いや、彼はいつだって私を気にかけてくれているじゃないか。私が何を考えているのか、いつも知ろうとしてくれていたじゃないか。
「……でもね、私に隠し事しようとしても無駄だから。文字通り、君のことはなんでも分かってるんだよ? エコノレ君は大概小心者だからな~。あの時、ちょっとビビったでしょ?」
『人に言われるのは癪だ。自分でもよく理解している。俺はあの時、怖かったんだ。あの魔獣が。きっと君が感じたそれよりもずっと、俺はあの魔獣に恐怖を抱いていた。おかしい話だ、危険に晒されているのは君なのに。交代すれば、その恐怖を肩代わりできたはずなのに。本当に、自分の情けなさを実感したよ』
ちょっとおちょくるだけのつもりだったのに、思った以上にクリティカルだったみたいだ。大分傷ついているのが伝わってきた。
確かに彼は意志の弱い男だ。ハッキリ言うと、私よりもずっと脆弱だと思う。きっと彼は、目標がなければ今すぐにでも商店を辞めている。そのくらい、彼は『逃げる』という行為を容認していて、言い方を変えれば、意志が弱いということになるのだ。
しかし彼の長所は、それを自覚できるということ。恥ずかしがらず、私にそれを話せるところ。
誰よりも自分の情けなさを理解しているのに、それをしっかり言葉にできる。そんな誠実さが、彼の人柄であり、人から信頼される所以なんだ。
というか、今回に関して彼の落ち度はゼロなんだよね。むしろまた私がやっちゃったっていうか。
彼はああ言ってるけど、交代しようとはしてくれてたんだよね。それはちゃんと伝わってる。
「あんまり気にしなくていいよ。私が本当に逃げたいって思ったら、強制的に君と交代できるんだから。逆に今回は、エコノレ君に怖い思いをさせたくなかった。だから、まぁその、この間とまったく同じことをしちゃいました」
『な、なるほど。どおりで、俺が交代しようと思っても表に出られなかったわけだ。俺が心のどこかで恐怖に負けているのかと思ったが、そういうことだったんだな。だが、今度からああいう状況になったら、すぐ俺に交代してくれ。もちろん俺が君を守りたいという気持ちもそうだが、元々この身体は俺のもの。動かし方も良くわかっている。生存確率を上げるという面でも、俺に交代する方が合理的だ。……エコテラが俺のことを考えてくれているというのは、嬉しいんだが』
やっぱりエコノレ君は、照れているのも素敵だ。カッツァトーレもかわいいとは思ったけど、エコノレ君からは、他とは違う何かを感じる。多分これが、恋愛フィルターってやつなんだろうなぁ。
「だからさ、今回はお互い悪かったよ。エコノレ君は逃げたいって気持ちがあったし、私は勇気を出そうとしてくれたエコノレ君を弾き飛ばした。それが噛み合っちゃって、上手く行かなかったんだ。反省だね」
『ああ、そうだな。……けど、「お互い悪かった」だと聞こえがよくないから、「お互い良かった」にしよう。俺たち二人とも、互いを思って行動しようとはしてたんだ。だから、悪かったところなんてない。良いところがぶつかり合っただけさ』
本当に、素敵な考え方をしているね。私じゃそんなことは考えられない。
エコノレ君はとても不思議で、今まで出会った誰よりも現実味のない人だ。これが素なのは、彼の記憶を知っている私なら、簡単に分かることなんだけど。
『……少し話過ぎたな。疲労は回復したか? 足が疲れている様子だったが』
「もう大丈夫だよ。しばらく寝たし、エコノレ君と会話するのは、不思議と体力を使わないんだ~。……そろそろ三十分だね。マシェラとアラレスタの分私が頑張らないと!」
時計を確認すると、思っていたよりも時間が過ぎている。けど、エコノレ君が話しかけてくれたおかげで寝過ごすことはなかった。
今はマシェラもアラレスタもプロテリアもいないし、宣伝効果でさらにお客さんが増える予定だ。いつも以上に忙しくなる。今のうちに、できる仕事は全部片づけておかないと、後がドンドンつっかえっていっちゃう。
「なら、交代だエコテラ。体力が回復しても、君の精神状態は改善してないぞ。俺のモノマネにもボロが出るかもしれないし、動揺して重大なミスでもされたら困る。ここからは俺がやるから、しっかり休んでおくと良い」
『っちょ! エコノレ君!?』
本当に自然に、身体の主導権を奪われた。私は彼に交代しようなんて思ってないのに。
いや、多分私自身、疲れがどこかに溜まっていたんだろう。魔獣と遭遇したときは絶対に手放さなかった主導権を、今はすんなり譲渡してしまった。それこそ、私の疲労を示す証拠じゃないか。
『……分かった、任せるよ。本当に疲れたから、私は多分明日も出てこないけど、大丈夫だよね?』
「任せろ。……と思ったが、しんどくなったら夜中助言を聞きに行くかもしれない」
『アハハ! そこで「交代してくれ」って言わないあたり、エコノレ君らしいね。分かった。じゃあまた夜に、待ってるから』
ふと、頭の奥から声が聞こえてくる。もう聞きなれた、自分と同じ声だ。
いつにも増して、今日は優しい口調をしている。
当然、今は精神世界にいるエコノレ君の声である。
ロンジェグイダさんとの一件以来、私たちは自由に意志疎通ができるようになっていた。この身体で優先度が高い私からなら、睡眠中に精神世界で顔を合わせることもできる。
「大丈夫だよ、私はまだまだ元気! こう見えて、メンタルは強い方なんだから。……それより、ごめんね。私が勝手な行動をしたせいで、君の身体を死なせてしまうところだった。気を付けろって、皆いつも言ってくれていたのに」
本当に、今朝は危ないところだった。カッツァトーレが来てくれなければ、多分死んでいただろう。あんな森の中で、戦闘力の全くない私が一人っきりなんて、危険極まりない。迂闊な行動をしたと、反省している。
この身体は私のものじゃない。元はエコノレ君のものなんだ。最近彼と親しくなって、だんだんこの生活にも慣れて、忘れてしまっていたらしい。私が下手な行動をすれば、私が死ぬのではなくて、エコノレ君が死ぬのだということを。
『君が謝るようなことじゃないさ。今回に関しては、誰も悪くない。強いて言うなら、君を守り切れなかったカッツァトーレが悪いだろう。アイツは確かに強いが、少々抜けているところがある。危険を察知し自分で守り切れないと判断したのなら、中途半端に君を傍に置くのではなく、戦える人材を見つけに行くべきだったのだ。戦闘経験が豊富な彼ならば、そのくらいの判断はできるはずだった』
エコノレ君の言うことはもっともだ。私には戦闘のアレコレは分からない。けど、カッツァトーレはそういう部分を熟知している。敢えて良くなかった部分を挙げるとすれば、カッツァトーレの判断ミスだろう。けど……。
「カッツァトーレは悪くないよ。確かに判断ミスをしたかもしれないけど、私を守ってくれたのも事実なんだから。彼が来てくれなかったらどうなってたか、エコノレ君も分かるでしょ? だから、あんまり責めないであげて欲しい」
『……分かっているさ。これは八つ当たりだよ。君のピンチに何もできない俺の無力さに、どうにも腹が立つ。何故、俺はあの場面で、君を助けに行けないのだろうか。せめて、緊張していた君に、優しい言葉でもかけてやれば良かった。俺は弱い男だ』
エコノレ君、そんな風に考えていたのか。私のことそんなに心配して……。
いや、彼はいつだって私を気にかけてくれているじゃないか。私が何を考えているのか、いつも知ろうとしてくれていたじゃないか。
「……でもね、私に隠し事しようとしても無駄だから。文字通り、君のことはなんでも分かってるんだよ? エコノレ君は大概小心者だからな~。あの時、ちょっとビビったでしょ?」
『人に言われるのは癪だ。自分でもよく理解している。俺はあの時、怖かったんだ。あの魔獣が。きっと君が感じたそれよりもずっと、俺はあの魔獣に恐怖を抱いていた。おかしい話だ、危険に晒されているのは君なのに。交代すれば、その恐怖を肩代わりできたはずなのに。本当に、自分の情けなさを実感したよ』
ちょっとおちょくるだけのつもりだったのに、思った以上にクリティカルだったみたいだ。大分傷ついているのが伝わってきた。
確かに彼は意志の弱い男だ。ハッキリ言うと、私よりもずっと脆弱だと思う。きっと彼は、目標がなければ今すぐにでも商店を辞めている。そのくらい、彼は『逃げる』という行為を容認していて、言い方を変えれば、意志が弱いということになるのだ。
しかし彼の長所は、それを自覚できるということ。恥ずかしがらず、私にそれを話せるところ。
誰よりも自分の情けなさを理解しているのに、それをしっかり言葉にできる。そんな誠実さが、彼の人柄であり、人から信頼される所以なんだ。
というか、今回に関して彼の落ち度はゼロなんだよね。むしろまた私がやっちゃったっていうか。
彼はああ言ってるけど、交代しようとはしてくれてたんだよね。それはちゃんと伝わってる。
「あんまり気にしなくていいよ。私が本当に逃げたいって思ったら、強制的に君と交代できるんだから。逆に今回は、エコノレ君に怖い思いをさせたくなかった。だから、まぁその、この間とまったく同じことをしちゃいました」
『な、なるほど。どおりで、俺が交代しようと思っても表に出られなかったわけだ。俺が心のどこかで恐怖に負けているのかと思ったが、そういうことだったんだな。だが、今度からああいう状況になったら、すぐ俺に交代してくれ。もちろん俺が君を守りたいという気持ちもそうだが、元々この身体は俺のもの。動かし方も良くわかっている。生存確率を上げるという面でも、俺に交代する方が合理的だ。……エコテラが俺のことを考えてくれているというのは、嬉しいんだが』
やっぱりエコノレ君は、照れているのも素敵だ。カッツァトーレもかわいいとは思ったけど、エコノレ君からは、他とは違う何かを感じる。多分これが、恋愛フィルターってやつなんだろうなぁ。
「だからさ、今回はお互い悪かったよ。エコノレ君は逃げたいって気持ちがあったし、私は勇気を出そうとしてくれたエコノレ君を弾き飛ばした。それが噛み合っちゃって、上手く行かなかったんだ。反省だね」
『ああ、そうだな。……けど、「お互い悪かった」だと聞こえがよくないから、「お互い良かった」にしよう。俺たち二人とも、互いを思って行動しようとはしてたんだ。だから、悪かったところなんてない。良いところがぶつかり合っただけさ』
本当に、素敵な考え方をしているね。私じゃそんなことは考えられない。
エコノレ君はとても不思議で、今まで出会った誰よりも現実味のない人だ。これが素なのは、彼の記憶を知っている私なら、簡単に分かることなんだけど。
『……少し話過ぎたな。疲労は回復したか? 足が疲れている様子だったが』
「もう大丈夫だよ。しばらく寝たし、エコノレ君と会話するのは、不思議と体力を使わないんだ~。……そろそろ三十分だね。マシェラとアラレスタの分私が頑張らないと!」
時計を確認すると、思っていたよりも時間が過ぎている。けど、エコノレ君が話しかけてくれたおかげで寝過ごすことはなかった。
今はマシェラもアラレスタもプロテリアもいないし、宣伝効果でさらにお客さんが増える予定だ。いつも以上に忙しくなる。今のうちに、できる仕事は全部片づけておかないと、後がドンドンつっかえっていっちゃう。
「なら、交代だエコテラ。体力が回復しても、君の精神状態は改善してないぞ。俺のモノマネにもボロが出るかもしれないし、動揺して重大なミスでもされたら困る。ここからは俺がやるから、しっかり休んでおくと良い」
『っちょ! エコノレ君!?』
本当に自然に、身体の主導権を奪われた。私は彼に交代しようなんて思ってないのに。
いや、多分私自身、疲れがどこかに溜まっていたんだろう。魔獣と遭遇したときは絶対に手放さなかった主導権を、今はすんなり譲渡してしまった。それこそ、私の疲労を示す証拠じゃないか。
『……分かった、任せるよ。本当に疲れたから、私は多分明日も出てこないけど、大丈夫だよね?』
「任せろ。……と思ったが、しんどくなったら夜中助言を聞きに行くかもしれない」
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