53 / 53
《この世に役立たずなんて一人もいない》
しおりを挟む
「私は何をやってもダメなやつだ」
と、言う声は割と聞くが、恐らくその殆どは卑下、或いは遜り、要するに『ホントはそんなことないけどそう言っておこう』という所謂『予防線』または『保険』だと勝手に腑に落とすことにしているが、私の場合はそれはもうシャレにもネタにもならないくらいに「何をやってもダメなやつ」オブ・ザ・イヤーなわけである。具体例がふと思いつかなくて書けないあたりがよりそのリアルさを際立たせている。そうそう、具体例が浮かんだ。漢字書けない計算できない地図読めない道に迷う他人と本音で話せない目を合わせられない自己管理できない早く起きれない時間守れないエトセトラエトセトラ……。
そんな人間なのに、周り(人、環境、状況)は私に行動を、成長を、打破を要求してくる。なんにも受け入れられてもないし立ち直ってもないし乗り越えてもないのに、その結果を、その後を、求めてくる。
映画で言うと終盤の、主人公が諸々を乗り越えてついに最後の難関に立ち向かうその瞬間を、映画開始5分くらいの状態の主人公にやらせるようなものだ。まだ嫌な奴にいじめられてる最中くらいだ。ヒロインと出会ってすらない。
RPGで言うと、生まれてこの方一度も故郷の村を出たことすらないどこにでもいるモブキャラがレベル1の状態で仲間も誰一人おらずに装備やアイテムも何一つ持たない状態でラスダンに挑めと村の面々に送り出されるようなものだ。一体何を期待しているのだ。
けどこんなこと言うのは単なる甘えだ。だから誰にも言えない。私自身も、自分がこうなる前は確かに単なる甘えだと思っていた。《そんなわけない》だろうと高を括っていた。だから単なる甘えと言われてもそれはしょうがないし事実だから否定や非難をされても仕方ないと思っている。だから誰にも言えない。実際、命がけの全力の全力を出せば大抵のことは乗り越えられるだろうし解決するのかもしれない。それは何となく分かる。分かりたくないけど分かる。けど出せない。命がけの全力の全力なんて出せない。なぜなら私は何をやってもダメなやつだから。
…………なんて言ったら、今度は「そんなこと言えてる時点でやろうと思えばできるだろ」って、言われるんだろうなぁ。
と、言う声は割と聞くが、恐らくその殆どは卑下、或いは遜り、要するに『ホントはそんなことないけどそう言っておこう』という所謂『予防線』または『保険』だと勝手に腑に落とすことにしているが、私の場合はそれはもうシャレにもネタにもならないくらいに「何をやってもダメなやつ」オブ・ザ・イヤーなわけである。具体例がふと思いつかなくて書けないあたりがよりそのリアルさを際立たせている。そうそう、具体例が浮かんだ。漢字書けない計算できない地図読めない道に迷う他人と本音で話せない目を合わせられない自己管理できない早く起きれない時間守れないエトセトラエトセトラ……。
そんな人間なのに、周り(人、環境、状況)は私に行動を、成長を、打破を要求してくる。なんにも受け入れられてもないし立ち直ってもないし乗り越えてもないのに、その結果を、その後を、求めてくる。
映画で言うと終盤の、主人公が諸々を乗り越えてついに最後の難関に立ち向かうその瞬間を、映画開始5分くらいの状態の主人公にやらせるようなものだ。まだ嫌な奴にいじめられてる最中くらいだ。ヒロインと出会ってすらない。
RPGで言うと、生まれてこの方一度も故郷の村を出たことすらないどこにでもいるモブキャラがレベル1の状態で仲間も誰一人おらずに装備やアイテムも何一つ持たない状態でラスダンに挑めと村の面々に送り出されるようなものだ。一体何を期待しているのだ。
けどこんなこと言うのは単なる甘えだ。だから誰にも言えない。私自身も、自分がこうなる前は確かに単なる甘えだと思っていた。《そんなわけない》だろうと高を括っていた。だから単なる甘えと言われてもそれはしょうがないし事実だから否定や非難をされても仕方ないと思っている。だから誰にも言えない。実際、命がけの全力の全力を出せば大抵のことは乗り越えられるだろうし解決するのかもしれない。それは何となく分かる。分かりたくないけど分かる。けど出せない。命がけの全力の全力なんて出せない。なぜなら私は何をやってもダメなやつだから。
…………なんて言ったら、今度は「そんなこと言えてる時点でやろうと思えばできるだろ」って、言われるんだろうなぁ。
0
この作品の感想を投稿する
あなたにおすすめの小説
『床下に札束を隠す金髪悪女は、毎朝赤いマットの上で黒の下着姿で股を開く』〜ストレッチが、私の金脈〜
まさき
恋愛
毎朝六時。
黒の下着姿で、赤いヨガマットの上に脚を開く。
それが橘麗奈、二十八歳の朝の儀式。
ストレッチが終わったら、絨毯をめくる。
床下収納を開けて、封筒の束を確認する。
まだある。今日も、負けていない。
儚く見える目と、計算された貧しさで男の「守りたい」を引き出し、感情を売らずに金だけを回収してきた。
愛は演技。体は商売道具。金は成果。
ブリーチで傷んだ金髪も、柔らかく整えた体も、全部武器だ。
完璧だったはずの計算が、同じマンションに住む地味な男——青木奏の登場で、狂い始める。
奢らない。
触れない。
欲しがらない。
それでも、去らない。
武器が全部外れる相手に、麗奈は初めて「演じない自分」を見られてしまう。
赤いマットの上で、もう脚を開けなくなる朝が来るまでの話。
壊れていく音を聞きながら
夢窓(ゆめまど)
恋愛
結婚してまだ一か月。
妻の留守中、夫婦の家に突然やってきた母と姉と姪
何気ない日常のひと幕が、
思いもよらない“ひび”を生んでいく。
母と嫁、そしてその狭間で揺れる息子。
誰も気づきがないまま、
家族のかたちが静かに崩れていく――。
壊れていく音を聞きながら、
それでも誰かを思うことはできるのか。
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
そのほかに外伝も綴りました。
冤罪で辺境に幽閉された第4王子
satomi
ファンタジー
主人公・アンドリュート=ラルラは冤罪で辺境に幽閉されることになったわけだが…。
「辺境に幽閉とは、辺境で生きている人間を何だと思っているんだ!辺境は不要な人間を送る場所じゃない!」と、辺境伯は怒っているし当然のことだろう。元から辺境で暮している方々は決して不要な方ではないし、‘辺境に幽閉’というのはなんとも辺境に暮らしている方々にしてみれば、喧嘩売ってんの?となる。
辺境伯の娘さんと婚約という話だから辺境伯の主人公へのあたりも結構なものだけど、娘さんは美人だから万事OK。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる