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Name3:残りの時間
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放課後を告げる鐘が鳴り響く。生徒たちは我先にと教室を飛び出し、帰路につく。高宮も相川も、今日は用事があると急ぎ足で帰ってしまった。僕は大して急ぐ用事もないから、のんびりと支度をしている。
相変わらず、退屈な授業だった。
クラスメイトの大半が受験期とはいえ居眠りをするか作業をする理由がよく分かる。真面目に受けていたのなんて、相川くらいだろう。
僕は中身がほとんど無い軽い鞄を肩にかけ、碓氷さんを迎えに行った。二組の教室を覗くと、彼女は教室でただ一人、窓の外をぼんやりと眺めていた。
窓から入り込む夕焼けを纏った風が、彼女の艶やかな髪を揺らしている。すらりとした後ろ姿には、うら寂しい影が宿っていた。
「碓氷さん」
「……あ、名無しくん」
どこか憂いを帯びたような表情で、彼女は振り返った。
「学校どうだった?」
「すごく楽しかったよ。最近はほとんど行けていなかったから一段とね。それに、名無しくんも居たからさ」
碓氷さんはそう言って口元をほころばせた。その言葉の意味が、よく理解できなかった。
「僕が居ると楽しいわけ?」
「うん。やっぱり話慣れている人が傍に居ると安心するから。……変だよね、架純ちゃんの方がずっと長く居るし、名無しくんとはまだ出会って三日目なのに」
碓氷さんはまた窓の外に目をやり、力なく笑った。その言葉に、少しだけ心が揺さぶられそうになる。僕はきっと、彼女の作り笑いが苦手なんだろう。
「この三日間ね、すごく幸せだった。全部が夢みたいで、まるで星みたいにキラキラしてた」
「それは良かった。ちゃんと楽しめたみたいで」
碓氷さんの横に行くと、彼女は満足そうに笑みを零す。
僕は、彼女の依頼を全うできただろうか。ちゃんと恋愛を経験させてあげられただろうか。
思い返してもそれほど恋人らしいことはしていないような気がするけれど、彼女が楽しかったならそれでいいか。
「……終わってほしくないなぁ」
消え入りそうな声が、教室に零れ落ちた。あまり欲のない彼女が、初めて何かを明確に望んだ瞬間だった。遠くで鳴く烏が、馬鹿にするように鳴き声をあげる。
僕は碓氷さんの方を見て、いつものように笑った。
「最後に恋人らしいことでもしてみる?」
「恋人らしいこと……?」
「うん。何でもいいよ。君がしたいこと何でもしてあげる」
そう言えば、碓氷さんは目をぱちくりして、しばし考えるような様子を見せた。少し悩んだ末に答えが出たのか、控えめに彼女は告げる。
「じゃあ、手を繋ぐとか……?」
「そんなのでいいの?」
拍子抜けだ。手を繋ぐなんて、ただの友達でもできるだろうに。
「キスとかその先とか考えたりしないわけ?」
呆れた様子で訊ねれば、碓氷さんは一瞬にして頬を赤く染めた。それはもう、ボンッと小爆発でもしたような効果音が出そうなくらいに。
「ごめん、悪かったよ。君にはまだ早そうだ」
「……なら、さ」
「ん?」
ため息を吐きながら苦笑すれば、俯いた碓氷さんは震えた声で言う。
「ハグとかは、いい?」
頬を林檎のように染め、彼女はバッと顔をあげた。臆病なくせに眼差しだけは真っすぐで、その奥に見える心は誰よりも強い。そんな彼女に、僕は微かな憧れと羨望を抱いたのだろう。
そんな気がする。
……気がするだけだけど。
「いいよ」
僕は満面の笑みを貼り付け、躊躇なく彼女を抱きしめた。
両腕の中にすっぽりと収まる彼女は、とても小さかった。抱きしめた瞬間に、ふわりと優しい匂いがした。それと同時に、少しだけ消毒液のようなにおいがする。だけど、それが妙に心地よくて安心感を与えてきた。少し低い体温が心地よく、人の体温はこれほどまでに安心感を与えるものだったかと不思議な気分になった。
ほとんど無意識に碓氷さんの髪に指を通して撫でれば、腕の中の彼女が肩を小さく震わせた。
「……これで終わりなんて、寂しいね」
不安定な声だった。
僕の背に回された手は、ギュッと僕の制服を掴んでいる。欲念をどこかに捨ててきてしまったような彼女が、珍しく我儘に何かを求めている。
他でもない、僕の存在を。
違う。これじゃないんだ。
僕の心を埋めてくれるのは、きっとこれじゃない。
だから、勘違いするな。碓氷さんがいくらいい人だからといって、簡単に僕が望むものを与えてくれるはずがない。
これで恋人ごっこは終わりにするんだ。
僕が欲しかった『愛』は、彼女からは貰えない。
――そう心のどこかでは分かっていははずなのに……
「……延長、してもいいよ」
考えるよりも先に、言葉が口から零れた。
一瞬の後悔と驚き。
碓氷さんも微かに反応を見せたが、きっと僕自身が一番驚愕しているだろう。慌てて弁解しようとしたが、口に出してしまった以上はもう遅い。
「……ううん、いいの。これ以上一緒に居たら名無しくんに迷惑かけちゃうからさ」
碓氷さんは、顔を上げて困ったように愛想笑いを浮かべた。
その無理やり押し出したような笑みが苦手だ。せっかく自身の欲を曝け出したのに、簡単に引き下がるなんて。
「僕がいいって言ってるから別にいいのに」
「だって私は、このまま一緒に居る途中で死んじゃうかもしれないから。そしたらきっと苦しいし、名無しくんも嫌な気分になると思うから」
彼女は微かに目を潤ませ、泣くのを堪えるように唇を噛んだ。最後に不安定な声を零し、碓氷さんは無理やり笑顔を押し出した。
「だから、いいの」
二人の間に、少し冷えた風が通り抜けた。オレンジ色が反射し、教室内に光の粒子を降らせていく。この教室はまるで現実じゃないかのように幻想的に見えた。
彼女は、意地でも受け入れるつもりはないらしい。
自分自身が一番望んでいるだろうし、残された時間を自由に生きたいはずなのに。それを素直に望もうとしない。手を伸ばせば簡単に得られるというのに、彼女はそれすらも諦めようとしている。それが妙に腹立たしくて、こうなったら何としてもこの依頼を続行させようと、ある手段に出た。
「……じゃあさ、僕が君の時間を買うっていうのはどうかな」
僕の声が、静まり返った教室に響いた。碓氷さんは目を丸くして困惑した声を零す。
「え……?」
「何でも屋である僕から君への依頼みたいなものだよ。君が依頼料でくれたものを全部返すから、報酬として君の時間を買わせてほしい」
「ど、どうして……」
「単なる気まぐれだよ。僕だって何でこんなこと思ったか分からない。だから、最終的な判断は君に任せるよ」
僕はそう言って彼女を離し、ポケットからあるものを取り出す。
僕だって分からないさ。
依頼人とは、特別な関係を築かないし、所詮は赤の他人。僕にとってはどうでもいい人間なのに。どうしても、碓氷さんとこのまま他人に戻るのは気が引ける。彼女に同情して無償で手助けしてしまうほど、僕は優しい人間なんかではないのに。
……何故なんだろう。
「もし、君がいいならさ」
あの日に彼女が僕に渡したドッグタグネックレスを、僕は彼女に差し出した。
「――君の残りの時間を、僕に頂戴」
自然と零れた微笑と共に、僕は彼女に言った。
……ただ、興味が湧いただけだ。彼女が今後どう生きていくのか。愛というものを、もしかしたら僕に教えてくれるかもしれないと。そんなありもしない展開を思い描いてしまっただけ。
あとは、いつものお人好しだろう。
ここで彼女が望みを手放すのは何か許せないし、彼女を突き放したら立花さんに怒られそうだ。
きっと、それが嫌なだけだ。
「……本当に、いいの?私、途中で死んじゃうかもよ?」
碓氷さんは静かに泣き出した。大きな瞳から、ポロポロと涙が零れ落ちていく。
「だったら、それまでの間に思う存分楽しいことしようよ」
止まることを知らない彼女の涙を指先で拭えば、彼女は唇を震わせた。碓氷さんはこくりと小さく首肯すると、また水分がなくなるんじゃないかと思うくらい涙を流した。
「もう……、泣かないでよ」
「だって、本当にいいのかなぁって……っ」
「しつこいなぁ、いいってば。単なる僕の気まぐれだし。ま、これからもよろしくってことで」
押し出した笑顔はそのままに、僕は碓氷さんの頭を撫でた。彼女は涙声で返事をすると、「よろしくお願いします」と晴れやかな声で笑った。
ひとまずは、碓氷さんが落ち着くまでしばらく抱きしめたままでいることにする。
廊下で一部始終を見ていたであろう立花さんと目が合えば、口パクで「ありがとう」と告げられる。陽だまりのような微笑と共に送られた感謝は、少しだけ僕の心の隙間を埋めてくれたような気がした。
……本当は、こんなつもりじゃなかったのに。面倒な依頼だったから、期間内ですぐに終わらせようと思っていた。
本当に、この性格は両親のどちらに似たのだろう。
顔も声も名前も知らないから、今更考えたって分からないけれど。
変なところでお人好しな自分を内心恨みつつ、まだ他人に優しくできる自分を少しだけ誇りにも思った。
まだもう少しだけ、僕と碓氷さんの曖昧な関係は続く。
彼女とならば別に悪くないかもしれないと感じたのは、きっと気のせいだろう。
相変わらず、退屈な授業だった。
クラスメイトの大半が受験期とはいえ居眠りをするか作業をする理由がよく分かる。真面目に受けていたのなんて、相川くらいだろう。
僕は中身がほとんど無い軽い鞄を肩にかけ、碓氷さんを迎えに行った。二組の教室を覗くと、彼女は教室でただ一人、窓の外をぼんやりと眺めていた。
窓から入り込む夕焼けを纏った風が、彼女の艶やかな髪を揺らしている。すらりとした後ろ姿には、うら寂しい影が宿っていた。
「碓氷さん」
「……あ、名無しくん」
どこか憂いを帯びたような表情で、彼女は振り返った。
「学校どうだった?」
「すごく楽しかったよ。最近はほとんど行けていなかったから一段とね。それに、名無しくんも居たからさ」
碓氷さんはそう言って口元をほころばせた。その言葉の意味が、よく理解できなかった。
「僕が居ると楽しいわけ?」
「うん。やっぱり話慣れている人が傍に居ると安心するから。……変だよね、架純ちゃんの方がずっと長く居るし、名無しくんとはまだ出会って三日目なのに」
碓氷さんはまた窓の外に目をやり、力なく笑った。その言葉に、少しだけ心が揺さぶられそうになる。僕はきっと、彼女の作り笑いが苦手なんだろう。
「この三日間ね、すごく幸せだった。全部が夢みたいで、まるで星みたいにキラキラしてた」
「それは良かった。ちゃんと楽しめたみたいで」
碓氷さんの横に行くと、彼女は満足そうに笑みを零す。
僕は、彼女の依頼を全うできただろうか。ちゃんと恋愛を経験させてあげられただろうか。
思い返してもそれほど恋人らしいことはしていないような気がするけれど、彼女が楽しかったならそれでいいか。
「……終わってほしくないなぁ」
消え入りそうな声が、教室に零れ落ちた。あまり欲のない彼女が、初めて何かを明確に望んだ瞬間だった。遠くで鳴く烏が、馬鹿にするように鳴き声をあげる。
僕は碓氷さんの方を見て、いつものように笑った。
「最後に恋人らしいことでもしてみる?」
「恋人らしいこと……?」
「うん。何でもいいよ。君がしたいこと何でもしてあげる」
そう言えば、碓氷さんは目をぱちくりして、しばし考えるような様子を見せた。少し悩んだ末に答えが出たのか、控えめに彼女は告げる。
「じゃあ、手を繋ぐとか……?」
「そんなのでいいの?」
拍子抜けだ。手を繋ぐなんて、ただの友達でもできるだろうに。
「キスとかその先とか考えたりしないわけ?」
呆れた様子で訊ねれば、碓氷さんは一瞬にして頬を赤く染めた。それはもう、ボンッと小爆発でもしたような効果音が出そうなくらいに。
「ごめん、悪かったよ。君にはまだ早そうだ」
「……なら、さ」
「ん?」
ため息を吐きながら苦笑すれば、俯いた碓氷さんは震えた声で言う。
「ハグとかは、いい?」
頬を林檎のように染め、彼女はバッと顔をあげた。臆病なくせに眼差しだけは真っすぐで、その奥に見える心は誰よりも強い。そんな彼女に、僕は微かな憧れと羨望を抱いたのだろう。
そんな気がする。
……気がするだけだけど。
「いいよ」
僕は満面の笑みを貼り付け、躊躇なく彼女を抱きしめた。
両腕の中にすっぽりと収まる彼女は、とても小さかった。抱きしめた瞬間に、ふわりと優しい匂いがした。それと同時に、少しだけ消毒液のようなにおいがする。だけど、それが妙に心地よくて安心感を与えてきた。少し低い体温が心地よく、人の体温はこれほどまでに安心感を与えるものだったかと不思議な気分になった。
ほとんど無意識に碓氷さんの髪に指を通して撫でれば、腕の中の彼女が肩を小さく震わせた。
「……これで終わりなんて、寂しいね」
不安定な声だった。
僕の背に回された手は、ギュッと僕の制服を掴んでいる。欲念をどこかに捨ててきてしまったような彼女が、珍しく我儘に何かを求めている。
他でもない、僕の存在を。
違う。これじゃないんだ。
僕の心を埋めてくれるのは、きっとこれじゃない。
だから、勘違いするな。碓氷さんがいくらいい人だからといって、簡単に僕が望むものを与えてくれるはずがない。
これで恋人ごっこは終わりにするんだ。
僕が欲しかった『愛』は、彼女からは貰えない。
――そう心のどこかでは分かっていははずなのに……
「……延長、してもいいよ」
考えるよりも先に、言葉が口から零れた。
一瞬の後悔と驚き。
碓氷さんも微かに反応を見せたが、きっと僕自身が一番驚愕しているだろう。慌てて弁解しようとしたが、口に出してしまった以上はもう遅い。
「……ううん、いいの。これ以上一緒に居たら名無しくんに迷惑かけちゃうからさ」
碓氷さんは、顔を上げて困ったように愛想笑いを浮かべた。
その無理やり押し出したような笑みが苦手だ。せっかく自身の欲を曝け出したのに、簡単に引き下がるなんて。
「僕がいいって言ってるから別にいいのに」
「だって私は、このまま一緒に居る途中で死んじゃうかもしれないから。そしたらきっと苦しいし、名無しくんも嫌な気分になると思うから」
彼女は微かに目を潤ませ、泣くのを堪えるように唇を噛んだ。最後に不安定な声を零し、碓氷さんは無理やり笑顔を押し出した。
「だから、いいの」
二人の間に、少し冷えた風が通り抜けた。オレンジ色が反射し、教室内に光の粒子を降らせていく。この教室はまるで現実じゃないかのように幻想的に見えた。
彼女は、意地でも受け入れるつもりはないらしい。
自分自身が一番望んでいるだろうし、残された時間を自由に生きたいはずなのに。それを素直に望もうとしない。手を伸ばせば簡単に得られるというのに、彼女はそれすらも諦めようとしている。それが妙に腹立たしくて、こうなったら何としてもこの依頼を続行させようと、ある手段に出た。
「……じゃあさ、僕が君の時間を買うっていうのはどうかな」
僕の声が、静まり返った教室に響いた。碓氷さんは目を丸くして困惑した声を零す。
「え……?」
「何でも屋である僕から君への依頼みたいなものだよ。君が依頼料でくれたものを全部返すから、報酬として君の時間を買わせてほしい」
「ど、どうして……」
「単なる気まぐれだよ。僕だって何でこんなこと思ったか分からない。だから、最終的な判断は君に任せるよ」
僕はそう言って彼女を離し、ポケットからあるものを取り出す。
僕だって分からないさ。
依頼人とは、特別な関係を築かないし、所詮は赤の他人。僕にとってはどうでもいい人間なのに。どうしても、碓氷さんとこのまま他人に戻るのは気が引ける。彼女に同情して無償で手助けしてしまうほど、僕は優しい人間なんかではないのに。
……何故なんだろう。
「もし、君がいいならさ」
あの日に彼女が僕に渡したドッグタグネックレスを、僕は彼女に差し出した。
「――君の残りの時間を、僕に頂戴」
自然と零れた微笑と共に、僕は彼女に言った。
……ただ、興味が湧いただけだ。彼女が今後どう生きていくのか。愛というものを、もしかしたら僕に教えてくれるかもしれないと。そんなありもしない展開を思い描いてしまっただけ。
あとは、いつものお人好しだろう。
ここで彼女が望みを手放すのは何か許せないし、彼女を突き放したら立花さんに怒られそうだ。
きっと、それが嫌なだけだ。
「……本当に、いいの?私、途中で死んじゃうかもよ?」
碓氷さんは静かに泣き出した。大きな瞳から、ポロポロと涙が零れ落ちていく。
「だったら、それまでの間に思う存分楽しいことしようよ」
止まることを知らない彼女の涙を指先で拭えば、彼女は唇を震わせた。碓氷さんはこくりと小さく首肯すると、また水分がなくなるんじゃないかと思うくらい涙を流した。
「もう……、泣かないでよ」
「だって、本当にいいのかなぁって……っ」
「しつこいなぁ、いいってば。単なる僕の気まぐれだし。ま、これからもよろしくってことで」
押し出した笑顔はそのままに、僕は碓氷さんの頭を撫でた。彼女は涙声で返事をすると、「よろしくお願いします」と晴れやかな声で笑った。
ひとまずは、碓氷さんが落ち着くまでしばらく抱きしめたままでいることにする。
廊下で一部始終を見ていたであろう立花さんと目が合えば、口パクで「ありがとう」と告げられる。陽だまりのような微笑と共に送られた感謝は、少しだけ僕の心の隙間を埋めてくれたような気がした。
……本当は、こんなつもりじゃなかったのに。面倒な依頼だったから、期間内ですぐに終わらせようと思っていた。
本当に、この性格は両親のどちらに似たのだろう。
顔も声も名前も知らないから、今更考えたって分からないけれど。
変なところでお人好しな自分を内心恨みつつ、まだ他人に優しくできる自分を少しだけ誇りにも思った。
まだもう少しだけ、僕と碓氷さんの曖昧な関係は続く。
彼女とならば別に悪くないかもしれないと感じたのは、きっと気のせいだろう。
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