余命の残りを大切な人にくれてやります

きるる

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バウデン 5



次の日、今度は朝一からどこから聞きつけたのかテゼルがスーランとの限定婚姻の話を持ち出してきた。


「…そうだな」
「そんな…!テレサがそんなこと許す―――」
「テレサ?彼女は異性に興味のない私にいつか大切な人が出来たら意地でも向き合えと寧ろ望んでいたぞ」
「…!」
「まあ今回はイレギュラーではあるがな…」


こうやって周りからあれこれと聞かれ、今後のことを考えるとまだ朝始まったばかりなのに疲労感がどっと押し寄せたようにバウデンは額を撫でながら業務に戻った。

その時のテゼルの戦慄く表情には気づかずに。



スーランが公爵家に訪れた日の夜。
バウデンが屋敷に戻ると家令のイーガンからスーランの様子の報告を受けた。


「―――以上です。…無欲というか…偏った欲の度合いが突出しているという印象でした」


言い得て妙な表現をするイーガンを褒めてやりたい。

イーガンから渡されたスーランが寮で十年以上世話になっていた寮長からの手紙には、怠惰ではあるがどれだけ可愛くて皆が世話したがっていたかを何枚もの便箋に書き連ねられてあった。

確かにスーランは意味もなく誰かを貶めたり好き嫌いが激しいとか性格が横暴だという噂は一度も聞いたことは無い。

ひたすらぼけっとして、やる気なくて、怠惰で、気怠そうにしている、だ。

元の素材は悪くはないと思うが、いつも背中を丸めていて、着飾った姿など見たことはなく、唯一ホーイェンから聞く仕事への姿勢と、あの舌鋒鋭い話術だけ。

どう判断して良いかわからず悩んでいると、イーガンから「入浴中にやらせろとぼやいていたと…」と言われ、バウデンは今日一日の疲れが倍になった気がした。


そして夜部屋に訪れ、またもや巧みにその場を支配するような流れを作ったスーランに、バウデンは生まれて初めて媚薬を盛られ、半ば犯されるという経験をすることになる。

メイド達により美しく保たれた琥珀色の髪は緩やかに波打ち、少し寝化粧を施されたのか顔つきが今までのスーランと格段に違った。

垂れ目が強調されしっかりとバウデンを見つめるスーランは色香を放ち今までの印象が覆され胸が騒ぐ。


そしてテレサにも娼館の女にもさせたことがなかった口淫に、バウデンはあまりの衝撃過ぎる快楽とそれを嬉々として行うスーランによって喰われる形になり、あっという間に果ててしまった。

暫く自慰しかしていなかったのもあるが、中とは違う口淫の自在に動く舌と、わざと立てられる淫靡な音、果てる瞬間に吸引され根刮ぎ吸い取られるような巧みな技に、一気に射精感がこみ上げた。

これほどまでに制御出来なかったことは初めてで、達した己の雄から離れようとせず一滴残らず搾り取ろうとするスーランの淫らな姿にバウデンは愕然とした。


そして今までのスーランからは想像出来ない艶やかな姿に媚薬関係なく興奮し魅入られていた。

口から少し垂れていた己の吐き出したものを掬って舐め取る姿は壮絶に淫靡で、媚薬の効果も併せてバウデンはたった今果てたばかりの雄がまた痛いほど勃ち上がるのを身を以て体験する。

更には興奮したスーランが自慰で達する姿を目の前で見せられた時にはバウデンはもう情欲に支配され、夜着のワンピースを脱ぎ去り体力作りをしていないにも関わらず、雄が恍惚とするような裸体を惜しげもなく披露し舌舐めずりをする姿にバウデンは完全に堕ちた。

過去に性交したものとは比べものにならない高揚感と快感にバウデンの脳はどろりと溶けていった。

スーランの熱を持った泥濘の収縮具合にバウデンは即座に射精感がこみ上げるが死ぬ気で耐える。

しかし自ら腰を振り気持ち良いと声に出して快楽を従順に求め、シミ一つない真っ白な白磁の肌に律動で揺れる淡い色がちょこんと色付いている乳房にどうしても触れたくなったバウデンは、痺れている手を無理矢理動かし触れる。

あまりに柔らかく弾力があり、ずっと触れていたくなる。
それに可愛い声で啼くスーランにバウデンの高揚は限界を超えた。

感覚が戻り始めた腰を下から突き上げ、スーランの蜜壺は程なくして痙攣を起こし、それが直接バウデンの雄に直撃して耐えられず白濁をスーランの中にぶち撒けた。


ぽてりとバウデンの胸に落ちてきた、普段の彼女からは予想出来ない甘える態度、いつも通りの口調ではふはふ息を整えながら、もっとくれと求める淫らなお願いに、バウデンはまだ痺れの取れきれない手を何とか動かして今度はスーランを責める。

バウデンの動きに都度反応し、快楽を享受するスーランの甘やかな喘ぎ声にバウデンは初めて性交がこんなにも気持ち良くて愉しいものなのだと知った。


しっかり魔力と性欲を補充したとばかりに、さっさと去ろうと起き上がり、ひっくり返りながらぼやくスーランはいつものスーランで、内心このまま共に眠れれば良いのにと思ってしまったバウデンは、僅かに残っていたプライドが邪魔をして口に出さなかった。


翌朝は物凄くスッキリと爽快に起きられた。
知らぬ間に溜まっていた性欲は発散させるべきなのかと首を捻りながらも、「恙無く終えられたようで」と起こしに来たイーガンの話をバウデンは華麗に無視し浴室へ向かった。





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