大好きな人に番が現れたので潔くセフレ離れします

きるる

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番外編:お泊まり会開催 2

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限定販売で稼いだお金を持って行った際にシュナがちょうど納品に来ていたらしく、なんとお試しで作っている石鹸までおまけでもらってしまった。

そして緊張しながら誘ってみると、とても優しい微笑みで頷いてくれた。

殆ど化粧をしていないシュナはイリエよりも年上に見えず、とても清純に見える。だが店主のエリックやイアン曰く「その辺の漢より漢前」なのだと聞いていたので人はみかけによらないのだとイリエは頬を染める。

可愛らしいのに格好良いだなんて最高ではないか。

とはいえ、イリエはシュナに憧れるだけでなく、沢山話して出来れば今後も仲良くしてもらえればと虎視眈々と狙っていた。

そしてそれを帰宅後すぐにレリエルに報告し、先程のお茶の時に言われたのがお泊り会開催の話だったのだ。


「私も彼女の香油にとても興味があるからな。是非色々聞いてみたいものだ。夜着を提供しても良いが折角だからそれぞれ普段使っている夜着を見てみたいだろう?」
「っ、はいっ。何だかわくわくします!」
「うむ。イリエは可愛いな―――蛇」
「坊ちゃまには明朝イアン様経由でお伝えするように伝言を」
「ジュダさん、ありがとうございます!」
「いえ―――これで多少本気を出してもその晩ゆっくりお休みになれますから。久々に腕がなります」
「腕?」


イリエが首を傾げると「腕が鈍るからな。たまには生贄も必要だ」とレリエルが綺麗な所作で紅茶を飲むのを、そのまま首を傾げっぱなしのイリエであった。


その後イアン経由で承諾を得て日程が決まった。

フェリウスとイアンはちょうど遠征があり、その後三日間の休みがとれる為、一日はしっかり休息してもらいその翌日に来てもらえることになった。

ララ達は通常業務なので訪れるのは夕方以降となる。イリエはララのさっぱり男前な性格はきっとシュナに合うと踏んでいる。自分は格好良くはなれないが、レリエル始め周りにそんな人達が沢山居ることが頼もしく、良い影響を受けそうだとお泊まり会まで心待ちにしながら過ごしていった。



****************



いよいよ明日は待望のお泊まり会だ。

三日前に遠征に向かったフェリウスも予定通り夕方前には戻れると連絡があったので、イリエは厨房にお邪魔させてもらい最近定着している遠征帰りの旦那様にベーコンとほうれん草のクリームスープを提供する為に作り終えた時だった。


「イリエ様」


厨房から出てきたイリエにジュダが声をかけてきた。


「はい、ジュダさん」
「お客様がお見えになられてます」
「お客様、ですか?」


イリエは首を傾げた。

ララであるならジュダは名前を出して言うだろう。そしてイリエは社交界というものに関わっていないので、そういう知り合いもいない。

すると厨房にレリエルが訪れた。


「フェリウスの元番相手だ」
「!」


イリエは瞠目して固まった。しかし。


「イリエ、勘違いするな」


すぐに重ねられたレリエルの言葉にハッと我に返ったイリエは止めていた息継ぎを再開させた。


「レリエル様。言葉が足りなさ過ぎます」
「これから言おうと思っていたのだ」
「このような場合は在らぬ疑いを抱いてしまわれる前に先ずは結論から申し―――」
「黙れ、蛇。私を悪者にして己の点数を稼ごうなど姑息な真似を」
「とんでもない。レリエル様の配慮の無さを補う為、点数を下げないが為に私めはこうして――」
「お前がそうして説明する度に私が愚者であるとイリエに植え付ける小細工――」
「そうして人の話を遮断して重ねることをしないでくださいと以前から――」
「今お前がしたことを省みろ、蛇」
「ぷふっ」


思わず噴き出してしまったイリエに二人の視線が集まる。


「っ、ふふ。ありがとうございます。お二方の掛け合いを見ていてあっという間に心が解れました」


二人がそれぞれイリエのことを考えて発言してくれることのなんて有り難いことか。二人が目を見合わせてまたイリエに向けられる。


「お客様を待たせているのですよね?」
「…ええ、そうでしたね」
「忘れていたな、蛇」
「まあ、本音を言うとどうでも良いことは確かですね」
「私もだ、気が合うな」


いやいやと思いながらもイリエは話を進める。


「フェスに会いに来たのですか?」
「いや、フェリウスが遠征に行った日に手紙が届いてな。宛先はフェリウスではなくレオダッド家だから中身を見た。断っても良かったがまた再度来られても鬱陶しい。手紙には二人に会いたいと書いてあった」
「二人…私もでしょうか」
「ああ。当時私は席を共にはしなかったがな」


レリエルから当時の話を掻い摘んで教えてもらった。





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