トラウマ克服の為にクズに徹します

きるる

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外道の心を折る方法 5

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「あいつは今でも私が好意を持っていると初めから最後まで勘違いしている。それが間違いでお前なんかお呼びではないってことを思い知らせる」


きっとそれがアーロにとって何よりの精神的ダメージになるのではないかとシュナは考えている。


「――――なるほど。確かにちょっとあれは狂ってるわね」
「うん。全てが見当違いだって思い知らせてやりたい」
「何か方法があるの?」


エリックの言葉にシュナは頷きながらスーランを見た。


「スーランは治療専門だけど他の魔術について聞いても問題ない?」
「余裕。何でも聞け」
「ふふ、ありがと。例えばあいつからは私が見えて、私からはあいつが見えないことは魔術で可能?」
「同じ場所で?」
「ううん。違う場所。隣り合った部屋とか」


スーランが顎に指を当てながら宙を見る。


「…それって尋問している奴を別室から見る的な」
「そう!そんな感じ」
「防御魔術の応用になるね。できるよ」
「スーラン漢前!」
「だろ?シュナの友人は優秀なんだ」


藍色の眠そうな瞳でこてんと首を傾げている最高の友人にシュナは思惑を話す。


「何を言っても無駄ならあいつの目の前で直接わからせてやりたいんだ」
「何を?」


スーランがちょっと面白そうに眉を上げるのを見たシュナは、巷で噂になっていた妖艶な笑みを見せる。


「見せつけてやるの。媚薬の要らない心を伴った性交がどういうものなのか」


その言葉にスーランは目を丸くし、エリックとデュークも驚いた様子だ。
シュナは隣で同じく目を丸くしたイアンに首を傾げながら微笑んだ。


初めてイアンと会った時に尋常に勝負する前に見せた妖美な笑みで。


「イアン。付き合ってくれる?欠片もお前なんかに想いを寄せる隙すら無いってことを知らしめてやりたい」


瞠目したイアンが一つ瞬き、――――巷で名を馳せた甘く害のある微笑みを見せながら、シュナの頬を指の背で撫でた。


「良いね、ぞくぞくする。流石僕の最高峰。存分に見せつけてあげよ?」


腰に響く低めの甘い声にシュナの笑みも深まる。


「シュナ漢前ー」
「あんた達なら達成しそうね」
「確かにそれが一番効果があるかもしれん」


スーランはうむと頷き、エリックは呆けながらも苦笑し、デュークは納得と一つ頷いた。イアンがスーランに尋ねる。


「スーラン、声は聞かせないこと出来る?あれに微々たるもシュナの可愛い声を聞かせたくはないな」
「できるよ。応用の応用で」
「流石だねー。デューク、部屋は用意できる?」
「ああ。隣り合わせにした方が良いのか?」


デュークがスーランを見ると首を振った。


「いや。遠くなければいける。防御魔術トップのコーネイン直伝の術を披露してやるよ」
「あいつは防御からはみ出して色々やってそうねぇ」


肩を諌めながらエリックがぼやく。


「マジであの辺天才。一つの基礎から三つも四つも応用生み出すコーネインは万能」
「ふふ。あの純粋さが閃きの元になってるのかな」
「かもね。デューク、防音の寝台付きの部屋は?」
「地下牢の真上らへんに数室」
「じゃあ諸々準備して…半刻後に開始。シュナ、それで良い?」
「うん。スーランありがと、助かる」
「友人なんだから当たり前。エリック、先にあいつの所連れてって」
「ん?分かった」
「じゃあ、デュークは僕達を部屋に案内よろしくー」
「わかった」


皆一斉に立ち上がり、スーランとエリックは地下に向かい、シュナ達はデュークの案内で客室として使用されている一室に移動していった。





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