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元クズ同士尋常に勝負 1※
翌朝。いや、目が覚めた時には昼過ぎだった。
声も身体も諸々酷使したシュナは、飛び起きることはなかったが、何故か少し寝苦しく起きてみると、拙くなっていた孔雀によって雁字搦めに纏わりつかれていた。
「…逃さないし離さないからね」
起き抜けのぼそりと呟かれた一言目がこれだ。
「…あの、イア―――」
あまりの掠れた自分の声に驚きつつ、びくりと身体を強張らせたイアンが更にぎゅぎゅっとシュナを抱き締める。
微塵たりとも離れるものかと言うように。
恐らく昨夜のイアンの暴走っぷりと致した回数に、本人も流石にやり過ぎたとでも感じてしまっているのかもしれない。
それでも絶対に離すものかという必死さが垣間見えて、シュナはそんな可愛い変異種孔雀の背中を擦る。
「イアン…喉乾いた」
「…逃げない?」
「ふふ。…体動かないし元より逃げるつもりもないよ」
「隙を見て逃げない?」
「逃げないってば」
どれだけ疑り深い孔雀なのか。
背中をぽんぽんとしてあげると、ようやくそっと離れたイアンがやっぱりという風にまたもやぎゅっと抱き着いてきた。
「やっぱ無理。シュナが僕に怯えて逃げたら嫌だからね」
イアンがサイドテーブルのベルに手を伸ばして鳴らすとすぐに寝室の扉がノックされる。
「イアン様」
「飲み物と食事。それと湯を張って」
「承知いたしました」
ターニャの離れる足音と共にイアンはベルを置いてまたもやシュナを閉じ込めた。
「…イアン?」
「…謝らないし逃さないし」
朝一…いや昼一から可愛いでしかない。
「ちょっとやり過ぎたと思ったけど我慢出来なかったんだから仕方ないって感じ?でも何となくの罪悪感みたいな」
「…」
返事は無いが身体が融合するくらいくっつかれる。
「イアン?顔見せて」
シュナは起き抜けからずっとイアンの胸元しか見れてない。それでもイアンは黙ったまま動かない。
やれやれと思いながらも、シュナはそんな拙い態度しかできない可愛い孔雀を見るとどうしてもあっちで愛でたくなってしまう悪い癖が出来ている。
仄暗く微笑んだシュナは「…ん、苦しい」と呟くとハッとしたイアンがパッと抱き締めていた手を離――――した瞬間。
シュナは下にささっと潜り込んで少しだけ兆していた昨夜の匂いを漂わせたままの雄に喰い付いた。
「っ!シュナ、ちょ、や―――っ…」
シュナは捕まえようとしたイアンの手を避けてあーんと大きな口を開けて一気に雄を呑み込み、舌を使いながら奥の二つの膨らみを人質ならぬ玉質に取る。
「ふっ…シュナ、体液、まみれ―――っふ」
「んぅ、ちゅぷっ…」
イアンの体液はシュナにとって甘美なものだ。喉も乾いたことだし、取り敢えずいただいてやろうとばかりにシュナは口淫に精を出し始める。
あれだけ致したはずの『通常』の形に戻っているイアンの雄はぐんぐん成長を遂げる。シュナは掛布の中でほくそ笑みながら素直な雄に存分に愛でる。
「ぁ…シュ、ナ…―――だめ、だって、ば…」
そんな色っぽいだめを聞かされて止まるわけがない。
手を口をめいっぱい動かして早く呑ませろとばかりにシュナはせっせと奉仕する。
その時だ。
扉のノックが鳴る。イアンが息を呑む音と「飲み物と食事お持ちしました」と淡々と声をかけるターニャ。
「っ…ちょ、ね…っ…!」
口淫を止めないシュナにイアンはまともにターニャに言葉を返せないようだ。
シュナは口を離すが、手淫は続けながら少しだけ掛布を捲る。
「ターニャのご主人が私が逃げるって思い込んで離してくれないから直接本人から水分もらうことにしたーご飯あとでいただくから置いておいてーありがとー」
「!…シュ―――っ、ふ、ぁ…」
喋らせるかとシュナは即座にイアンの雄に喰い付く。少しすると大体の事態を把握したターニャが「…承知致しました。湯を張ってきます」と離れていったのを見計らい、シュナは喉を開いてとどめを刺しにいく。
「ん、……ゃ、…シュナ、…シュナ、も、おかしくなっちゃ――――っ!」
イアンの漏れる声に多大なる興奮が増しシュナの動きが更に速さを増すと、凶悪な雄がビクンっと跳ねシュナの口腔内にぶわりと白濁が到来する。
番なのか、やはり美味しく感じるそれをシュナは手も動かして搾り取りながら全て呑み込む。
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