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68.小学校編31
しおりを挟むテスラさんの膝の上で座って寛いでいるわけだけど、撫でられ始めればだんだんと姿勢が崩れて…もはやテスラさんの膝の上でだらんと寝そべっている。眠くなってきたよ…心地よい手と体温。安心できる匂い。寝て起きたばっかりなのにさぁ。
「ナルア」
「にゃぅ…」
「兄貴、取り敢えずのところは聞いたし、これからどうするのかも聞いたけど俺達もどうするのか…決めないとな。まずは王族がどう出てくるのか…それが問題だな。」
「だね…テーネには苦労をかけるかもしれないけど、この子達を守ろう。」
「当たり前だろ。トワ」
「第一王子はまともそうだったっすよ。彼だけは謝罪してくれたっすから」
「そうだったな。」
「あと、ヨルクも大丈夫だと思うけど…」
「そうか。リオネルがそう判断するなら大丈夫だろう。」
確かに一人だけ、正しいこと言ってる王子様いたなぁ。ヨルクはあの人を見習うといいと思う。公明正大な感じの人だったし!それにしても王と兎王子は、どうするつもりなのかな…。
あれだけの目撃者がいたんだ。言い逃れなんて出来やしないし。というか、ウルたちは大丈夫だったかな?ヨルクもいるしなんとかなるか?
「しかし、やっぱり最高権力は王にあるからな…俺達は冒険者だからいいけどよ。兄貴とテスラさんは国務めだからな。」
「まぁツェルト団長がいるから…おそらく大丈夫だと思うけど…」
「私にしても国を出るんだ。王の支持に従ってやる必要なんてなくなるな。」
「そりゃあそうか。いつ頃にするんだ?」
「まだ決めかねている。ナルアの側にいてやりたいのもあるしな。」
「にゃう!!」
「どうした?ナルア」
「にゃう…にゃうにゃう!!」(さみしい…いかないで!!)
「寂しいか…ならば一緒に来るか?ナルア」
「にゃう!!」(いく!!)
テスラさんと一緒に行けるの?行きたい!!直ぐに返事をしたが、即座に母から否定の言葉が入る。俺の嬉しげに立っていた耳や尻尾がしおれる…。
「駄目に決まってんだろ!兄貴!」
「……まぁ…だろうな…」
「流石にナルアの意思があっても看過できないですね…父としては」
「僕も嫌だよ」
「にゃう…」(ごめんなさい…)
テスラさんはそれらの言葉を当然のように受け入れた。はじめからわかっていたんだろう。流石に他国に一緒には行けないか…。テスラさんのことで頭がいっぱいだった俺は、即座に一緒に行きたい!!と思ってしまったが、家族も出来たばかりの友達も捨てていくことになるんだ。
簡単に許されることではないだろう。
「ナルア、他国に行くからといって会えない訳ではない。何度だって会いに来る。」
「みー…?」(ほんと…?)
「ああ、もちろんだ。可愛いナルアの為なら当然のことだ。」
「にゃう」(うん)
「ナルアがもっと大きくなって…それでも私と来てくれるというのならそのときは必ず迎えに来よう。」
「にゃうにゃう!!」(絶対だよ!!)
そう約束してくれたテスラさんに、嬉しくてくすぐったい気持ちになった。それと同時に別れがもうすぐ来るということでもある。取り敢えず俺はテスラさんにべったりとついて回った。
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