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141.卒業旅行2
早速街に出て、出店がある通りに向かう。木で建物が立て並ぶ通りは、どこか和風な趣を感じさせる。出店は色とりどりで、どこかしこからいい匂いが漂ってくる。ここで各々好きなものを買って朝ご飯にする。俺は少し値が張ったものの、小さ目の魚を一つ買った。串に刺して岩塩をまぶして焼いただけのシンプルな品だったが、魚の身はふんわりしていてとても美味しかった。
「ナルア、ん」
横から差し出された肉串にかぶりつく。おおっ!これも柔らかくて美味しいな!
「はむっ…うん、美味しいありがとうリオネル」
「うん」
幼い頃からの習慣なのであまりにも自然にやってしまったが、リオネルの隣にロウくんがいる…これもちゃんとやめなきゃな…。ごめんよロウくん、弟離れのできてない兄で。
「リリス、付いてんぞ。」
「む…ありがとウル!」
兎の獣人ながら肉が大好きなリリスが串を食べていて、頬に肉汁がついてしまったのを自然に拭うウル。このイチャイチャを自然にやってのけるくせに、まだ付き合ってないんだよなぁ。この旅の間に、彼らを二人きりにしてあげようと思っていたりする。
「はっ!!あれは…魔導具だ!」
「ロウ、後にしな。今はご飯でしょ?」
「あ、うん!」
「まだ熱いから気をつけてね。」
リオネルはロウくんの扱いわかってる!流石だね!これがスパダリか!俺には出来ないわ。非モテの日本男子には難しい…。テスラさんにお任せするよ。
「な、ナルア!」
「ん?なに?ヨルク」
「これをやる!とても美味かったからな!」
「…あぁ、ごめんもうお腹いっぱいでさ。他の皆で食べてよ。」
「そ、そうか……。」
…思いっきりしょぼくれてしまったヨルク。なんだか悪いことをしてしまっただろうか。でももう食べられないのは事実だしなぁ。
「なんかごめん…。」
「ナルア気にしなくていい。ヨルク様にはナルアは少食だから食べられないだろうと言ったんだ。ヨルク様もそのことは承知の上だった。それなのに強引に渡そうとしただけだからな。」
「そうなの?ありがとエル」
エルは普段はすごく優しいんだけど、偶に冷たくなるよな。まぁ大抵ヨルクに対してだけだけど。なんだか躾をする飼い主と犬みたいなんだよな。まぁヨルクにはエルがついていてくれるみたいだからこの国も安泰だな、なんて思っていたりする。
「じゃ、じゃあ食べるとき、同じ卓についてもいいか?」
「あ、うんいいよ。俺はもう食べ終わってるけど」
「そうか!」
すごく嬉しそうだ…。まぁこれくらいで喜んでくれるなら、同じ卓を囲むくらい何時でもしてあげよう。友達だしな。
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