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174.魔術学園1年生9
しおりを挟むなんかお昼休憩挟んだのに疲れたぁ。
次は契約魔法と召喚魔法の授業だ。ククルとウェネルもいるので、ぼっちじゃないんだ。ちなみに前回の授業は、どんな魔物だと契約しやすいのか詳しく教えてくれたらしい。
具体的には、魔物の中でも獣型の魔物は、生存本能が強くて強者に従う傾向にあるから契約しやすいんだって。そのかわり強さをきちんと認めさせる必要があるから、自分よりも強い魔物との契約は難しいのだそうだ。
あとは魔力を糧にしている魔物は、魔力をあげることを条件に契約してくれたりする。けれど、それ相応の魔力を持っていかれる為、魔力量が多くないと駄目だ。
俺がどんな魔物と契約できるか分かんないけど、楽しみだなー。もふもふな子だといいなー。いっぱい撫で撫でしたい!
「ゴス先生!ウォル!」
「おう、来たな」「きゃん!」
「ウォル触ってもいいですか?」
「おう、いいぞ。」
ゴス先生の足元に大人しく控えるように座っていたウォル。手を伸ばしても、嫌がらずに撫でられてくれた。んー…撫で心地はいいけど、ちょっと毛が硬い。
「撫でさせてくれてありがとウォル」
「きゃん!」
「おし、集まってんな。じゃあ今日の授業だ。今日は初級召喚魔法を実際に使ってもらう。初級だから大した魔物は召喚されねぇが、結界を張ってやってくからよ。」
1人ずつやっていくって感じだね。ゴス先生の監視のもと、一人目の子が召喚陣に魔力を通す。十分に魔力が流れると、陣が輝き小さいシルエットが浮かび上がる。
ネズミの魔物だ。目つきが悪くて、牙も鋭い。
召喚した魔物はそのまま帰還させるか、契約魔法を試すか選んでいいらしい。1人目の子は帰還させることを選択したようで、ネズミの魔物は消えていった。
初めて見たけどこんな感じなんだな。なんかすごかった。俺はどんな子が召喚出来るかな。もふもふで可愛いとベストなんだけど。
ククルは中々凶暴そうな猪を召喚した。先生いわく、初級召喚魔法では最強クラスの魔物らしい。契約はしないらしく帰還させた。ウェネルは飛行出来る魔物で、カラスっぽい子だった。ウェネルも帰還させた。
「ナルア、お前の番だ」
「はい!」
陣に触れて魔力を流す。中級魔法くらいの魔力を持っていかれるって聞いてたんだけど、もっと引っ張られてる…。他の人が召喚した時の輝きより一段と強い光が放たれる。
「まぶしっ…」
「きゅ?」
眩しさに閉じていた目を開ける。陣の上には真っ黒な猫っぽい子がいた。でも猫とは明確に違う。羽みたいなの生えてるし。あと鳴き声も違うみたいだな。
「猫?」
「きゅう!」
俺を見るとこちらに向かって走ってきて、結界に阻まれて止まる。俺の方に来たいみたいだ。敵意は無さそうだし、契約しちゃおっかな。だってすっごく可愛いし!っていうかこの子、獣型の俺に似てる気もする。
「俺と契約する?」
「きゅ!」
元気よく答えてくれた。早速契約魔法を完成させる。
「ええっと…我と契約を…?あれ?なんだっけ…うーん…」
…呪文なんだっけ…?
「きゅう…」
呆れたと言わんばかりの目で見てくるし…もういいや。魔法自体は出来てる筈だし、呪文なんか適当でも発動するだろ。
「えっと…俺と友達になってください」
「きゅ!」
契約を了承してくれた羽猫が答えると、俺と羽猫に契約の印が刻まれる。俺の場合、手首の裏に羽の模様が入った。
「おい!契約しちまったのか!?」
「え?はい…なんか不味かったですか?ゴス先生」
「いや…その…そんな魔物見たことねぇんだよ。」
「ええっと…?でも契約出来たし大丈夫ですよ!きっと」
「ああ…そうだな…まぁいいか…?」
「きゅう!きゅきゅ!!」
あ、言葉っていうか思ってることがわかる。今のは早く出せ!って感じだ。結界を消して、抱き上げる。
「これからよろしく。えっと…」
「名前はお前がつけてやるんだ。」
「うん、じゃあ…ノエルだ。」
「きゅ!」
うんうん、喜んでくれてる。可愛い!降ろしてほしいのか、仕方ないな。もう少しモフりたかったけど…。降ろしてやると、ノエルはスルリと俺の影に入り込んだ。
「……あぁ?こんなことが出来る魔物が初級召喚魔法から出てくる訳ねぇんだが…」
「ゴス先生、次の子待ってますよ!」
「あ?おう…ってお前のせいじゃねぇか!!」
「ごめんなさい…?」
「はぁ…まぁなんか問題がありゃあ相談に来い」
「はい!頼りにしてますゴス先生!」
家に帰って早速テスラさんとウェンさん、ティナさんにノエルを紹介した。ノエルは中々素っ気ないけど、撫でられるのは嫌いじゃないらしい。特にブラッシングは好きみたいだ。
一週間もすれば俺達にも慣れてくれたみたいで、度々ブラッシング用の櫛を加えてティナさんのところに行っているらしい。テスラさんのところには撫でられに来るらしい。俺のところには来ないんだけど…?契約してるのは俺なのに…
まぁ基本的には俺の側にいるから良いんだけどさ。
ちなみにテスラさん曰く、ノエルの種族はシャドウエレメントだそう。人前に姿を表すことは殆ど無く、影に潜ることが出来る特性から見つける事も出来ないんだそうだ。大きさ的にはまだ子供なんだって。2mクラスまで成長するらしい。
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