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215.2回目の学園祭3
しおりを挟む俺達が揃って教室を後にしようとしているとき、後ろから声をかけられた。知らない声だったけど、無視するのも悪いし振り返る。ククル達には先に行ってて、と手で合図する。
「な、ナルアさん!!」
「ん?ええと、なんですか?」
「あ…えっと…1年の鼠族、ホノと申します!」
お、俺よりも背が低い!後輩だ!もしかしてさっきミミス先生に俺達の演技が見たいって言った子かもしれない。なんというか、尊敬?に近い眼差しを感じる。
「ホノくん、なにかな?」
「はぅ!!名前…よんでもらえた…嬉しい!」
「……」
これアレだ、推しに会ったオタクだ!!前世の俺もこんなだったからな、心当たりがあり過ぎる。懐かしい…何か用があったのかと思ったけど、話したかっただけなのかもしれない。
「用がないならもういいかな?」
「は!!ちょっと待ってください!あの、サイン下さい!!」
「ごめんね…そういうのはちょっと」
「あ…そうですよね…いきなりごめんなさい!!俺…去年ナルア先輩の魔法演技見て…憧れてここに来たんです。あと、一つだけ…」
あからさまにしょんぼりする…罪悪感あるなぁ。ていうかこの世界にもあるんだね、サインもらうとかそういう文化。
「うん」
「あの…αの中で生活するコツを教えてください」
あーこれ、真剣な悩みっぽい。そうだよね、大変だよね。αばっかりの中で強くなっても、妬まれるし、どのみち浮いてるし…。俺はたまたまククルとかが受け入れてくれて仲良くしてくれただけだからね…。
アドバイス出来るような言葉を持ち合わせてない。何言えばいいんだ…でも俺の友達出来たきっかけは…ククルが俺の強さに声かけてくれてくれたんだよね。
「うーん…αに負けないくらい強くなること、かな。でもこれは個人的な考えだから誰にでも当てはまる訳じゃないからね。」
「はい!強くなれるように頑張ります!!」
ここに居られてる時点で学年5位以内な訳だから十分強いんだろうけど。番がいなきゃいつ何時襲われたっておかしくないから、強く生きてくれ…。βかΩか知らないけどさ。数少ないαじゃない仲間だからね。
ホノくんは話し終えると嬉しそうに去っていった。そのまま進むと柱があるよ?大丈夫…?あ…ぶつかってる!痛そう。
「ホノくん!ポーションあげるよ。気を付けて歩くんだよ」
「ふぇ…ありがとうございますナルア先輩…」
おでこを押えて涙目になってる。うん、素朴な顔立ちなんだけど愛嬌があって可愛らしい。なんだか放っておけない感じの子かもしれない。初めての後輩だし、可愛がることにしよう。
改めて見送ったことだし、俺もククル達のところに行かないとね。あんまり遅れると怒られちゃうし。
「終わった?」
「あ、ウェネル待っててくれたの?」
「ん」
「ふふっありがと」
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