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序章
癖のある戦い方 準備
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4人はアルデアがクエスト内容を知らせないまま山岳を進んでいた。
アヴァールから北方に進むとサルデア山脈があり、今回の目的地はサルデア山脈の南部になる。
「いい加減教えてよ~」
「そーだそーだっ! 私もう疲れたっ! すーわーりーたーいー!」
「この辺のクエストとなるとあいつなのか?」
「なんだカーヴェル、心当たりでもあるのか?」
コーゲンがカーヴェルに聞くと、胸ポケットからメモを取り出す。
「おそらくだが、いわゆるゴーレムというやつだろう。ゴーレムは岩場、雪山、洞窟、火山、遺跡などにいると言われてて、どこも辺境地にいるらしい。今回は岩場だからストーンゴーレムの討伐3体といったところか?」
「おしいっ! 5体でした~!」
アルデアは陽気に答えた。ゴーレムは単体ではそんなに強くないが身体が5メートル超えと巨大であり、さらには複数での群れで行動する。遠距離攻撃はあまりしないが近接攻撃はかなり強力なため、近接武器はかなり苦戦する相手である。弱点としては近接の関節によるダメージや貫通攻撃、大規模な魔法攻撃などがあげられる。かすり傷程度の低いダメージは全て無効化されるという厄介なモンスター。
「みんなは今回どの武器で戦う予定なの? あたしはスコップモードにしたわ。穴を掘って落としてやろうって作戦よ!誰か乗るかしら?」
マリアナはラジェムを光らせ、胸元までの少し大きめのスコップに変化させた。どうやら誰かと一緒に落とし穴作戦がしたいらしい。
「僕は予定通り罠でいこうかな。ちょっと思いついたこともあるし」
「なら俺はマリアナと一緒に落とし穴作戦をやるために糸にしよう」
「コーゲンと一緒にやるのね!りょーかい!」
「俺何しよう...。前回は支援とか遠方射撃だったしみんな新しい武器使ってるし、お試しで本でも使ってみようかな」
「本もアルデアっぽくないけどね~」
笑ながらマリアナが言うとカーヴェルが「本のスキルの出し方気になってたからちょうどいい」とつぶやく。
4人は他愛もない話をしながらしばらく歩いていたがゴーレムどころか何も現れず、風がなびくだけであった。先ほどののどかな山岳地帯からごつごつした岩肌が一面に広がっており、情報によるとこういうところにゴーレムがいるらしい。
「ここでモンスターに遭遇しても戦いづらいから向こうにある広場までとりあえず歩こうぜ」
アルデアが閉じた本で少し歩いた先にある開けた場所を指した。今いる場所3人横並びがやっとの狭い道で、左はヘアピンが続く崖、右には急斜面の岩肌が続いていた。指をさした方向は視界が広がり、いわば山の中の駐車場みたいな足元ごつごつの広めの平面がある。
4人が広場にたどり着くと早速マリアナが作業に取り掛かる。
スコップの特徴だが、もちろんただのスコップではなく掘る速度が速く、一応武器としても使えなくはない程度の攻・防御力を有している。
マリアナがものの5分程度で深めの池くらいの大穴が完成させた。猫耳族の低めの腕力でもこの時間なのだから驚きだ。
マリアナがジャンプして外に出ると、カーヴェルがその穴の中に罠を仕掛けた。
「‘‘罠・爆破爆縮‘‘
これでこの中に入れば爆破と爆縮の2回爆破攻撃を食らうはずだ。残りのラジェムはナイフモード」
「コーゲンは何してるの?」
「ん? 俺は1つのラジェムからどれくらいの糸を出せるのかなって思って全部糸に変えてるところ」
コーゲンの足元には大量の糸が手元から垂れていた。
糸の特徴はラジェム1つでおよそ1キロ分の糸が作れ、よほどのことがない限りちぎれない。糸からの造形も可能で、そこから糸を伸ばすこともできる。
「俺の本は何ができるんだろうか。
‘‘今ここに風よ吹け‘‘」
アルデアは普通の声で唱えると、普通の風が吹いた。
本の特徴は主に詠唱者が言った口調や言葉で上限はあるものの効果が発動される。つまり感情や言葉によって強さが決まる。効果としては環境変化や、無理難題でない物以外大小関係なく一応適応される。具体的に言うと効果が発揮されやすい。
お互いの武器の効果を発動したり確認しあってると遠くの方で怒号とともにモンスターや鳥類が散り散りになっていった。
「どこにこんな生き物たちがいたのかしらね」
「僕はずっと分っていたけどね。でも遠くにいる怒号のやつは索敵範囲外だ。今もわからない」
「ある程度の場所はわかっているんだ、俺がカーヴェルの範囲外まで網を張ってみるよ」
コーゲンがそういうと索敵範囲外まで糸を伸ばし、範囲を超えたところで粗目であるが網を張り始めた。手元の糸のところに小さめの鈴を取り付け、鈴が鳴るのを待った。
2分程度の静寂が過ぎると勢いよく鈴が鳴る。さらに4人の正面・背後・左右の4方向から怒号が聞こえ、正面には2つの怒号が重なって聞こえた。
「ぐっ...。き、気を付けろ。かなりでかいぞ...」
コーゲンの糸を握ってる手から血を流しながら警告をする。するとマリアナがもう少し穴を大きくするといって取り掛かった。
「俺はバフをかけるよ。
‘‘全体攻撃・防御強化‘‘
‘‘全体身体能力向上‘‘
‘‘天候・大雨”」
アヴァールから北方に進むとサルデア山脈があり、今回の目的地はサルデア山脈の南部になる。
「いい加減教えてよ~」
「そーだそーだっ! 私もう疲れたっ! すーわーりーたーいー!」
「この辺のクエストとなるとあいつなのか?」
「なんだカーヴェル、心当たりでもあるのか?」
コーゲンがカーヴェルに聞くと、胸ポケットからメモを取り出す。
「おそらくだが、いわゆるゴーレムというやつだろう。ゴーレムは岩場、雪山、洞窟、火山、遺跡などにいると言われてて、どこも辺境地にいるらしい。今回は岩場だからストーンゴーレムの討伐3体といったところか?」
「おしいっ! 5体でした~!」
アルデアは陽気に答えた。ゴーレムは単体ではそんなに強くないが身体が5メートル超えと巨大であり、さらには複数での群れで行動する。遠距離攻撃はあまりしないが近接攻撃はかなり強力なため、近接武器はかなり苦戦する相手である。弱点としては近接の関節によるダメージや貫通攻撃、大規模な魔法攻撃などがあげられる。かすり傷程度の低いダメージは全て無効化されるという厄介なモンスター。
「みんなは今回どの武器で戦う予定なの? あたしはスコップモードにしたわ。穴を掘って落としてやろうって作戦よ!誰か乗るかしら?」
マリアナはラジェムを光らせ、胸元までの少し大きめのスコップに変化させた。どうやら誰かと一緒に落とし穴作戦がしたいらしい。
「僕は予定通り罠でいこうかな。ちょっと思いついたこともあるし」
「なら俺はマリアナと一緒に落とし穴作戦をやるために糸にしよう」
「コーゲンと一緒にやるのね!りょーかい!」
「俺何しよう...。前回は支援とか遠方射撃だったしみんな新しい武器使ってるし、お試しで本でも使ってみようかな」
「本もアルデアっぽくないけどね~」
笑ながらマリアナが言うとカーヴェルが「本のスキルの出し方気になってたからちょうどいい」とつぶやく。
4人は他愛もない話をしながらしばらく歩いていたがゴーレムどころか何も現れず、風がなびくだけであった。先ほどののどかな山岳地帯からごつごつした岩肌が一面に広がっており、情報によるとこういうところにゴーレムがいるらしい。
「ここでモンスターに遭遇しても戦いづらいから向こうにある広場までとりあえず歩こうぜ」
アルデアが閉じた本で少し歩いた先にある開けた場所を指した。今いる場所3人横並びがやっとの狭い道で、左はヘアピンが続く崖、右には急斜面の岩肌が続いていた。指をさした方向は視界が広がり、いわば山の中の駐車場みたいな足元ごつごつの広めの平面がある。
4人が広場にたどり着くと早速マリアナが作業に取り掛かる。
スコップの特徴だが、もちろんただのスコップではなく掘る速度が速く、一応武器としても使えなくはない程度の攻・防御力を有している。
マリアナがものの5分程度で深めの池くらいの大穴が完成させた。猫耳族の低めの腕力でもこの時間なのだから驚きだ。
マリアナがジャンプして外に出ると、カーヴェルがその穴の中に罠を仕掛けた。
「‘‘罠・爆破爆縮‘‘
これでこの中に入れば爆破と爆縮の2回爆破攻撃を食らうはずだ。残りのラジェムはナイフモード」
「コーゲンは何してるの?」
「ん? 俺は1つのラジェムからどれくらいの糸を出せるのかなって思って全部糸に変えてるところ」
コーゲンの足元には大量の糸が手元から垂れていた。
糸の特徴はラジェム1つでおよそ1キロ分の糸が作れ、よほどのことがない限りちぎれない。糸からの造形も可能で、そこから糸を伸ばすこともできる。
「俺の本は何ができるんだろうか。
‘‘今ここに風よ吹け‘‘」
アルデアは普通の声で唱えると、普通の風が吹いた。
本の特徴は主に詠唱者が言った口調や言葉で上限はあるものの効果が発動される。つまり感情や言葉によって強さが決まる。効果としては環境変化や、無理難題でない物以外大小関係なく一応適応される。具体的に言うと効果が発揮されやすい。
お互いの武器の効果を発動したり確認しあってると遠くの方で怒号とともにモンスターや鳥類が散り散りになっていった。
「どこにこんな生き物たちがいたのかしらね」
「僕はずっと分っていたけどね。でも遠くにいる怒号のやつは索敵範囲外だ。今もわからない」
「ある程度の場所はわかっているんだ、俺がカーヴェルの範囲外まで網を張ってみるよ」
コーゲンがそういうと索敵範囲外まで糸を伸ばし、範囲を超えたところで粗目であるが網を張り始めた。手元の糸のところに小さめの鈴を取り付け、鈴が鳴るのを待った。
2分程度の静寂が過ぎると勢いよく鈴が鳴る。さらに4人の正面・背後・左右の4方向から怒号が聞こえ、正面には2つの怒号が重なって聞こえた。
「ぐっ...。き、気を付けろ。かなりでかいぞ...」
コーゲンの糸を握ってる手から血を流しながら警告をする。するとマリアナがもう少し穴を大きくするといって取り掛かった。
「俺はバフをかけるよ。
‘‘全体攻撃・防御強化‘‘
‘‘全体身体能力向上‘‘
‘‘天候・大雨”」
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