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ザトスの側近

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「何から話せばいいのかわからないが。そうだな。まずは帝国を納めるやつが変わったことは説明しましたよね」

 マーズは俺に聞くと俺は首を立てにふる。朝ギルドに案内される前に聞いた話じゃアクラスウ帝国っていうのがあって6年前にアクラスウ6世とやらに変わったんだよな。

「かわった帝王。アクラスウ6世なんだがやつは亜人に嫌悪の感情しか持っておらずやつは最初にしたことはザオーガと呼ばれる亜人の里の衝撃、そして亜人の奴隷化だ」
「亜人の奴隷化だと?そんなの新しく王になったからと言ってすぐにできるもんじゃないだろう?」

 俺がマーズに言うとマーズは

「奴には力がある。逆らうやつは代表格となる人を帝国の住民街にて晒したらしい。地中に埋めてな。噂によれば奴には5人魔法使いがついているらしい。そやつらはたしか、なんだったかな?メ、メ、メ」
「メギスか?」

「そうだ!それだ!」とマーズは頷く。なるほどアクラスウ帝国にメギスの奴らはいるのか。

「しかしよくそんな情報が入ったな」
「それは旅人さん達が連れて来てくれたバーカスのおかげだよ。うちの冒険者には記憶を読む魔法使いがいるんだ。無属性魔法な」

 記憶を読む魔法使いか。記憶を読む魔法なんて聞いたことないな。

「魔法には無限の可能性があるからな。私も記憶を読む魔法なんて彼に会うまでは知らなかったよ」
「そうなのか。それでメギスのおかげで奴隷化は成功したんだな?そのアクラスウ6世とやらは」
「そうです。アクラスウ6世は5人のメギスと名乗る魔法使いを従えて5世が作り出した法をだんだん破棄していき新たな法ばかりを作った。そして奴隷化の法が決まり数年、次には従わない村に帝国の貴族どもを派遣して来てその派遣された人が村を管理することになった。前村長は亜人どもと仲良くすればこうなるという風に殺された。それはさっきも言ったかもしれないが私の父もそれで死んだ。大概の村はここまですれば従うんだけど私達は違って反抗し続けた。ザトスの連れて来た大剣のバーカス、双剣のガース、そしてもう1人の冒険者がいます。そしてザトスの側近は帝国側からつけられた魔法使いです。ギルドに登録されている冒険者ではありません」

 ギルドに登録されていない?なぜわかるんだろう。バーカスは冒険者登録しているのにそいつはしていないからか?

「たしか側近はメイギスと名乗っていたかな」

 メイギスかなるほど。それはギルドに登録されてないわけだ。納得したよ。
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