声無き世界

鳴神楓

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本編

恋人同士 1☆

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 そういうわけでテディと付き合い始めたのだが、恋人という関係になっても、毎日の生活はそれほど変わらなかった。
 こちらの世界には電気もガスもないので家事に時間がかかるし、木を植える仕事もあるので、自由になる時間が少ないし、それに俺が街に行けないので街でデートというわけにもいかないからだ。

 それでもこういう関係になってからは、仕事中に目があった時に微笑みあったり、ちょっとだけ手をつないで歩いてみたり、夕食の後でしばらく寄り添って話したりして、お互いの距離が近くなったのを感じる。
 特別なことはないけれど、毎日の生活の中でテディと恋人同士として過ごせるのは素直にうれしい。

 ────────────────

 とはいえ、俺も男なので、仮にも恋人と一緒に暮らしていて、それだけの接触で満足できるはずもない。
 テディは俺が病気の時に手を出してしまったことを気にしているから、テディからはしようと言いづらいだろうと、数日ぶりの風呂に入った日の夜、俺は勇気を出してベッドに行こうとしていたテディを呼び止めた。

「なあテディ。
 今日はそっちで一緒に寝ていいか?
 テディさえよければ、その、したいんだけど」

 俺がそう言うとテディは驚いた顔で振り返った。
 口元は完全に『えっ』という形で固まっている。

「いやその、前の時は病気だったから、自分の感情とか感覚がちょっと普通じゃなかった気がするから、病気じゃない時にちゃんとしたいなって言うか」

 照れくさくて思わずそう付け足してしまったけれど、でもやっぱりそれはただの言い訳だろう。

「……っていうか、単純にテディが好きだから、病気じゃなくても、そういうこと、したい」

 うつむきながらもそう言うと、テディは俺をぎゅっと抱きしめた。

 ──────────────

 抱き合って深い口づけを交わした後、それぞれ服を脱いで下着姿になった。
 服を脱いだ後、テディは何かを思い付いた様子で台所に行くと、油の入った容器を持ってきた。

 あ、あれを後ろに使うんだ。

 前の時は俺が出したものを使って後ろを広げていたけれど、きっと本来はローションなどの代わりに油を使うのが一般的なのだろう。
 それが必要なのはわかるけれど、料理用の油を使うというのは、料理で油を使うたびにその時のことを思い出してしまいそうで、なんか嫌だなと思ってしまった。

 テディはベッドに横になった俺の上に覆いかぶさると、俺にキスしたり俺の体を触ったりしてきた。
 テディに触られると、あの病気の時みたいにはっきりと気持ちいいとまではいかないが、なんだかむずむずするような感じがあるので、この感じがもっと強くなると快感になるんだろうなとわかる。

「テディ、俺もテディのこと触った方がいい?」

 自分だけしてもらっているのがわるいような気がしてそう聞いてみたけれど、テディは首を横に振った。

「ん、じゃあテディにまかせるね。
 けど俺、どうすればいいか全然わからないから、して欲しいこととかあったら言ってね」

 俺の言葉にうなずくと、テディは俺の胸に唇を寄せた。

「うあ……」

 乳首を口に含まれて、舌先でなめられたり軽く歯を立てられ、おまけに反対側の乳首も指でつままれて刺激され、さすがに今度ははっきりとした快感を感じる。
 しかし、確かな快感はあるのだが、実のところそれだけでもなくて……。

 しばらくは、そのもう一つの感覚を無視して快感だけに集中しようとがんばっていたが、やがてがまんできなくなった俺は、とうとう笑いだしてしまった。

「ご、ごめんテディ!
 ひげがくすぐったくって」

 テディが俺の乳首を口に含んでいると、テディのごわごわしたひげが乳首のまわりに当たってしまい、くすぐったくってたまらないのだ。
 病気だった時はひげの感触すらも気持ちいいと思ったけれど、やっぱりあの時と今とでは感じ方が違うらしい。
 くすぐったくってつい笑ってしまったことを俺が謝ると、テディもぺこりと頭を下げた。
 それから改めて俺の乳首に口を近づけると、今度は乳首を口に含むのではなく、舌を出してその先っぽで俺の乳首をぺろぺろと舐め始めた。

「あっ………んんっ……」

 舌先で舐められるのは、さっきまでよりも刺激が弱くてもどかしく、そのくせねちっこいくらいに丁寧だから、かえって感じてしまう。

 っていうかこれ、視覚的にやばいだろ!

 うっかりそちらに目をやってしまうと、テディの肉厚な舌がぷっくりと赤くなっている俺の乳首を熱心になめている、エロい光景が目に入ってしまう。
 自分がされていることを見て興奮してしまうなんて変だと思うけれども、それでも俺が視覚からも快感を得ているのは確かだ。

「うあっ!」

 乳首を舐められ、指でつままれながら、不意に股間をテディの筋肉質な腹でこすられ、俺は思わず声をあげる。
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