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*23話 <完結> また会えたね
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整えられた僕とラステアの寝室は、どこで住んでいた時よりも豪華で温もりに満ちていた。
広いベッドで抱き合っていると、砂漠に居た時が夢のように感じる。
「クリス……」
「ラステア……」
近づく気配を感じて目を閉じると、唇に熱くて柔らかい感触が触れた。
「……んっ」
何度も重ねては離れ、やがて唇を割り開いて舌が入って来る。
僕はそれを自ら受け入れ舌を絡ませた。
久しぶりの交わりに、体が期待で震える。
忙しかった日々がようやく終わって、これからゆっくり抱き合う時間ができるんだ。
「ラステア……っ」
服の上からの触れ合いがもどかしく、ラステアのシャツのボタンに手をかけた。
早く素肌に触れたくて引き寄せると、彼が小さく笑った。
「?」
「そんなに欲しがってくれると、嬉しくなる」
「だって、久しぶりなんだもん……」
王都のタウンハウスを引き払い、領地へ戻り、領主としての仕事を引き継ぎ。
傍にいるのに触れられない日々だった。
それがようやく落ち着いた。
「たくさん、したい」
「ああ、俺もだ」
僕らは服を脱いで全裸になって抱き合う。
ふと、指先に触れる違和感に目を向けるとそこには火傷の跡があった。
リオダンにつけられたそれだけは、治癒術を使っても残ってしまった。
「これは、俺たちが未来を勝ち取った証。勲章だ」
誇らしげに微笑むラステア。
「それに、俺がクリスを守った証でもある。格好いいだろ?」
「うん! すごく!!」
僕は強く抱きついた。
「ラステア、好き。大好き……」
「俺も、クリスを愛してる」
抱き合い、唇を重ねながら、お互いの体を確かめ合う。
腹をラステアの指が滑る感覚がくすぐったくて、思わず身を捩る。
「ふふ、ラステア……。そこは、くすぐったい」
「そうか? 舐めると気持ちよさそうなのに?」
「は、んっ! もう……!」
言いながら舌を這わされると、ラステアの思い通りに甘い声が口から零れた。
「筋肉、ついてきたな」
昔はぺったりとしたお腹には、今筋肉の筋が出来ている。
これもまだ続けている剣の鍛錬の成果だ。
「ラステアみたいな格好いいお腹になりたい」
指先でそっと触れると、ラステアがわずかに息を詰める。
「クリス……」
その声には、悪戯を咎める響きと、抑えきれない熱が同時に宿っていた。
見上げる金色の瞳が、理性より先に感情をさらけ出す。
僕が欲しいと明確な意思表示に胸が高鳴った。
ラステアの指が腹から上がっていって、僕の乳首を摘まむ。
「あんっ……!」
お腹と違って僕の胸には筋肉がついてくれない。
代わりにいつまでもふわふわで、これは絶対ラステアのせいだ。
大きな手で包み込むように揉まれ、吸われるとそれだけで気持ちよくなってしまう。
僕だけが気持ちよくなっているのはなんだか嫌で、すでに大きくなっているラステアのペニスへ手を伸ばす。
「……うっ」
大きなそれを両手で握っただけでラステアが呻く。
構わず扱き始めると、ラステアは僕を抱きしめながら自ら甘えるように腰を手に擦りつけて来る。
「クリス、気持ちいい……」
「もっとしていい?」
「ああ」
起き上がって胡坐をかいたラステアの足の間に入って、パンパンに張りつめたペニスに舌を這わせる。
「ん……くぅ」
先端を割って舌を差し入れるとラステアが色っぽい声を上げた。
もっと聞きたくて根元を手で擦り口の中へ入れて括れを刺激する。
頭を撫でてくれる手が気持ちいい。
もっと気持ちよくなって欲しいと、喉の奥まで咥えて吸っていると頭を撫でているのとは逆の手が僕のお尻を揉んだ。
「……っ」
徐々に割れ目の奥まで侵食していく指は、僕のお尻の穴へ辿り着く。
そして、悪戯するように濡れた穴の縁を撫でた。
「……ん、ぐぅ」
顔を上げようとしたけれど手に添えられた手がそれを許してくれない。
刺激を欲しがり勝手に穴がぱくぱくと口を開き、指先を飲み込もうとする。
ラステアはしばらくそれを楽しんだあと、指を押し込んだ。
「……~っ!」
「クリス、止まってるぞ」
からかうように言って中の指を動かし始める。
「クリスの中は熱くて、柔らかいな」
「んん……っ!」
とろとろと指を動かされるたび中から溢れて太ももへ垂れていく。
出し入れすると粘着質な音がして羞恥を煽る。
そして、気持ちいい。
久しぶりの刺激に意識が快感に集中してしまい、ラステアを愛撫する手と舌の動きが緩くなる。
「クリス、止まってるよ?」
「んぅ……っ!」
早くと催促するように腰で喉を突かれて、慌てて愛撫を再開した。
けれど……。
「んん……っっ」
指先が容赦なく前立腺を刺激する。
気持ちよくて頭が痺れて、手が止まってしまう。
「……ぁ……ああっ、ぅ」
2本の指でふっくらした膨らみを挟まれ刺激されると、強い快感に背中が勝手にのけ反ってしまい、ついに口をペニスから離してしまった。
「らすてあ、むり……それ、むりだからぁぁ」
喘ぎながらラステアのペニスに顔を擦りつけると、先走りが頬を濡らす。
名残のように添えられた手が、それでも気持ちよくしようとぎこちなく動く。
「かわいい、かわいいよ、クリス。一番かわいいとこ、見せて?」
上ずったラステアの声が僕の快感を煽って行く。
腰だけをあげてラステアの指を欲しがるように腰が蠢き、体が震える。
視界が白く染まって行く。
「あっ、ああ、イっちゃう……っっ!」
気持ちよくてたまらない。
とどめというように乳首をつねられ、前に触られることなく吐き出した。
「はぁ、はぁ……」
呼吸を整えていると中から指が抜けていき、体が抱えあげられた。
「上手にイけてえらいな。次は俺を気持ちよくして……?」
僕の両足を持ち上げたラステアは、そのまま勃起したペニスに僕を下ろしていく。
「あああ! ま、待って……ぁ! まだ、イって」
快感が収まっていないのに、新しい快感が掘り起こされる。
「ああああっ! 中、熱、ぃ……ぃ、まってぇ」
「無理、あんな可愛いクリスを見たら我慢なんてできない」
両足を抱えられていて身動きが取れず、自分の重さでペニスが勝手に入っていく。
「深いぁああ」
「クリス」
いつか受け入れた時のように、一番奥まであと一息のところまでラステアが入っているのが分かる。
もう一押しすれば入ってしまう。
そこでラステアは僕の腰を掴んで止めた。
抱きしめて深い息を吐き、中を堪能するように僕を強く抱きしめて、少しだけ腰を揺らして優しくそこをノックした。
「は、ぁ、んっ!」
動かず何度もキスをする。
「クリス、クリス……。俺、すごく幸せで、どうしていいかわからない」
ラステアは額を僕の肩に擦りつけて強く抱きしめる。
「俺も幸せだよ……。でも」
ラステアの頬を両手で包みキスをする。
「もっと幸せになろ?」
幸せに上限なんてない。ラステアと一緒ならどこまでだって行けるはず。
その確信がある。
「ああ、そうだな」
僕の言葉に驚いた表情をしたラステアは、やがて蕩けるように幸せな笑みを浮かべてキスを返してくれた。
「ねぇ、ラステア。もっと奥まで、きて?」
「ああ」
誘うように腰を揺らすと、金の瞳で欲望の影が揺らぐ。
僕は、この瞬間を見るのがとても好きなんだ。
腰を掴んだラステアが中へペニスを押し込んでくる。
「ん、は……ぁ、ひ……っ」
最奥へ熱い塊が入って来る。
苦しいのに、気持ちいい。
早く、もっと、奥まで……。
自らも腰を落とし、ラステアを迎え入れる。
そして……。
「ああ~~~~っっ!」
「くぅ……すご、い……くそ、脳が、焼ける……っ!」
最後の抵抗を超えて中へ熱い塊が入ってきた。
「ひ、ぁ……ああっ」
少し擦られるだけで痺れるような快感が背筋を駆けあがる。
バチバチと火花が目の前で散るみたい。
体中が性感帯になったようにどこを触られても気持ちがいい。
「クリス、クリス……」
「らすてあぁ」
上ずったラステアの声を聞いているだけでも気持ちがいい。
「イク、もう……イく……」
「僕も、あぁ……、いっちゃ、ぅ」
激しく交わり意識が放り出される感覚がした。
「~~~~っっ!」
「……く、ぅぁっ」
お腹の奥で熱を感じる。僕はまたしても出さずに絶頂を迎えた。
どうしよう、気持ちいいのが、止まらない。
長い射精。
腹の中が熱くなっていく感触が、快感を掘り起こす。
「はぁ、はぁ、はぁ……」
「はぁ、……ラステア、どうしよ」
「なんだ?」
「まだ足りない。もっと欲しい……」
「ん、俺も……」
なんだか今日はすごく抱き合いたい。
それはラステアも同じみたいで、僕を見る時、眉間にしわが寄っている。
僕だけに集中してくれている証。
可愛くて、愛しい。
僕の、ラステア。
顔を寄せてそのしわにキスをする。
「僕だけ見ていて?」
「ずっと、クリスしか見てないよ」
キスを交わし抜かないまま2度目の交わりを始める。
今夜は、きっと寝られない。
そんな予感が胸の奥を震わせ、鼓動が速くなる。
ラステアの腕の中はあたたかく、息をするたびにその匂いと鼓動が混ざっていくような。
2人がひとつに重なるような。
そんな最高の夜だった。
……そして、明け方。
互いの力を使い果たしたはずなのに、不思議と眠りは訪れなかった。
ただ静かに寄り添っていた僕らの体から、淡い光がにじみ出していく。
最初はゆらめく炎のようで、やがて確かな形を帯び、部屋の中を包み込む。
その光がひとつに集まり、人の姿を取った。
息を呑む音が重なる。
それは僕らの魔力が織りなした、新しい命だった。
動くことも、声を出すこともできず、ただ見つめていた。
小さく息をするその存在に、胸が熱くなる。
抱き合った腕に確かな温もりを感じて、ようやく呼吸を思い出した。
「ラステア……」
「ああ、クリス」
震える声で名を呼び合いながら、その真実を噛みしめる。
僕たちの、子供だ。
小さな手を両側から2人でつついてみる。
「小さいね」
「ああ、小さい」
小さな手が、あの日見上げた空の色を握りしめた気がした。
「やっと会えたね」
「俺たちの子だ……」
僕らはその小さな命を、そっと抱きしめた。
広いベッドで抱き合っていると、砂漠に居た時が夢のように感じる。
「クリス……」
「ラステア……」
近づく気配を感じて目を閉じると、唇に熱くて柔らかい感触が触れた。
「……んっ」
何度も重ねては離れ、やがて唇を割り開いて舌が入って来る。
僕はそれを自ら受け入れ舌を絡ませた。
久しぶりの交わりに、体が期待で震える。
忙しかった日々がようやく終わって、これからゆっくり抱き合う時間ができるんだ。
「ラステア……っ」
服の上からの触れ合いがもどかしく、ラステアのシャツのボタンに手をかけた。
早く素肌に触れたくて引き寄せると、彼が小さく笑った。
「?」
「そんなに欲しがってくれると、嬉しくなる」
「だって、久しぶりなんだもん……」
王都のタウンハウスを引き払い、領地へ戻り、領主としての仕事を引き継ぎ。
傍にいるのに触れられない日々だった。
それがようやく落ち着いた。
「たくさん、したい」
「ああ、俺もだ」
僕らは服を脱いで全裸になって抱き合う。
ふと、指先に触れる違和感に目を向けるとそこには火傷の跡があった。
リオダンにつけられたそれだけは、治癒術を使っても残ってしまった。
「これは、俺たちが未来を勝ち取った証。勲章だ」
誇らしげに微笑むラステア。
「それに、俺がクリスを守った証でもある。格好いいだろ?」
「うん! すごく!!」
僕は強く抱きついた。
「ラステア、好き。大好き……」
「俺も、クリスを愛してる」
抱き合い、唇を重ねながら、お互いの体を確かめ合う。
腹をラステアの指が滑る感覚がくすぐったくて、思わず身を捩る。
「ふふ、ラステア……。そこは、くすぐったい」
「そうか? 舐めると気持ちよさそうなのに?」
「は、んっ! もう……!」
言いながら舌を這わされると、ラステアの思い通りに甘い声が口から零れた。
「筋肉、ついてきたな」
昔はぺったりとしたお腹には、今筋肉の筋が出来ている。
これもまだ続けている剣の鍛錬の成果だ。
「ラステアみたいな格好いいお腹になりたい」
指先でそっと触れると、ラステアがわずかに息を詰める。
「クリス……」
その声には、悪戯を咎める響きと、抑えきれない熱が同時に宿っていた。
見上げる金色の瞳が、理性より先に感情をさらけ出す。
僕が欲しいと明確な意思表示に胸が高鳴った。
ラステアの指が腹から上がっていって、僕の乳首を摘まむ。
「あんっ……!」
お腹と違って僕の胸には筋肉がついてくれない。
代わりにいつまでもふわふわで、これは絶対ラステアのせいだ。
大きな手で包み込むように揉まれ、吸われるとそれだけで気持ちよくなってしまう。
僕だけが気持ちよくなっているのはなんだか嫌で、すでに大きくなっているラステアのペニスへ手を伸ばす。
「……うっ」
大きなそれを両手で握っただけでラステアが呻く。
構わず扱き始めると、ラステアは僕を抱きしめながら自ら甘えるように腰を手に擦りつけて来る。
「クリス、気持ちいい……」
「もっとしていい?」
「ああ」
起き上がって胡坐をかいたラステアの足の間に入って、パンパンに張りつめたペニスに舌を這わせる。
「ん……くぅ」
先端を割って舌を差し入れるとラステアが色っぽい声を上げた。
もっと聞きたくて根元を手で擦り口の中へ入れて括れを刺激する。
頭を撫でてくれる手が気持ちいい。
もっと気持ちよくなって欲しいと、喉の奥まで咥えて吸っていると頭を撫でているのとは逆の手が僕のお尻を揉んだ。
「……っ」
徐々に割れ目の奥まで侵食していく指は、僕のお尻の穴へ辿り着く。
そして、悪戯するように濡れた穴の縁を撫でた。
「……ん、ぐぅ」
顔を上げようとしたけれど手に添えられた手がそれを許してくれない。
刺激を欲しがり勝手に穴がぱくぱくと口を開き、指先を飲み込もうとする。
ラステアはしばらくそれを楽しんだあと、指を押し込んだ。
「……~っ!」
「クリス、止まってるぞ」
からかうように言って中の指を動かし始める。
「クリスの中は熱くて、柔らかいな」
「んん……っ!」
とろとろと指を動かされるたび中から溢れて太ももへ垂れていく。
出し入れすると粘着質な音がして羞恥を煽る。
そして、気持ちいい。
久しぶりの刺激に意識が快感に集中してしまい、ラステアを愛撫する手と舌の動きが緩くなる。
「クリス、止まってるよ?」
「んぅ……っ!」
早くと催促するように腰で喉を突かれて、慌てて愛撫を再開した。
けれど……。
「んん……っっ」
指先が容赦なく前立腺を刺激する。
気持ちよくて頭が痺れて、手が止まってしまう。
「……ぁ……ああっ、ぅ」
2本の指でふっくらした膨らみを挟まれ刺激されると、強い快感に背中が勝手にのけ反ってしまい、ついに口をペニスから離してしまった。
「らすてあ、むり……それ、むりだからぁぁ」
喘ぎながらラステアのペニスに顔を擦りつけると、先走りが頬を濡らす。
名残のように添えられた手が、それでも気持ちよくしようとぎこちなく動く。
「かわいい、かわいいよ、クリス。一番かわいいとこ、見せて?」
上ずったラステアの声が僕の快感を煽って行く。
腰だけをあげてラステアの指を欲しがるように腰が蠢き、体が震える。
視界が白く染まって行く。
「あっ、ああ、イっちゃう……っっ!」
気持ちよくてたまらない。
とどめというように乳首をつねられ、前に触られることなく吐き出した。
「はぁ、はぁ……」
呼吸を整えていると中から指が抜けていき、体が抱えあげられた。
「上手にイけてえらいな。次は俺を気持ちよくして……?」
僕の両足を持ち上げたラステアは、そのまま勃起したペニスに僕を下ろしていく。
「あああ! ま、待って……ぁ! まだ、イって」
快感が収まっていないのに、新しい快感が掘り起こされる。
「ああああっ! 中、熱、ぃ……ぃ、まってぇ」
「無理、あんな可愛いクリスを見たら我慢なんてできない」
両足を抱えられていて身動きが取れず、自分の重さでペニスが勝手に入っていく。
「深いぁああ」
「クリス」
いつか受け入れた時のように、一番奥まであと一息のところまでラステアが入っているのが分かる。
もう一押しすれば入ってしまう。
そこでラステアは僕の腰を掴んで止めた。
抱きしめて深い息を吐き、中を堪能するように僕を強く抱きしめて、少しだけ腰を揺らして優しくそこをノックした。
「は、ぁ、んっ!」
動かず何度もキスをする。
「クリス、クリス……。俺、すごく幸せで、どうしていいかわからない」
ラステアは額を僕の肩に擦りつけて強く抱きしめる。
「俺も幸せだよ……。でも」
ラステアの頬を両手で包みキスをする。
「もっと幸せになろ?」
幸せに上限なんてない。ラステアと一緒ならどこまでだって行けるはず。
その確信がある。
「ああ、そうだな」
僕の言葉に驚いた表情をしたラステアは、やがて蕩けるように幸せな笑みを浮かべてキスを返してくれた。
「ねぇ、ラステア。もっと奥まで、きて?」
「ああ」
誘うように腰を揺らすと、金の瞳で欲望の影が揺らぐ。
僕は、この瞬間を見るのがとても好きなんだ。
腰を掴んだラステアが中へペニスを押し込んでくる。
「ん、は……ぁ、ひ……っ」
最奥へ熱い塊が入って来る。
苦しいのに、気持ちいい。
早く、もっと、奥まで……。
自らも腰を落とし、ラステアを迎え入れる。
そして……。
「ああ~~~~っっ!」
「くぅ……すご、い……くそ、脳が、焼ける……っ!」
最後の抵抗を超えて中へ熱い塊が入ってきた。
「ひ、ぁ……ああっ」
少し擦られるだけで痺れるような快感が背筋を駆けあがる。
バチバチと火花が目の前で散るみたい。
体中が性感帯になったようにどこを触られても気持ちがいい。
「クリス、クリス……」
「らすてあぁ」
上ずったラステアの声を聞いているだけでも気持ちがいい。
「イク、もう……イく……」
「僕も、あぁ……、いっちゃ、ぅ」
激しく交わり意識が放り出される感覚がした。
「~~~~っっ!」
「……く、ぅぁっ」
お腹の奥で熱を感じる。僕はまたしても出さずに絶頂を迎えた。
どうしよう、気持ちいいのが、止まらない。
長い射精。
腹の中が熱くなっていく感触が、快感を掘り起こす。
「はぁ、はぁ、はぁ……」
「はぁ、……ラステア、どうしよ」
「なんだ?」
「まだ足りない。もっと欲しい……」
「ん、俺も……」
なんだか今日はすごく抱き合いたい。
それはラステアも同じみたいで、僕を見る時、眉間にしわが寄っている。
僕だけに集中してくれている証。
可愛くて、愛しい。
僕の、ラステア。
顔を寄せてそのしわにキスをする。
「僕だけ見ていて?」
「ずっと、クリスしか見てないよ」
キスを交わし抜かないまま2度目の交わりを始める。
今夜は、きっと寝られない。
そんな予感が胸の奥を震わせ、鼓動が速くなる。
ラステアの腕の中はあたたかく、息をするたびにその匂いと鼓動が混ざっていくような。
2人がひとつに重なるような。
そんな最高の夜だった。
……そして、明け方。
互いの力を使い果たしたはずなのに、不思議と眠りは訪れなかった。
ただ静かに寄り添っていた僕らの体から、淡い光がにじみ出していく。
最初はゆらめく炎のようで、やがて確かな形を帯び、部屋の中を包み込む。
その光がひとつに集まり、人の姿を取った。
息を呑む音が重なる。
それは僕らの魔力が織りなした、新しい命だった。
動くことも、声を出すこともできず、ただ見つめていた。
小さく息をするその存在に、胸が熱くなる。
抱き合った腕に確かな温もりを感じて、ようやく呼吸を思い出した。
「ラステア……」
「ああ、クリス」
震える声で名を呼び合いながら、その真実を噛みしめる。
僕たちの、子供だ。
小さな手を両側から2人でつついてみる。
「小さいね」
「ああ、小さい」
小さな手が、あの日見上げた空の色を握りしめた気がした。
「やっと会えたね」
「俺たちの子だ……」
僕らはその小さな命を、そっと抱きしめた。
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