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どうしよう…
しおりを挟む窓ガラスを覗きこんで、そこに映る自分の前髪を直そうかと思った…が止めておいた。
きっと今、自分の顔は嬉しさのあまりニヤけてしまっているに違いない…
…は…恥ずかしすぎるよ…
そんな事を考えていると…
「三条…次は三条…!!終点です…」
幸せな空間から現実へと引き戻す無情なアナウンスが車内に流れた…
彼らは会話を一旦止めて、降車するほうのドアを見つめていた。
私はこの後のことを考えて頭をフル回転させていた…
ど、ど、どうしよう……
とにかく、彼が一人になるまで後をつけて…
タイミングを見計らって…話しかけてみよう!
こ、これで……おかしくないよね⁉︎
私達は同じドアから降車して、ホームからエスカレーターに乗って…地上へと上がった。
勿論、数メートルの距離を取りつつ…
ところが……
「じゃあな!!」
「おう!!」
駅のエントランスから外に出た所で…突然、二人は別々の方向へと歩き始めてしまった…
予想もしていなかった彼らの行動のタイミングにさっきまで考えていたプランがすっかり飛んでしまって…
私は真っ白になってしまった。
それでも何とか本能的に…
『彼を追わないと!!』
と感じた私は彼の後を追って川端通りから一筋中へと入った路地へと入って行った…
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