奥さまは魔王女 3rd season 〜天使達に花束を〜

奏 隼人

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鏡よ鏡…

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マーブルはテラゾーを睨みつけた…


「アンタ…バカじゃないの⁉︎

こんな物買って来てどうするのよ…!!

ミラールの鏡はミラール国の中でも正統な祈祷師の資格を持つ者しか使いこなせないのよ!!


ジュエラ・ソーディア・ミラールの三国でお尋ね者として扱われているイミテを探してくれる人なんていないから苦労しているんじゃないの…」


テラゾーはマーブルの凄い剣幕を少しでも抑え込むかのように両手を突き出して…


「しゃ、社長…お待ち下さい…

勿論、私も存じ上げておりますよ!!

この手鏡を私がなぜ闇商人からわざわざ買ったかと言うとですね…


この手鏡は私達の魔法力でも扱えるように作ってあるのですよ…」


「な、何ですって…

じゃあ…イミテの居処いどころも…」


「はい!!ただ…我々の魔法力ではミラールの祈祷師のように全てを映し出すことは出来ません…

せいぜい…鏡に質問すると答えを一部…映し出してくれるぐらいではないでしょうか…⁉︎」


「ああ…テラゾー…でも…よくやったわ…

これでイミテが今居る場所が分かるわね!!

さ、早速やって見せてよ…!!」



「はいはい…分かりました…」


テラゾーは鏡に向かって念じる…彼の魔法力が鏡へと注がれていく…


「鏡よ…!!フェイク卿の御子息でここにおられるマーブル様の弟君…現在のイミテ様を映し出してくれ給え…!!」


テラゾーの叫びに応えるかのように鏡が光り始めた…


「せ、成功なの…⁉︎」


テラゾーとマーブルが恐る恐る鏡を覗きこむと…


かつてバビロナにて石像となったイミテの後ろ姿が映し出された…


「何よ…このきったない石像…周りは広い草原…

一体ここは何処なのよ…」


「うーん…?ちょっと分からないですね…」


「じゃあ…イミテの目から見える景色を映してみてよ…」


「は、はい…分かりました…」




…再び鏡が光り出し、覗き込む二人…


「…ん⁉︎」

「あら…⁉︎」


何故か鏡の中は真っ暗…


それもその筈…石像へと姿を変えたイミテのその目には映る景色など何も無かった。
故に鏡には何も映し出されることも無く…


「ちょっと!!テラゾー!!

この鏡壊れてるんじゃないの⁉︎

私に貸してご覧なさい!!」


「あっ…!!」


マーブルはテラゾーから鏡を奪い取るとそれと向き合って…


「鏡よ鏡…私がこの先、心から愛する殿方は一体誰なのですか…⁉︎その姿を映して下さい…」


そう念じながら自分の魔法力を鏡へと送った…


やがて鏡が光り出してマーブルが鏡の中を覗き込むと…


「キ、キャァァァァァァァァァァ!!!」


マーブルの悲鳴にテラゾーは驚いて…


「お嬢様…い、一体何が映し出されたのですか…⁉︎」



マーブルは取り繕うような笑みを浮かべて…

「な、何でもないのよ…何でも…

それより…やっぱりこの鏡、壊れているんじゃないの…⁉︎」


「は、はあ…」




ドキドキドキドキドキドキドキドキドキドキ…


…ビ、ビックリしたわ…

まさかあの男が…

そんな訳ないわよね…何かの間違いに決まっているわ…





「…仕方ございませんな…ではもう一つのアイテムを使ってお嬢様の本懐を遂げなければいけませんな…」



頭を掻きながらニヤリと笑うテラゾーとは裏腹にマーブルは自分の中に生まれたモヤモヤした感情に気づき始めていた…
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