奥さまは魔王女 3rd season 〜天使達に花束を〜

奏 隼人

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何か忘れてないか?

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「何じゃ…お主達…ワシの術札にケチをつけるつもりか…⁉︎」


「いえ…とんでもない…そんなつもりは…」


「フン…別に構わん…ジーニャの仲間だと思って少し優しくしてやったらいい気になりおって…」



ナイト老師がパチンと指を鳴らすと…


「うわっ…たったった…」


優也の手のひらの術札が突然、発火して燃え始めた…

手を離した優也の足元で札は完全に燃え尽きてしまった。



「もう用はないじゃろ…?サッサと帰れ…馬鹿者達…」





「ああ…もう我慢ならん!!」


スッと優也の側に具現化して現れたヴァルプルギスはナイト老師の側に歩み寄って行く…


「お主のう…エルフ族という高貴な種族に生まれた上にそんな強大な力を持っておるのに…どうしてそんなに他人を受け入れないのじゃ…⁉︎

コイツらはみんな自分のためにここに来ておるのではないぞ…


世の為、人の為にじゃな…」



「何じゃ…クソガキがまだ他にも居ったのか…?
早う連れて帰らんか…」



ヴァルプルギスの表情がみるみる怒りで紅潮して行く…


「わ、わらわをクソガキとな…なんと…」




「ヴァル…だめだよ…!!


ここは老師様のお宅…


僕達の方が押しかけて来ているんだ…我慢してよ…」



「くっ…」



その時、ナイト老師の前に歩み寄って頭を下げたのは…サブリナだった…




「老師…どうかお願いです…我々に力を貸して下さい…

優也様は人間なのにこんなに私達の世界の為に一生懸命になって下さっております…


この通りです…何卒なにとぞ、お力添えを…」




「何じゃ…お前…ハーフと言えど、立派なエルフの血を受け継ぎながらこんな奴らに肩入れしおって…



は、はーん…さてはお前…この人間の男の事が好きなんじゃろ…⁉︎

妻も子供もおるこの男を愛しておるのか⁉︎

こりゃ滑稽じゃ…アハハハハ…愉快愉快!!

誇り高きエルフが人間のくせに魔法使いの王女と結婚した男に不貞を働くつもりかの…



またお前のような雑種が生まれてしまうわ…

アハハハハ…」








…プチン…










優也は一歩前に出て、老師に向かって語りかける…


「老師…この度はご迷惑をおかけしてすみませんでした…我々、老師の善意のお気持ちを台無しにしてしまった事…心よりお詫び申し上げます…」



「ん…分かれば良いんじゃよ…

じゃあ…気をつけてな…」




「お待ち下さい…老師様…

お忘れではありませんか⁉︎」



「忘れとる…さあ…何の事かな…⁉︎」



ヴァルプルギスに向かって優也はアイコンタクトで合図をした…

彼女は頷いて優也の中へ戻っていく…


「はっ!!」


気合いを入れた優也は瞬く間にタキシード姿の紳士に姿を変えた。


目深に被っていたシルクハットを指で少し持ち上げるとブラッドムーンの美しい輝きを宿した紅の瞳が覗いた…


真っ直ぐにナイト老師を見つめて彼は続けた…





「サブリナさんに言った暴言を取り消す事だよ…

このクソジジイ!!」

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