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正しい道とは
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「う…うん…」
クラクラする…でも頭が…冷たくて気持ちいいや……
はっ!
気がついたら僕は水に浸して絞ったタオルを頭に乗せてソファーベッドに横たわっていた…
そして側にはティナが付いていてくれていた…
「ダーリン…気が付いた?…大丈夫?」
「僕は…?そうか…風呂場で上せて…
カッコ悪いなぁ…」
「そんな事ない!私が気づいてあげられなくてゴメンね…」
「ティナのせいじゃないよ…みんなは?」
「うん…今、お父様が音頭を取って大宴会が始まってるわよ…!うふふ…」
「あははは…お義父さんらしいね。
ヴァルも僕の中に居ないようだけど…」
「なんかダイナさん達と書庫で『あーでもない!こーでもない』ってやってるわよ…」
「じゃあ…僕もパーティーに顔を出そうかな…
落ち着いたらお腹が空いてきたんだ…」
「まあ!ミスとリルも喜ぶわ…ダーリンの事、本当に心配してたから…」
パーティー会場ではソーディアの兵士も呼ばれてドンチャン騒ぎの様な状況になっていた…
賑やかな様を見て微笑むジーニャ…
「王女…騒がしいのは苦手ですかな?」
ゴルドとマサムネはジュエラ産のワインとグラスを手にして彼女に声をかけた…
ジーニャは驚いたがすぐに微笑んで…
「ありがとうございます…」
そう言ってワイングラスを受け取ると…
「私はお酒が飲めないので…」
「なるほど…では…」
ゴルドがパチンと指を鳴らすと…
「安心してください。お冷ですわい…」
「まあ…お気遣いありがとうございます。」
三人は軽く乾杯を交わした…
静かなバルコニーに出て夜風にあたるとジーニャはゆっくりと語り始めた…
「私達のバビロナ王朝も昔はこうであったと懐かしんでおりました。
王族の晩餐会が開かれて騎兵隊がパレードをし、
街の者がその様子を珍しそうに見て楽しむ…
幸せだった…本当に…」
涙ぐむ彼女にゴルドとマサムネは顔を見合わせた…
「あっ…す、すいません…今は私と妹が王朝のこの神殿を守って、他の者を危険にさらさない様、皆には地下に隠れたり森で暮らすよう命じております…
でも…今回の事で私が守ってやらないといけないと思っていた妹に逆に教えられました。
国で一番の魔法の使い手の私が敵わないような強い外敵には従うしかない…
そうすることで国と民を守る方法が最良なのだと
ずっと思ってきました。
でも妹はたとえ国が…民が…滅ぶような事があっても…それは国王の責任ではない!
寧《むし》ろ…自分達の誇りの為に闘う事の方が
正しい選択なのだと…
こんな私が今まで国王職を続けて来た事を恥じております…」
ジーニャの言葉にゴルドは優しく…しかし力強さを込めて言った…
「そんなことは決してないぞ…バビロナ王女…
ワシらは色々あって娘に国王の座を譲った老いぼれ達よ…
ワシだって若い頃は国に相応しい国王になろうと無我夢中だった…
そして最近まで人間を嫌い、人間なんかと結婚する我が娘に気が違ったのか?と気持ちを無視して反対する始末…
その結果…ワシはつまらない慣例のような価値観で本当に大事な事を忘れていた事に気付いた…
いや、気付かせてもらったのじゃな…
家族の絆や人間と魔法使いの種族間なんか関係ない人と人との絆を…最愛の我が息子と娘…そしてその子達に…」
「優也様とプラティナさんですね…」
「そうじゃ…だからお主もどんな事があっても、
皆と一緒に乗り越えるのじゃ…」
温かいゴルドの言葉に瞳に涙を浮かべるジーニャ…
「ありがとうございます…でも色々心配な事もあるのです…」
「なんじゃ…?心配事とは?」
クラクラする…でも頭が…冷たくて気持ちいいや……
はっ!
気がついたら僕は水に浸して絞ったタオルを頭に乗せてソファーベッドに横たわっていた…
そして側にはティナが付いていてくれていた…
「ダーリン…気が付いた?…大丈夫?」
「僕は…?そうか…風呂場で上せて…
カッコ悪いなぁ…」
「そんな事ない!私が気づいてあげられなくてゴメンね…」
「ティナのせいじゃないよ…みんなは?」
「うん…今、お父様が音頭を取って大宴会が始まってるわよ…!うふふ…」
「あははは…お義父さんらしいね。
ヴァルも僕の中に居ないようだけど…」
「なんかダイナさん達と書庫で『あーでもない!こーでもない』ってやってるわよ…」
「じゃあ…僕もパーティーに顔を出そうかな…
落ち着いたらお腹が空いてきたんだ…」
「まあ!ミスとリルも喜ぶわ…ダーリンの事、本当に心配してたから…」
パーティー会場ではソーディアの兵士も呼ばれてドンチャン騒ぎの様な状況になっていた…
賑やかな様を見て微笑むジーニャ…
「王女…騒がしいのは苦手ですかな?」
ゴルドとマサムネはジュエラ産のワインとグラスを手にして彼女に声をかけた…
ジーニャは驚いたがすぐに微笑んで…
「ありがとうございます…」
そう言ってワイングラスを受け取ると…
「私はお酒が飲めないので…」
「なるほど…では…」
ゴルドがパチンと指を鳴らすと…
「安心してください。お冷ですわい…」
「まあ…お気遣いありがとうございます。」
三人は軽く乾杯を交わした…
静かなバルコニーに出て夜風にあたるとジーニャはゆっくりと語り始めた…
「私達のバビロナ王朝も昔はこうであったと懐かしんでおりました。
王族の晩餐会が開かれて騎兵隊がパレードをし、
街の者がその様子を珍しそうに見て楽しむ…
幸せだった…本当に…」
涙ぐむ彼女にゴルドとマサムネは顔を見合わせた…
「あっ…す、すいません…今は私と妹が王朝のこの神殿を守って、他の者を危険にさらさない様、皆には地下に隠れたり森で暮らすよう命じております…
でも…今回の事で私が守ってやらないといけないと思っていた妹に逆に教えられました。
国で一番の魔法の使い手の私が敵わないような強い外敵には従うしかない…
そうすることで国と民を守る方法が最良なのだと
ずっと思ってきました。
でも妹はたとえ国が…民が…滅ぶような事があっても…それは国王の責任ではない!
寧《むし》ろ…自分達の誇りの為に闘う事の方が
正しい選択なのだと…
こんな私が今まで国王職を続けて来た事を恥じております…」
ジーニャの言葉にゴルドは優しく…しかし力強さを込めて言った…
「そんなことは決してないぞ…バビロナ王女…
ワシらは色々あって娘に国王の座を譲った老いぼれ達よ…
ワシだって若い頃は国に相応しい国王になろうと無我夢中だった…
そして最近まで人間を嫌い、人間なんかと結婚する我が娘に気が違ったのか?と気持ちを無視して反対する始末…
その結果…ワシはつまらない慣例のような価値観で本当に大事な事を忘れていた事に気付いた…
いや、気付かせてもらったのじゃな…
家族の絆や人間と魔法使いの種族間なんか関係ない人と人との絆を…最愛の我が息子と娘…そしてその子達に…」
「優也様とプラティナさんですね…」
「そうじゃ…だからお主もどんな事があっても、
皆と一緒に乗り越えるのじゃ…」
温かいゴルドの言葉に瞳に涙を浮かべるジーニャ…
「ありがとうございます…でも色々心配な事もあるのです…」
「なんじゃ…?心配事とは?」
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