フィギュアな彼女

奏 隼人

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水と油

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「ご、誤解だよ…ぶつかって彼女が倒れてしまったから手を引いたら…」

「ふうん…」緑色のビキニを着たミキは僕とミヤさんの顔とニヤニヤ笑っているカオリと呆れてそっぽを向いてしまっているマイの表情を見渡した…

「どうかなあ…彼女…スケーティングもピカ一だし…なかなかの美人だしね。

ダイちゃんがムラムラっと来たって不思議じゃ無いんじゃないの…?」


「あのなあ…ミキ…」


その時、涙を浮かべて俯き加減でいたリカは突然僕に駆け寄りギュッと僕の身体を抱きしめた…

「リ、リカ…」

「ダイスケさん…ミキさんが言った事…本当ですか…?私より好きな人が出来たのですか…?」

「な、なんでそうなるんだよ…」

すがるような眼で僕を見つめるリカの両肩にそっと手を乗せて「いいかい…リカ…僕はそんないい加減な気持ちで君を好きになったんじゃない…

一人ぼっちだった僕に毎日花束のような笑顔をプレゼントしてくれる人が現れたんだ…それがリカ…君だよ…僕にはずっと君が必要なんだ…だから信じていて欲しい…」

「…本当に?」

「ああ…勿論さ…」

ダイスケの言葉にリカは満面の笑みを浮かべ、そして彼の胸の中に飛び込んだ…

「嬉しい!ダイスケさん!私…嬉しいです!」

そのリカの表情に反してみるみるミヤの表情は悲壮感に満ちていく…



「そう…そうよね…二人は付き合っているんだもの…私がいくら彼の事を想っても彼には彼女がいる…」

今度はミヤの瞳にうっすらと涙が浮かぶ…

「あれぇ~あれあれぇ~!」

その様子を見ていたカオリが更にニヤニヤ顔で身を乗り出した。

「ミヤさんとあの人ら…ホンマに三角関係《トライアングル》ちゃうん…?こら面白くなってきたでぇ!」

「ちょっと!悪趣味よ…!他人のプライベートに首を突っ込むのはやめなさいよ!」

マイはカオリを注意したが最早、カオリのドキドキ感を止める事は出来なかった…

「別にええやんか…ミヤさんもリカちゃんもウチはどっちも大好きなんや…恨みっこ無しで両方応援したろうっちゅうてんねん!何が悪いねんな…?」


「そう?面白がってるだけの気もするけど…?」


カオリはみんなに聞こえるような大きな声で「なぁなぁ~皆の衆~!せっかくプールにいてコースもあるんやから競泳勝負せえへん?

ヴェガ対アルタイルで!どうやろかぁ?」

そのカオリの誘いを挑発と取っていち早く参戦表明したのはミキだった…

「あら、面白いじゃない!もう一つエース級と中堅レベルとの差を見せつける場をわざわざ作ってもらってありがとう!」

「いえいえ…星間杯まで待たずともこの勝負の結果を暗に引退勧告と取って頂いて結構ですわ…元エースさん!」

「なんですって!」

「アンタこそ何や!」

犬猿の仲の二人をみんなが呆れて見ている…


「ガルルルル…!」

「ウーッ!!」
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