フィギュアな彼女

奏 隼人

文字の大きさ
75 / 92

姐さん

しおりを挟む
そして大会一日目の夜…選手とスタッフ達はスケートリンクの同じ敷地内にある宿泊施設に滞在することになっていた…


運営サイドが食堂にケータリングサービスを呼んでくださっていてビュッフェ形式でみんなで夕食を摂った。


「ジャーン!超巨大パンケーキよ!!」

「うおっ!」ミキが超笑顔で僕に見せてきた…


「ジャーン!!超豪華パフェですよ!!」

「何で?何で?」

今度はリカが嬉しそうに僕に見せる…



「ご褒美なのよ…」

ミドリコーチが笑いながら言った…

「私が何でも頼んでいいって言ったのよ…二人共頑張ったし…明日も頑張って欲しいからね…」



リカは僕のところに駆け寄って手を引いた。

「さあ、一緒に食べましょう…ダイスケさん…あの衣装を考えてくれたのはダイスケさんですから…」


リカの言葉を聞いたミキも少しパンケーキを取り分けて僕に差し出してくれた…

「確かに…アンタのコーディネート…イイ線行ってるわね…はい!ご褒美よ!」


「あ、ありがとう…」今日の二人の主演女優に褒められて素直に嬉しい気持ちになった…


パンケーキとパフェを出前して下さったのはミヤさんと行った行きつけのカフェのマスターだった…

目が合った僕は「あの…いつもありがとうございます!」と挨拶をした。


「ああ、兄さんかい!ミヤちゃんにもよろしくな…!」ニコッと笑ってマスターは帰って行かれた…

辺りを見渡すとヴェガのメンバーも食事を摂っていたがミヤさんの姿は見えなかった…


「あれれ?」

カオリとマイと一緒にテーブルで食事をしていたのはさっきまで僕達のテーブルに着いていたノブだった…


「ノブ…お前…」

ノブはニッコリと笑顔を僕に向けた…


「ああ…ちゃうねん!ウチが一緒にご飯を食べようって誘ったんや…この兄ちゃんもキャプテンとしてウチらのために部員を使ってリカちゃんの衣装の装飾を集めてくれたやろ…せやから何かお礼をしたいと思ってな…そ、それに…ねえさんの幼馴染らしいし…

「ね、姐さん?」

その時、僕は背中に刺すような視線を感じた…

振り返ると後ろからパンケーキを食べていたフォークを握りしめてこっちを睨んでいるミキの姿があった。

「な、なるほど…そ、そうだ君達…ミヤさんは…?」

僕の質問にカオリとマイは目を伏せて「それがな…」マイを見つめるカオリ…

「…ミヤさん…お部屋で召し上がられるって…」

マイもそれ以上は何も語らなかった。



「ダイスケさ~ん!早く食べないとパフェのアイスが溶けますよ…ウフフ…」



僕は後ろからのリカの呼びかけに「分かった!今行くよ!…君達!今日はありがとう…
明日もお互いに頑張ろうね!それとノブをよろしくお願いします…!」

そう言って僕はリカの所へ戻った…


食事を摂っていたミドリの元にジュンが現れた。


「コーチ…今日は寛大な措置を取って頂きまして本当にありがとうございます。改めてお詫びのご挨拶をさせて頂きたくて…」

「貴女のお気持ちは十分理解しているわ…

もういいじゃないの…あの子達の中ではもう解決している話よ…

それよりもミヤさんを大切にしてあげて頂戴…明日またお互いに全力を出せるようにね…」


「…はい…」

少し目を伏せたジュンにミドリは少し意外な申し出をした…



「ジュンコーチ…貴女に少しお話があるの…

後で私の部屋に来ていただけないかしら…
お待ちしているわ…」
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...

MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。 ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。 さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

久々に幼なじみの家に遊びに行ったら、寝ている間に…

しゅうじつ
BL
俺の隣の家に住んでいる有沢は幼なじみだ。 高校に入ってからは、学校で話したり遊んだりするくらいの仲だったが、今日数人の友達と彼の家に遊びに行くことになった。 数年ぶりの幼なじみの家を懐かしんでいる中、いつの間にか友人たちは帰っており、幼なじみと2人きりに。 そこで俺は彼の部屋であるものを見つけてしまい、部屋に来た有沢に咄嗟に寝たフリをするが…

ママと中学生の僕

キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

N -Revolution

フロイライン
ライト文芸
プロレスラーを目指す桐生珀は、何度も入門試験をクリアできず、ひょんな事からニューハーフプロレスの団体への参加を持ちかけられるが…

ヤンデレ美少女転校生と共に体育倉庫に閉じ込められ、大問題になりましたが『結婚しています!』で乗り切った嘘のような本当の話

桜井正宗
青春
 ――結婚しています!  それは二人だけの秘密。  高校二年の遙と遥は結婚した。  近年法律が変わり、高校生(十六歳)からでも結婚できるようになっていた。だから、問題はなかった。  キッカケは、体育倉庫に閉じ込められた事件から始まった。校長先生に問い詰められ、とっさに誤魔化した。二人は退学の危機を乗り越える為に本当に結婚することにした。  ワケありヤンデレ美少女転校生の『小桜 遥』と”新婚生活”を開始する――。 *結婚要素あり *ヤンデレ要素あり

日本の運命を変えた天才少年-日本が世界一の帝国になる日-

ましゅまろ
歴史・時代
――もしも、日本の運命を変える“少年”が現れたなら。 1941年、戦争の影が世界を覆うなか、日本に突如として現れた一人の少年――蒼月レイ。 わずか13歳の彼は、天才的な頭脳で、戦争そのものを再設計し、歴史を変え、英米独ソをも巻き込みながら、日本を敗戦の未来から救い出す。 だがその歩みは、同時に多くの敵を生み、命を狙われることも――。 これは、一人の少年の手で、世界一の帝国へと昇りつめた日本の物語。 希望と混乱の20世紀を超え、未来に語り継がれる“蒼き伝説”が、いま始まる。 ※アルファポリス限定投稿

処理中です...