奥さまは魔王女

奏 隼人

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手負いのヴァル

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ダイナは目を大きく見開いてヴァルを見つめた…

「ほう…流石だな!!しかし…」

ダイナは両手を広げてテレパシーで呼びかけた…

「エクス、パルテ…!!

おひい様…いや、ヴァルプルギスが我等を裏切ったぞ。世界を我等の手に掌握する約束を反故ほごにするつもりらしいぞ…」

「何だと…」

「そんな事は認められんな…」

頭の中に声が響き渡ってすぐ、二人の美しい魔女がダイナの側に瞬間移動してきた。

「な、なんと…」

「まあ…」

お義父さんもティナも驚いている…

ダイナにティナの面影を感じたようにエクスとパルテと呼ばれている二人からは何処かナギさんと愛ちゃんの面影を感じる…

まるで今の三国の王女がそのまま集まったような…



「優也…こいつらはのう…今は協力しているように見えるが結局はじぶんがナンバーワンになりたい奴ばかりよ…

体裁上は立派なことを言ってはおるが、わらわを利用して、この世界を征服した後、次は人間界…それも達成したら今度はあやつら三人で争うじゃろう…

ナワバリ争いが好きな奴等をわらわも利用させてもらっただけのことよ…」

魔女三人はニヤリと笑って…

「そうよ…頂点に立つのは一人…ただヴァルプルギス…お主には三人がかりでないとな…」

「ほう…たった三人でわらわに勝てるとな…ホホホ…これは滑稽じゃのう…」 

「ぬかせ!!エクス、パルテよ!!」

三人の魔女はヴァルプルギスを取り囲み、攻撃魔法を同時に放った…

バァァァァァーン!!!

爆発音が辺りに響き渡り、煙に包まれる…やがて煙が薄くなってヴァルプルギスの影が現れた…

彼女は防御障壁バリヤーを張って三人の攻撃呪文を防いだ…


「なんじゃ…こんなもんか…

お主らもまだまだじゃのう…」



その時…

「うっ!!」

…ドクン!!!


ヴァルプルギスの心臓から大きな鼓動の音が聞こえた…

「これは…ふふ…随分と早いのう…

うっ!!!」


ヴァルプルギスは優也に向かって倒れこんだ…

「ヴァル…?…ヴァル!!しっかりするんだ!!」

「優也…すまぬ…わらわはもうダメじゃ…
最後に一つだけ願いを聞いてくれぬか…

なんとかあやつらを撃退出来たら褒美を欲しいぞよ…」

「分かった!!ティナにも頼んでみるよ!!」

「本当だな…よろしく頼むぞ!!」


フラつきながらヴァルプルギスはダイナと対峙する…

「とは言ったもののこの身体では魔法もロクに使えん!どうしたもんかのう…」

「ハッハッハッ…そんな身体で何が出来るのじゃ…そろそろトドメを刺してやるわ!」

ダイナはカミナリで出来た槍を構えてヴァルプルギスに向かって投げつけた…



ヴァルプルギスに槍が迫っていく…
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