9 / 13
生物誕生日セット~触手と~
しおりを挟む
知性のある生物。
まず、人は作ろうと思う。なぜなら、私の読むラノベでは、人間が主人公の物が多い。別に人間が食物連鎖の頂点たは考えてはいない。むしろ、弱者の方が合っているとさえ思っている。人が現在の位置に存在できるのは、奇跡とも言えるのではないのかと思う程だ。
そんな話をしたとき、隣で笑っていた奴の顔は思い出せないけど、とりあえず、人間を誕生させることは重要なポイントであると言える。
「ということで、人間を誕生させようと思うんだけど、設定が難しくて」
「そうですね。私たちを作るのも同然ですから、設定はある程度は必要と思えます」
スライムのように自由とはいかないだろう。
何か参考になるものはないものか・・・。
「そういえば、月に一度の神様会議が近々開かれるようですね」
「そうなの!?」
ユキヒラさんは、何も把握できていない私を見つめて呆れたように溜息をついた。そして、私の神様辞典を開き、とあるページを見せてくれた。
雇われ神様のスケジュール
そう書かれた項目に目を落とすと、そこにはびっしりと雇われ神様。つまり、私のスケジュールが書き込まれていた。しかも、このスケジュールは、私たちの転生前の世界のカレンダーにとても酷似している。
「この赤いところが本日の日にちのようですね。そして、3日後が第一回目の神様会議みたいです」
「こんなことまで書いてあるんですね。びっくり」
「この辞典は、色々な項目があるみたいです。時間があるときに確認してみましょう。ルールについても色々あるみたいですし・・・」
ルールかぁ。神様と言えどある程度はルールが存在する。自由すぎると逆に困るからありがたいけど、多すぎるのも困るな。覚えきれない・・・。
「どうでしょう。この会議で神様たちにどんな風に世界を作っているか情報収集するのは?人間の設定にも何か役に立つこともあるかもしれません」
「そうだねぇ・・・」
てことは、人間を作成するのは、もう少し先か。
では、別の生き物を作るのもありか。
・・・・・・・。
ユキヒラさんに言うと怒られそうな生物が思いついた。それは、スライムを作成した私にとって、必要な生物とも言えよう。この世界での色々な常識が変わる可能性はある!食も、いかがわしいプレイも!
しかし、このことが真面目なユキヒラさんにバレてしまえば、この生物の誕生は永遠に訪れないであろう。
「あの、ユキヒラさん、私、一つ作りたい生物がいるのですが・・・」
「はい。何を作られるのでしょうか?」
「テンタクルスというモンスターを作りたいんですが・・・」
テンタクルス・・・。それは、触手を意味する。
イカとかそんなんじゃあない。触手の化け物だ。先端からぬるぬるの液体とか、服だけ溶かす特殊な体液とか、吸盤とか・・・私のラノベやちょっと言えない小説の知識を詰め込んだ特殊なテンタクルスの誕生。
これくらいは、許されますよね?
「テンタクルス?なんですか、それは?」
「え?」
博識のユキヒラさんでもテンタクルスという言葉は知らないようだ。これは、好都合。
「えっと、モンスターなんだけどね、蛇みたいで、ぬるぬる動いて、毒とか出すんですけど、生き物には害はほとんどないんですよ!食用にもなるし!」
間違ったことは言っていない。どこかで読んだモンスターを食べる漫画でもテンタクルスは食されていたし、この私の知識を詰め込めば、私の好みのテンタクルスを作り出すことも可能!そして、ユキヒラさんも分かっていない!
「そうですか・・・よくわかりませんが、ココノエ様が必要だと言うのであれば」
「ありがとう!ユキヒラさんなら分かってくれると思っていました!」
テンタクルス
特徴:細長いミミズのような生物。性的なプレイの幅を広くできる。服のみを溶かす微弱神経毒をもつが、死に至ることはない。
テンタクルス100匹
こうして、テンタクルスは誕生した。
もう、私が住んでいた世界から遠ざかっているのは当然だ。
こんな好き放題して、いつか罰があたったらどうしようか。
「そういえば、」
テンタクルスの誕生後、私は最初に野に放ったスライムの存在を思い出す。生命誕生セットで生み出したものはいつでも設定の変更や現在の状態が確認できるんだっけ。
スライムの現在を見てみよう。
スライム
ノーマルスライム 1076匹
・一定の進化条件が整い、進化しました。
以下が進化後のスライムです。ネームはいつでも変更可能。
リーフスライム 156匹
ゼリースライム 71匹
ポイズンスライム 19匹
キャットスライム 48匹
シースライム 234匹
めっちゃ増えている!
ユキヒラさんが環境を整えたせいなのか、スライムが劇的に進化し、増殖し始めている!人間を作るよりもスライムの世界になりそうだ。それはそれで面白いのかもしれないが・・・。
私は、また過ちを犯したのかもしれない。
この世界の箱庭は、なんだかとんでもない方向に行っている気もしなくはない。
早く人間を誕生させなければ・・・。
まず、人は作ろうと思う。なぜなら、私の読むラノベでは、人間が主人公の物が多い。別に人間が食物連鎖の頂点たは考えてはいない。むしろ、弱者の方が合っているとさえ思っている。人が現在の位置に存在できるのは、奇跡とも言えるのではないのかと思う程だ。
そんな話をしたとき、隣で笑っていた奴の顔は思い出せないけど、とりあえず、人間を誕生させることは重要なポイントであると言える。
「ということで、人間を誕生させようと思うんだけど、設定が難しくて」
「そうですね。私たちを作るのも同然ですから、設定はある程度は必要と思えます」
スライムのように自由とはいかないだろう。
何か参考になるものはないものか・・・。
「そういえば、月に一度の神様会議が近々開かれるようですね」
「そうなの!?」
ユキヒラさんは、何も把握できていない私を見つめて呆れたように溜息をついた。そして、私の神様辞典を開き、とあるページを見せてくれた。
雇われ神様のスケジュール
そう書かれた項目に目を落とすと、そこにはびっしりと雇われ神様。つまり、私のスケジュールが書き込まれていた。しかも、このスケジュールは、私たちの転生前の世界のカレンダーにとても酷似している。
「この赤いところが本日の日にちのようですね。そして、3日後が第一回目の神様会議みたいです」
「こんなことまで書いてあるんですね。びっくり」
「この辞典は、色々な項目があるみたいです。時間があるときに確認してみましょう。ルールについても色々あるみたいですし・・・」
ルールかぁ。神様と言えどある程度はルールが存在する。自由すぎると逆に困るからありがたいけど、多すぎるのも困るな。覚えきれない・・・。
「どうでしょう。この会議で神様たちにどんな風に世界を作っているか情報収集するのは?人間の設定にも何か役に立つこともあるかもしれません」
「そうだねぇ・・・」
てことは、人間を作成するのは、もう少し先か。
では、別の生き物を作るのもありか。
・・・・・・・。
ユキヒラさんに言うと怒られそうな生物が思いついた。それは、スライムを作成した私にとって、必要な生物とも言えよう。この世界での色々な常識が変わる可能性はある!食も、いかがわしいプレイも!
しかし、このことが真面目なユキヒラさんにバレてしまえば、この生物の誕生は永遠に訪れないであろう。
「あの、ユキヒラさん、私、一つ作りたい生物がいるのですが・・・」
「はい。何を作られるのでしょうか?」
「テンタクルスというモンスターを作りたいんですが・・・」
テンタクルス・・・。それは、触手を意味する。
イカとかそんなんじゃあない。触手の化け物だ。先端からぬるぬるの液体とか、服だけ溶かす特殊な体液とか、吸盤とか・・・私のラノベやちょっと言えない小説の知識を詰め込んだ特殊なテンタクルスの誕生。
これくらいは、許されますよね?
「テンタクルス?なんですか、それは?」
「え?」
博識のユキヒラさんでもテンタクルスという言葉は知らないようだ。これは、好都合。
「えっと、モンスターなんだけどね、蛇みたいで、ぬるぬる動いて、毒とか出すんですけど、生き物には害はほとんどないんですよ!食用にもなるし!」
間違ったことは言っていない。どこかで読んだモンスターを食べる漫画でもテンタクルスは食されていたし、この私の知識を詰め込めば、私の好みのテンタクルスを作り出すことも可能!そして、ユキヒラさんも分かっていない!
「そうですか・・・よくわかりませんが、ココノエ様が必要だと言うのであれば」
「ありがとう!ユキヒラさんなら分かってくれると思っていました!」
テンタクルス
特徴:細長いミミズのような生物。性的なプレイの幅を広くできる。服のみを溶かす微弱神経毒をもつが、死に至ることはない。
テンタクルス100匹
こうして、テンタクルスは誕生した。
もう、私が住んでいた世界から遠ざかっているのは当然だ。
こんな好き放題して、いつか罰があたったらどうしようか。
「そういえば、」
テンタクルスの誕生後、私は最初に野に放ったスライムの存在を思い出す。生命誕生セットで生み出したものはいつでも設定の変更や現在の状態が確認できるんだっけ。
スライムの現在を見てみよう。
スライム
ノーマルスライム 1076匹
・一定の進化条件が整い、進化しました。
以下が進化後のスライムです。ネームはいつでも変更可能。
リーフスライム 156匹
ゼリースライム 71匹
ポイズンスライム 19匹
キャットスライム 48匹
シースライム 234匹
めっちゃ増えている!
ユキヒラさんが環境を整えたせいなのか、スライムが劇的に進化し、増殖し始めている!人間を作るよりもスライムの世界になりそうだ。それはそれで面白いのかもしれないが・・・。
私は、また過ちを犯したのかもしれない。
この世界の箱庭は、なんだかとんでもない方向に行っている気もしなくはない。
早く人間を誕生させなければ・・・。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
1
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる