21 / 80
第二夜
☆どこに行こうか?
しおりを挟む
アスタールの服破損事件の後、彼の服の破損についての誤解を解くのは一苦労だった。
「あれは、昔のマンガを元ネタにした、製作者側のお茶目で……。」
「オチャメ?」
「おおう。えーと……冗談?」
「ジョーダン」
「悪ふざけ?」
「ワルフジャケ」
「あーうーむーん???」
最終的に、悪戯だと説明したら納得したのにはなんだか釈然としないものがあったけど、通じたならいいかと諦める事にした。
なんだか途中から、からかわれてた気がしないでもないんだよねぇ……。
片耳がピコピコしてたから!
作れるだけ物を作ってギルドに納品してみたら、手元には10万を超えるお金と、大量の経験値。
一気に商売人のレベルが私は11、アルは7になりましたとさ☆
納品クエ、ウマー!
そして、メイン職とそうじゃない職の経験値効率が地味に大きいね。
なにはともあれお陰さまで、裁縫スキルはLV7。紡績スキルはLV3になったよ!
裁縫スキルを7で止めたのには理由がある。実はレベルを上げながら、やれるようになる事をチェックしてたら、7になった時に『特殊素材追加』って項目が増えた。
『特殊素材』ってなんやねーん!ってかんじだったので、裁縫を上げるのは暫くお休みする事にしたのだ。だって、手に入らない物を追加できるスキルあっても仕方ないもんね?
それよりも、4レベルで入手した『皮革・毛皮縫製』とかは皮鎧なんかも作れちゃうらしいし、5レベルの『修理』は、これでお気に入りの服を長く着られる様に……!
さらにその次の6レベルで手に入った、『並行作業 2種』って言うのはとっても素敵だと思います。
このスキル、ズボンとジャケット一緒に縫えちゃうっぽい。
リアルなら無理無理無理無理無理―!!!ってヤツだ。
紡績スキルは、やっとフェルトを作って、ウサギの毛から毛糸を作れるようになったよ!
好みの布を織るのはまだまだかかるっぽいけど、暇を見て毛糸を増やして行こう。そうしよう。
そうそう、ついでもついでな感じで、アルもわたしも商売人ギルドのお墨付きを貰った。
他の職業についている場合、いつでも商売人をメインに変更できるようになるって代物だ。
地味に素晴らしい。
でも、一気に納品クエをやったせいで、何回クエをこなしたから貰えた『お墨付き』かが全然分からないという……。他の職にも早く変更できるようにしたいなぁ……。
「しかし、生産施設で素材の預かりをしてくれるのは助かる。」
「ほんとだよねー!使う時にすぐに取り出せるとか、めちゃくちゃイイ!」
しかも、リアル1日につき1種類あたり100G。
最大10種類しか預かってはもらえないものの、これがめちゃくちゃうれしい。
だってね、アルが解体のレベルを上げたそうで、小動物解体出来るようになったからと言って今まで狩り貯めてきたウサギを解体してくれたんだけど……。
なんと2人合わせて、ウサギ貯金が400羽越えていた為、解体後には800余りのウサギ肉と400枚のウサギ皮が出来ちゃってたのだ。
コレを預かってくれるなら、100Gも高くは無い……!
てか、万が一PKに持ってかれたり、モンス相手に死に戻ってロストしたりとかしたら、泣くに泣けない量だよね?
ちょっとだけ、これを消費するのにどれくらいかかるかと、遠くを見てしまったのは別の話だ。
次は調理のレベルもあげよう。煮込み料理とか、大量消費できそうだよね!
ウサギのホワイトシチューとか美味そう。
それがいい、それがいい。
「ところで、貯金した上でログイン時よりも所持金が増えてしまったのはどうしたものか……。」
「いっそ、もう一回貯金できるとこまで増やすか、開き直って出掛けちゃうか……?」
「……出掛けよう。」
「生産施設ばっかりも飽きちゃうもんね。」
即答したアスタールに手を引かれて、思わず笑い出した。
遊べる時間が限られてる事だし、ここは彼の希望通りにすることにしよう。
「今日の残り時間で往復出来そうなのは、シュタール村・トハイザー村・インキール村の3つみたい。」
「ふむ。どれか行ってみたい場所はあるかね?」
「ちょっと北西にあるシュタール村は果樹園があるみたい。トハイザー村は近くの森での狩猟が盛ん。インキール村はちょっと遠くて、農村って書いてあるね。」
2人揃って、門の近くにある近郊の地図を見上げながら出掛ける先を悩んでる。
今は狩猟はどうでもいいかなー、と思わないでもない。
ウサギの肉が大量にあるし?
となると、果樹園か農村の方かなー?
アルの方を窺うと、「君の好きなところで。」と先に言われてしまう。
「んじゃ、シュタール村で!」
「では、北門の方が良さそうだ。」
「だねぇ。」
アルとわたしは、仲良く手を繋いで北門へと向かった。
「あれは、昔のマンガを元ネタにした、製作者側のお茶目で……。」
「オチャメ?」
「おおう。えーと……冗談?」
「ジョーダン」
「悪ふざけ?」
「ワルフジャケ」
「あーうーむーん???」
最終的に、悪戯だと説明したら納得したのにはなんだか釈然としないものがあったけど、通じたならいいかと諦める事にした。
なんだか途中から、からかわれてた気がしないでもないんだよねぇ……。
片耳がピコピコしてたから!
作れるだけ物を作ってギルドに納品してみたら、手元には10万を超えるお金と、大量の経験値。
一気に商売人のレベルが私は11、アルは7になりましたとさ☆
納品クエ、ウマー!
そして、メイン職とそうじゃない職の経験値効率が地味に大きいね。
なにはともあれお陰さまで、裁縫スキルはLV7。紡績スキルはLV3になったよ!
裁縫スキルを7で止めたのには理由がある。実はレベルを上げながら、やれるようになる事をチェックしてたら、7になった時に『特殊素材追加』って項目が増えた。
『特殊素材』ってなんやねーん!ってかんじだったので、裁縫を上げるのは暫くお休みする事にしたのだ。だって、手に入らない物を追加できるスキルあっても仕方ないもんね?
それよりも、4レベルで入手した『皮革・毛皮縫製』とかは皮鎧なんかも作れちゃうらしいし、5レベルの『修理』は、これでお気に入りの服を長く着られる様に……!
さらにその次の6レベルで手に入った、『並行作業 2種』って言うのはとっても素敵だと思います。
このスキル、ズボンとジャケット一緒に縫えちゃうっぽい。
リアルなら無理無理無理無理無理―!!!ってヤツだ。
紡績スキルは、やっとフェルトを作って、ウサギの毛から毛糸を作れるようになったよ!
好みの布を織るのはまだまだかかるっぽいけど、暇を見て毛糸を増やして行こう。そうしよう。
そうそう、ついでもついでな感じで、アルもわたしも商売人ギルドのお墨付きを貰った。
他の職業についている場合、いつでも商売人をメインに変更できるようになるって代物だ。
地味に素晴らしい。
でも、一気に納品クエをやったせいで、何回クエをこなしたから貰えた『お墨付き』かが全然分からないという……。他の職にも早く変更できるようにしたいなぁ……。
「しかし、生産施設で素材の預かりをしてくれるのは助かる。」
「ほんとだよねー!使う時にすぐに取り出せるとか、めちゃくちゃイイ!」
しかも、リアル1日につき1種類あたり100G。
最大10種類しか預かってはもらえないものの、これがめちゃくちゃうれしい。
だってね、アルが解体のレベルを上げたそうで、小動物解体出来るようになったからと言って今まで狩り貯めてきたウサギを解体してくれたんだけど……。
なんと2人合わせて、ウサギ貯金が400羽越えていた為、解体後には800余りのウサギ肉と400枚のウサギ皮が出来ちゃってたのだ。
コレを預かってくれるなら、100Gも高くは無い……!
てか、万が一PKに持ってかれたり、モンス相手に死に戻ってロストしたりとかしたら、泣くに泣けない量だよね?
ちょっとだけ、これを消費するのにどれくらいかかるかと、遠くを見てしまったのは別の話だ。
次は調理のレベルもあげよう。煮込み料理とか、大量消費できそうだよね!
ウサギのホワイトシチューとか美味そう。
それがいい、それがいい。
「ところで、貯金した上でログイン時よりも所持金が増えてしまったのはどうしたものか……。」
「いっそ、もう一回貯金できるとこまで増やすか、開き直って出掛けちゃうか……?」
「……出掛けよう。」
「生産施設ばっかりも飽きちゃうもんね。」
即答したアスタールに手を引かれて、思わず笑い出した。
遊べる時間が限られてる事だし、ここは彼の希望通りにすることにしよう。
「今日の残り時間で往復出来そうなのは、シュタール村・トハイザー村・インキール村の3つみたい。」
「ふむ。どれか行ってみたい場所はあるかね?」
「ちょっと北西にあるシュタール村は果樹園があるみたい。トハイザー村は近くの森での狩猟が盛ん。インキール村はちょっと遠くて、農村って書いてあるね。」
2人揃って、門の近くにある近郊の地図を見上げながら出掛ける先を悩んでる。
今は狩猟はどうでもいいかなー、と思わないでもない。
ウサギの肉が大量にあるし?
となると、果樹園か農村の方かなー?
アルの方を窺うと、「君の好きなところで。」と先に言われてしまう。
「んじゃ、シュタール村で!」
「では、北門の方が良さそうだ。」
「だねぇ。」
アルとわたしは、仲良く手を繋いで北門へと向かった。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
【完結】ドアマットに気付かない系夫の謝罪は死んだ妻には届かない
堀 和三盆
恋愛
一年にわたる長期出張から戻ると、愛する妻のシェルタが帰らぬ人になっていた。流行病に罹ったらしく、感染を避けるためにと火葬をされて骨になった妻は墓の下。
信じられなかった。
母を責め使用人を責めて暴れ回って、僕は自らの身に降りかかった突然の不幸を嘆いた。まだ、結婚して3年もたっていないというのに……。
そんな中。僕は遺品の整理中に隠すようにして仕舞われていた妻の日記帳を見つけてしまう。愛する妻が最後に何を考えていたのかを知る手段になるかもしれない。そんな軽い気持ちで日記を開いて戦慄した。
日記には妻がこの家に嫁いでから病に倒れるまでの――母や使用人からの壮絶な嫌がらせの数々が綴られていたのだ。
人狼な幼妻は夫が変態で困り果てている
井中かわず
恋愛
古い魔法契約によって強制的に結ばれたマリアとシュヤンの14歳年の離れた夫婦。それでも、シュヤンはマリアを愛していた。
それはもう深く愛していた。
変質的、偏執的、なんとも形容しがたいほどの狂気の愛情を注ぐシュヤン。異常さを感じながらも、なんだかんだでシュヤンが好きなマリア。
これもひとつの夫婦愛の形…なのかもしれない。
全3章、1日1章更新、完結済
※特に物語と言う物語はありません
※オチもありません
※ただひたすら時系列に沿って変態したりイチャイチャしたりする話が続きます。
※主人公の1人(夫)が気持ち悪いです。
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
【完結】番である私の旦那様
桜もふ
恋愛
異世界であるミーストの世界最強なのが黒竜族!
黒竜族の第一皇子、オパール・ブラック・オニキス(愛称:オール)の番をミースト神が異世界転移させた、それが『私』だ。
バールナ公爵の元へ養女として出向く事になるのだが、1人娘であった義妹が最後まで『自分』が黒竜族の番だと思い込み、魅了の力を使って男性を味方に付け、なにかと嫌味や嫌がらせをして来る。
オールは政務が忙しい身ではあるが、溺愛している私の送り迎えだけは必須事項みたい。
気が抜けるほど甘々なのに、義妹に邪魔されっぱなし。
でも神様からは特別なチートを貰い、世界最強の黒竜族の番に相応しい子になろうと頑張るのだが、なぜかディロ-ルの侯爵子息に学園主催の舞踏会で「お前との婚約を破棄する!」なんて訳の分からない事を言われるし、義妹は最後の最後まで頭お花畑状態で、オールを手に入れようと男の元を転々としながら、絡んで来ます!(鬱陶しいくらい来ます!)
大好きな乙女ゲームや異世界の漫画に出てくる「私がヒロインよ!」な頭の変な……じゃなかった、変わった義妹もいるし、何と言っても、この世界の料理はマズイ、不味すぎるのです!
神様から貰った、特別なスキルを使って異世界の皆と地球へ行き来したり、地球での家族と異世界へ行き来しながら、日本で得た知識や得意な家事(食事)などを、この世界でオールと一緒に自由にのんびりと生きて行こうと思います。
前半は転移する前の私生活から始まります。
おばさんは、ひっそり暮らしたい
波間柏
恋愛
30歳村山直子は、いわゆる勝手に落ちてきた異世界人だった。
たまに物が落ちてくるが人は珍しいものの、牢屋行きにもならず基礎知識を教えてもらい居場所が分かるように、また定期的に国に報告する以外は自由と言われた。
さて、生きるには働かなければならない。
「仕方がない、ご飯屋にするか」
栄養士にはなったものの向いてないと思いながら働いていた私は、また生活のために今日もご飯を作る。
「地味にそこそこ人が入ればいいのに困るなぁ」
意欲が低い直子は、今日もまたテンション低く呟いた。
騎士サイド追加しました。2023/05/23
番外編を不定期ですが始めました。
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる