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新婚旅行編
リリーナ視点
しおりを挟む今日はシアと一緒にエリス様のお茶会に招待され、今、質問攻めにあっている…。
「ヘンリーが親睦会で貰ったっていうお洋服があるんだけど、どういった時に使うものか分からないの。
ヘンリーは教えてくれないし、カトリーヌに聞いたら、リリーナに聞いてって言うのよ。
リリーナ、教えてくれる?あの猫ちゃんはユージンが喜びそうだけど。」
「エリス様!決してユージン様には見せないで下さい!」
「あら、そうなの?じゃあどこで使うの?」
「あーーーエリス様、その服って、ルイジェルド殿下とサイモン様も持ってます。
リリー様も持ってます。
共通点はリリー様もカトリーヌ妃殿下も新婚という点です。私は婚約祝いにサイモン様が貰いました…。」
「新婚・・・婚約祝い・・・」
「その服は二人きりの時に着るんですよ。」
「ユージンには見せちゃいけないなら夜ね…」
「寝る前に着る事が多いですね・・・怒らせた時とかも着ると機嫌が直りますね。」
「もう、リリー様、ハッキリ言いましょう!」
そう言って、シアが説明し始めた。
「まあ!そうなのね、こんな事で男の方は喜ぶの?フフ、面白いのね。今度やってみるわ!」
「そういえばヘンリー様は、なんと言ってエリス様に渡されたのですか?」
「ロナルドに貰ったからあげるって渡されたの。でも、誰に聞いても教えてくれなかったのよ、教えないはずね、フフ。」
「申し訳ございません、エリス様。ロイにキツく叱っておきますね、あの純真なヘンリー様になんて物を渡したのよって。」
「ヘンリーもよく分かってないみたいだったの。だから一度やってみたら分かるんじゃないかしら。」
「エリス様は絶対動物シリーズが似合うと思います!ちなみにサイモン様はカフェの制服がお好みのようです。」
「まあ、そうなの?ロナルドは何が好きなの?」
「猫ちゃんですね。たまにウサちゃんです。」
「フフフ、楽しそうね、今夜やってみるわ!」
ヤバイ…エリス様に開けてはいけない扉を開けさせたかもしれない…。
ヘンリー様も何か目覚めてしまうかも…。
ロイ、未来の国王夫妻になんて物献上したんだい…私は知らないよ…。
「そういえばリリー様、新婚旅行は何処に行くんですか?」
「悩んでるんだよね~シアの所の温泉も捨て難いし、オーランドも良いかなぁとも思うし、クロがいるから領地でも良いかなぁって。」
「あ!保養施設がもう完成しますから、そこどうですか?リリー様の意見も聞きたいし。」
「お客様第一号だ、良いね~。ロイに聞いてみる!」
「はい、お待ちしております!」
「良いわね~新婚旅行…子供が出来たらそうそう出掛けられないから、今のうちに楽しんでね。」
「はい。ユージン様は可愛いから早く赤ちゃん欲しいとは思いますね。」
「そのうち出来るわよ、新婚旅行楽しんできて。」
帰ってから、ロイに行き先を相談すると、
「代理のところの施設もどんな感じなのか気になるから、ちょっと行ってみたいね。
近場だよ、良いの?」
「移動で疲れちゃうから近くで良いよ。最近、貧血気味なんだよね…」
「え⁉︎リリー、どうして言わないの!お医者さん呼ぶ?今は大丈夫なの?早く横になって!」
「落ち着いて、ロイ!今は大丈夫だよ。」
「体調悪い時は言ってね、絶対だよ!」
「うん、ありがとう、ロイ。じゃあ温泉行こうか!」
「前回は色々あったから今回はゆっくりしよう!」
こうして私達の新婚旅行はランソル領の温泉に決定した。
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