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夏休み
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「ばあちゃん、これください」
そういって、ラムネを見せる。
「はい、100円だよ」
100円玉をばあちゃんに渡して、店の外に出て
すぐに、ラムネのフタをはずす。
ぷしゃああ、炭酸の抜ける音と共にほのかな夏の味がする。
そしてラムネをイッキ飲み。
「んぐんぐんぐ、うめえええ」
心の声が思わず漏れてしまう。
この夏は最高になりそうだ。いつも最高なんだけど。
勉強もしないで外で皆と毎日遊んでられる。遊び天国。
今日はまだ、7月の最終週。まだまだたくさん遊べる。
それで今日はどうしようかな。
海の公園にまたいこうかな。
「あーーーー、たっちゃんだ」
「ま、マキノさん」
僕は女子が苦手だ。人見知りしてしまう。
面白い子だから嫌いというよりは好きだし、
残暑見舞いももらったことがあるくらいの仲ではある。
好きな人は、門倉。ゴリラ山のボスみたいなやつだが、好きらしい。
マキノさん自体、表面的には感情を出してるみたいだけど、裏の顔が多くて
女子には半々、男子は怖がり一線距離を置いている。
あだ名はアークデーモン。
僕は、そこまでひどくないし、女の子しいし可愛い所もあると思うし、胸もあるとおもうんだけど
なんでかそんな名前がついてる。命名者はもちろん門倉。ちなみに僕はアマゾネスくらいだと思ってる。
それぐらいの勇猛果敢さは多分ある。
「私もう宿題終わったんだー」
「おーすごいね、もう終わったんだ?」
「たっちゃんも宿題終わらせなきゃだめだよー」
「僕は計画的にやってるから夏終わるまでには終わるよ、でも塾のほうが面倒。
マキノさんは塾のほう終わった?」
「もう終わったよ、簡単じゃん」
こういう所をさらりというのはさすがだなと思う。
「たっちゃんはこれからどうするの?」
「海のほうにいくよ、折角、こっちまできたからね」
「たっちゃん家、山の上のほうなんでしょ」
「うん、そうだね」
「私もいこーかな」
ここまでずっと緊張してる。
自然のフリをしてるけどバクバク。
声は個人的に可愛いと思う、それとやっぱ胸大きい。
今日はちょっと運がいいのかな。
え、いまなんて言った?
「えー」
「私といきたくないの?」
「いやそういうわけじゃないけど、誰かに見られてもいいの?」
「ふふふ、そしたら、揉みけすわ。」
「おーこわ」
「なにかいった?」
「ううん、何も」
そんなわけで僕らは海へと向かった。
僕がラムネを買った商店からは15分程度で行ける。
黒い砂浜と塩臭さとワカメが打ちひしがれているというトリプルダメージはあるにしても
海風にそよぎながらも光に反射する輝く海面や遠くにみえるアミューズメントパークの光景がいいのは違いない。
だけど腑に落ちない。
どうして僕と海に行くきになったのか。
女の子のことなんて僕はわからない。
ただマキノに任せて僕らは歩いた。
波の音がざざーんざざーんと聞こえてくる。
上空には鷹が舞っている。
「今日はいつにもまして潮くさい」
「たっちゃんは女の子みたいだよね」
それは、マキノが男らしいからじゃないのか。
もちろんそんなことは言えない。
以前、ふざけて爪をたてて引っ掻いてきたことがある。
確かに猫顔をしてるとは思う、そばかすもあるし。
勉強もできて、僕とは釣り合わない。
僕なんて模試が奇跡的に数学満点をとっていらい、これといって
秀でた成績をとってるわけではない。
こんな女の子を僕がなにをしてやれるっていうんだ。
そんな投げやりな気持ちになっていると、マキノは言った。
「たっちゃんはたっちゃんのままでいいよ」
「そ、そう」
「ふふふ、たっちゃんて面白い」
「僕は面白くないよ」
きっと、他の男なら手を握ったりとか、もっと踏み込むのかな。
僕の気持ちは、ゆらゆら揺れているだけだった。波のように。
あぁ、僕って子供だなぁ、大人になるにはどうしたらいいんだろう。
そんな気持ちすら、青空を見ていると消し飛んでしまいそうだった。
そういって、ラムネを見せる。
「はい、100円だよ」
100円玉をばあちゃんに渡して、店の外に出て
すぐに、ラムネのフタをはずす。
ぷしゃああ、炭酸の抜ける音と共にほのかな夏の味がする。
そしてラムネをイッキ飲み。
「んぐんぐんぐ、うめえええ」
心の声が思わず漏れてしまう。
この夏は最高になりそうだ。いつも最高なんだけど。
勉強もしないで外で皆と毎日遊んでられる。遊び天国。
今日はまだ、7月の最終週。まだまだたくさん遊べる。
それで今日はどうしようかな。
海の公園にまたいこうかな。
「あーーーー、たっちゃんだ」
「ま、マキノさん」
僕は女子が苦手だ。人見知りしてしまう。
面白い子だから嫌いというよりは好きだし、
残暑見舞いももらったことがあるくらいの仲ではある。
好きな人は、門倉。ゴリラ山のボスみたいなやつだが、好きらしい。
マキノさん自体、表面的には感情を出してるみたいだけど、裏の顔が多くて
女子には半々、男子は怖がり一線距離を置いている。
あだ名はアークデーモン。
僕は、そこまでひどくないし、女の子しいし可愛い所もあると思うし、胸もあるとおもうんだけど
なんでかそんな名前がついてる。命名者はもちろん門倉。ちなみに僕はアマゾネスくらいだと思ってる。
それぐらいの勇猛果敢さは多分ある。
「私もう宿題終わったんだー」
「おーすごいね、もう終わったんだ?」
「たっちゃんも宿題終わらせなきゃだめだよー」
「僕は計画的にやってるから夏終わるまでには終わるよ、でも塾のほうが面倒。
マキノさんは塾のほう終わった?」
「もう終わったよ、簡単じゃん」
こういう所をさらりというのはさすがだなと思う。
「たっちゃんはこれからどうするの?」
「海のほうにいくよ、折角、こっちまできたからね」
「たっちゃん家、山の上のほうなんでしょ」
「うん、そうだね」
「私もいこーかな」
ここまでずっと緊張してる。
自然のフリをしてるけどバクバク。
声は個人的に可愛いと思う、それとやっぱ胸大きい。
今日はちょっと運がいいのかな。
え、いまなんて言った?
「えー」
「私といきたくないの?」
「いやそういうわけじゃないけど、誰かに見られてもいいの?」
「ふふふ、そしたら、揉みけすわ。」
「おーこわ」
「なにかいった?」
「ううん、何も」
そんなわけで僕らは海へと向かった。
僕がラムネを買った商店からは15分程度で行ける。
黒い砂浜と塩臭さとワカメが打ちひしがれているというトリプルダメージはあるにしても
海風にそよぎながらも光に反射する輝く海面や遠くにみえるアミューズメントパークの光景がいいのは違いない。
だけど腑に落ちない。
どうして僕と海に行くきになったのか。
女の子のことなんて僕はわからない。
ただマキノに任せて僕らは歩いた。
波の音がざざーんざざーんと聞こえてくる。
上空には鷹が舞っている。
「今日はいつにもまして潮くさい」
「たっちゃんは女の子みたいだよね」
それは、マキノが男らしいからじゃないのか。
もちろんそんなことは言えない。
以前、ふざけて爪をたてて引っ掻いてきたことがある。
確かに猫顔をしてるとは思う、そばかすもあるし。
勉強もできて、僕とは釣り合わない。
僕なんて模試が奇跡的に数学満点をとっていらい、これといって
秀でた成績をとってるわけではない。
こんな女の子を僕がなにをしてやれるっていうんだ。
そんな投げやりな気持ちになっていると、マキノは言った。
「たっちゃんはたっちゃんのままでいいよ」
「そ、そう」
「ふふふ、たっちゃんて面白い」
「僕は面白くないよ」
きっと、他の男なら手を握ったりとか、もっと踏み込むのかな。
僕の気持ちは、ゆらゆら揺れているだけだった。波のように。
あぁ、僕って子供だなぁ、大人になるにはどうしたらいいんだろう。
そんな気持ちすら、青空を見ていると消し飛んでしまいそうだった。
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