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雨宿りの洞窟で過ごした一夜以来、キリアとレオンの間の空気は、明らかに変化していた。
言葉数は少なくとも、互いを気遣う視線が自然と交わされる。
レオンはキリアの乗る馬車が揺れれば速度を落とさせ、キリアはレオンが少しでも疲れを見せれば休憩を提案する。
その穏やかで、少しだけ甘い空気が、厳しい旅路を心地よいものに変えていた。
その日、二人は人通りもまばらな山道に差し掛かっていた。
鬱蒼と茂る木々が昼なお暗い影を落とし、時折、不気味な獣の鳴き声が聞こえてくる。
「…キリア様」
不意に、前方を馬で進んでいたレオンが、低い声で呼びかけた。
その声には、いつもの穏やかさとは違う、鋼のような緊張が宿っている。
「何があっても、馬車の中から出てはいけません」
「え?」
キリアが聞き返すのと、周囲の茂みが一斉に揺れ、十数人の薄汚い身なりの男たちが飛び出してくるのは、ほぼ同時だった。
手には錆びついた剣や斧。その目は、獲物を見つけた獣のようにギラついている。
「へへへ…! 止まりな、お貴族様よぉ!」
賊の頭らしき大男が、下卑た笑みを浮かべて馬車の行く手を塞いだ。
「身ぐるみ剥がされたくなくば、金目のものと、そこの上玉の嬢ちゃんを置いていってもらおうか!」
典型的な追い剥ぎ。
しかし、彼らが相手にするのが誰かを、まだ知らなかった。
「クラインフェルト王国騎士団長、レオン・クラーゼンだ」
レオンは静かに馬から降り立つと、鞘から滑らかに剣を抜き放った。
「命が惜しくば、武器を捨てて立ち去れ。賊徒ども」
その声は氷のように冷たく、有無を言わせぬ威圧感を放っている。
『騎士団長』という言葉に、賊たちは一瞬怯んだ。
しかし、頭目の男はすぐに気を取り直して怒鳴る。
「ったりめえだ、こっちは多勢に無勢だ! びびってんじゃねえ! やっちまえ!」
その号令を合図に、賊たちが雄叫びを上げて一斉にレオンへと襲いかかった。
レオンは、しかし、微動だにしない。
最初に斬りかかってきた男の剣を最小限の動きで受け流し、その勢いを利用して相手の体勢を崩す。
すかさず柄で鳩尾を強打し、一人目を戦闘不能に陥れた。
「ぐふっ…!」
続く二人目、三人目の攻撃も、まるで舞うようにかわし、的確に峰打ちを見舞っていく。
『氷の騎士』の異名に違わず、その剣技はどこまでも冷静で、洗練されていた。
無益な殺生は好まない。しかし、敵を無力化するのに一切の躊躇はない。
レオンの圧倒的な強さの前に、屈強な賊たちが次々と地面に倒れ伏していく。
だが、敵の数はまだ多い。
レオンが前方の数人を相手にしている、そのわずかな隙を突いて、二人の賊が馬車へと忍び寄った。
「しまっ…!」
レオンはそれに気づき、焦りの声を上げた。
馬車に手をかけようとした賊の一人が、ニヤリと汚い歯を見せる。
「へへ、嬢ちゃん。おとなしくこっちへ…ぐぼっ!?」
突如、賊の言葉が奇妙な悲鳴に変わった。
彼の顔面に、何か黒くて丸い物体が、見事な速さで叩きつけられたのだ。
「な、なんだぁ!?」
馬車の窓から、キリアがひょっこりと顔を出していた。
彼女は全く慌てた様子もなく、むしろ「あら、当たってしまいましたわ」とでも言いたげな顔をしている。
そして、賊の顔面で砕けた黒い玉から、もわり、と紫色の、見るからに邪悪な煙が噴き出した。
次の瞬間。
「ぐっ…! ぐげごっほぉぉぉぉっ!!」
賊は、この世のものとは思えない悲鳴を上げた。
「な、なんだ、この臭いはぁぁぁっ!? 目が! 鼻が! 腐るぅぅぅっ!」
それは、言葉では表現しがたい、凄まじい悪臭だった。
何百年も掃除していない便所と、腐った魚の内臓と、湿った獣の死骸を煮詰めて凝縮したような、魂に直接ダメージを与える暴力的なまでの臭気。
賊はその場でのたうち回り、泡を吹いて完全に戦意を喪失した。
その効果は、風に乗って戦場全体へと拡散していく。
「うげぇっ! なんだこれ!」
「おええぇぇぇ…! き、気持ち悪ぃ…」
レオンと戦っていた賊たちも、その異臭に次々と膝をつき、あるいは嘔吐し、戦闘不能に陥っていった。
レオンもまた、咄嗟にマントで鼻と口を覆ったが、それでも網膜を焼き切るかのような強烈な刺激臭に、思わず眩暈を覚えた。
数分後。
あれほど騒がしかった戦場は、静まり返っていた。
そこにあるのは、地面でのびている十数人の賊たちと、剣を構えたまま呆然と立ち尽くす騎士団長。
そして、馬車の窓から、「まあ、すごい効果ですわね。さすがは、市場の隅で見つけた『古代ドリアンの秘宝』ですわ」と一人感心している公爵令嬢の姿だけだった。
(俺の…命がけの戦いは、一体…)
レオンは、もはや笑うしかなかった。
キリアが、どこかの市場で手に入れた得体の知れないガラクタ一つで、屈強な盗賊団をいとも容易く一網打尽にしてしまったのだ。
その後、レオンは鼻をつまみながら賊たちを縛り上げ、近くの街の衛兵に引き渡した。
後片付けをしながら、彼はまだ信じられないといった気持ちでキリアに尋ねる。
「…キリア様。先ほどのあの玉は、一体…?」
「さあ? 珍しいお香か、あるいは香辛料か何かだと思って買いましたの。まさか、これほどまでに強烈な破壊力を持っているとは、わたくしも思いませんでしたわ」
悪びれもせずにそう言ってのけるキリア。
レオンは、天を仰いで深々とため息をついた。
この人の隣にいれば、命の危険は少ないのかもしれない。
だがその代わり、自分の常識と尊厳と、そして胃が、確実に日々破壊されていく。
レオンは、それをはっきりと確信した。
そして同時に、思う。
この人を守るだけではない。時には、この人に守られることもあるのだと。
その事実は、レオンにとって少しだけ悔しく、しかし、それ以上に誇らしい気持ちにさせたのだった。
言葉数は少なくとも、互いを気遣う視線が自然と交わされる。
レオンはキリアの乗る馬車が揺れれば速度を落とさせ、キリアはレオンが少しでも疲れを見せれば休憩を提案する。
その穏やかで、少しだけ甘い空気が、厳しい旅路を心地よいものに変えていた。
その日、二人は人通りもまばらな山道に差し掛かっていた。
鬱蒼と茂る木々が昼なお暗い影を落とし、時折、不気味な獣の鳴き声が聞こえてくる。
「…キリア様」
不意に、前方を馬で進んでいたレオンが、低い声で呼びかけた。
その声には、いつもの穏やかさとは違う、鋼のような緊張が宿っている。
「何があっても、馬車の中から出てはいけません」
「え?」
キリアが聞き返すのと、周囲の茂みが一斉に揺れ、十数人の薄汚い身なりの男たちが飛び出してくるのは、ほぼ同時だった。
手には錆びついた剣や斧。その目は、獲物を見つけた獣のようにギラついている。
「へへへ…! 止まりな、お貴族様よぉ!」
賊の頭らしき大男が、下卑た笑みを浮かべて馬車の行く手を塞いだ。
「身ぐるみ剥がされたくなくば、金目のものと、そこの上玉の嬢ちゃんを置いていってもらおうか!」
典型的な追い剥ぎ。
しかし、彼らが相手にするのが誰かを、まだ知らなかった。
「クラインフェルト王国騎士団長、レオン・クラーゼンだ」
レオンは静かに馬から降り立つと、鞘から滑らかに剣を抜き放った。
「命が惜しくば、武器を捨てて立ち去れ。賊徒ども」
その声は氷のように冷たく、有無を言わせぬ威圧感を放っている。
『騎士団長』という言葉に、賊たちは一瞬怯んだ。
しかし、頭目の男はすぐに気を取り直して怒鳴る。
「ったりめえだ、こっちは多勢に無勢だ! びびってんじゃねえ! やっちまえ!」
その号令を合図に、賊たちが雄叫びを上げて一斉にレオンへと襲いかかった。
レオンは、しかし、微動だにしない。
最初に斬りかかってきた男の剣を最小限の動きで受け流し、その勢いを利用して相手の体勢を崩す。
すかさず柄で鳩尾を強打し、一人目を戦闘不能に陥れた。
「ぐふっ…!」
続く二人目、三人目の攻撃も、まるで舞うようにかわし、的確に峰打ちを見舞っていく。
『氷の騎士』の異名に違わず、その剣技はどこまでも冷静で、洗練されていた。
無益な殺生は好まない。しかし、敵を無力化するのに一切の躊躇はない。
レオンの圧倒的な強さの前に、屈強な賊たちが次々と地面に倒れ伏していく。
だが、敵の数はまだ多い。
レオンが前方の数人を相手にしている、そのわずかな隙を突いて、二人の賊が馬車へと忍び寄った。
「しまっ…!」
レオンはそれに気づき、焦りの声を上げた。
馬車に手をかけようとした賊の一人が、ニヤリと汚い歯を見せる。
「へへ、嬢ちゃん。おとなしくこっちへ…ぐぼっ!?」
突如、賊の言葉が奇妙な悲鳴に変わった。
彼の顔面に、何か黒くて丸い物体が、見事な速さで叩きつけられたのだ。
「な、なんだぁ!?」
馬車の窓から、キリアがひょっこりと顔を出していた。
彼女は全く慌てた様子もなく、むしろ「あら、当たってしまいましたわ」とでも言いたげな顔をしている。
そして、賊の顔面で砕けた黒い玉から、もわり、と紫色の、見るからに邪悪な煙が噴き出した。
次の瞬間。
「ぐっ…! ぐげごっほぉぉぉぉっ!!」
賊は、この世のものとは思えない悲鳴を上げた。
「な、なんだ、この臭いはぁぁぁっ!? 目が! 鼻が! 腐るぅぅぅっ!」
それは、言葉では表現しがたい、凄まじい悪臭だった。
何百年も掃除していない便所と、腐った魚の内臓と、湿った獣の死骸を煮詰めて凝縮したような、魂に直接ダメージを与える暴力的なまでの臭気。
賊はその場でのたうち回り、泡を吹いて完全に戦意を喪失した。
その効果は、風に乗って戦場全体へと拡散していく。
「うげぇっ! なんだこれ!」
「おええぇぇぇ…! き、気持ち悪ぃ…」
レオンと戦っていた賊たちも、その異臭に次々と膝をつき、あるいは嘔吐し、戦闘不能に陥っていった。
レオンもまた、咄嗟にマントで鼻と口を覆ったが、それでも網膜を焼き切るかのような強烈な刺激臭に、思わず眩暈を覚えた。
数分後。
あれほど騒がしかった戦場は、静まり返っていた。
そこにあるのは、地面でのびている十数人の賊たちと、剣を構えたまま呆然と立ち尽くす騎士団長。
そして、馬車の窓から、「まあ、すごい効果ですわね。さすがは、市場の隅で見つけた『古代ドリアンの秘宝』ですわ」と一人感心している公爵令嬢の姿だけだった。
(俺の…命がけの戦いは、一体…)
レオンは、もはや笑うしかなかった。
キリアが、どこかの市場で手に入れた得体の知れないガラクタ一つで、屈強な盗賊団をいとも容易く一網打尽にしてしまったのだ。
その後、レオンは鼻をつまみながら賊たちを縛り上げ、近くの街の衛兵に引き渡した。
後片付けをしながら、彼はまだ信じられないといった気持ちでキリアに尋ねる。
「…キリア様。先ほどのあの玉は、一体…?」
「さあ? 珍しいお香か、あるいは香辛料か何かだと思って買いましたの。まさか、これほどまでに強烈な破壊力を持っているとは、わたくしも思いませんでしたわ」
悪びれもせずにそう言ってのけるキリア。
レオンは、天を仰いで深々とため息をついた。
この人の隣にいれば、命の危険は少ないのかもしれない。
だがその代わり、自分の常識と尊厳と、そして胃が、確実に日々破壊されていく。
レオンは、それをはっきりと確信した。
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