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さわやかな朝の静寂を切り裂いたのは、一頭の早馬の蹄の音でした。
私とギルバート様がテラスで優雅に朝食(本日のメニューは領内産トマトをふんだんに使ったミネストローネ)を楽しんでいると、屋敷の門が慌ただしく開かれました。
「王宮より急使! ニナリー・ベルンシュタイン様に、アレン殿下より親書でございます!!」
泥だらけの伝令兵が、声を張り上げて飛び込んできます。
私はスプーンを止め、深く、それはもう深く溜息をつきました。
「……ミネストローネが冷めますわ」
「追い返すか?」
ギルバート様が即座に提案しました。
その手は既に剣の柄にかかっています。
「いえ、王宮からの使者を無碍にすれば、父の立場が悪くなります。……通して」
セバスチャンが伝令兵をテラスへと案内しました。
兵士は息も絶え絶えに、豪奢な封筒を差し出しました。
「こ、こちらを……! 殿下より『至急読め、そして即刻返事をせよ』との仰せです!」
「ご苦労様。セバスチャン、彼に冷たいお水と、少しの休息を与えてあげて」
「は、ははっ! ありがたき幸せ!」
伝令兵が下がると、テーブルの上には不吉なオーラを放つ封筒だけが残されました。
王家の紋章が入ったシーリングワックス。
そして、どこか見覚えのある乱雑な筆跡。
「……開けるのが億劫ですわ」
「毒ガスか何かが仕込まれている可能性もある。私が開けよう」
ギルバート様がペーパーナイフを手に取り、器用に封を切ってくれました。
中から出てきたのは、一枚の羊皮紙。
私はそれを指先でつまみ上げ、読み上げました。
『拝啓 ニナリー・ベルンシュタイン
貴様が泣いて詫びるなら、もう一度チャンスをやっていい』
「……は?」
冒頭の一文で、私の思考はフリーズしました。
向かいで聞いていたギルバート様も、スプーンを落としかけています。
「……読み間違いではないのか?」
「いえ、確かにそう書いてありますわ。続きを読みますわね」
『王宮の業務が滞っているのは、貴様が引き継ぎもせずに逃げ出したせいだ。これは職務怠慢である。罪を償うため、今すぐ王都へ戻り、書類を整理しろ』
「……」
『なお、復縁を認めるわけではないので勘違いしないように。あくまで、私の慈悲である。追伸:至急戻ってこい。明日までにだ。 アレン』
読み終えた私は、羊皮紙をテーブルに置きました。
小鳥のさえずりだけが響く、奇妙な沈黙が流れます。
しばらくして、ギルバート様が重々しく口を開きました。
「……殿下は、頭を打たれたのか?」
「いいえ、平常運転ですわ」
私は冷静に答えました。
「自分勝手で、責任転嫁が好きで、現実が見えていない。いつものアレン様そのものです」
「しかし……これは酷い。貴殿に非があるような書き方だ。それに『チャンスをやる』とは何様だ」
ギルバート様の声に、隠しきれない怒気が混じります。
「貴殿は婚約破棄を受け入れ、正式に退去したのだ。業務が滞るのは、残された者たちの能力不足だろう」
「正論ですわ。でも、アレン様に正論は通じませんの。彼は『自分が困っている』=『世界が間違っている』と解釈する生き物ですから」
私は呆れ果てて、怒る気力すら湧きませんでした。
ただ、ただ、面倒くさい。
せっかく領地改革が楽しくなってきたのに、またあのアホ王子の顔を見に戻るなんて、拷問以外の何物でもありません。
「……返事はどうする?」
ギルバート様が心配そうに尋ねます。
「書きませんわ」
「書かない?」
「ええ。だって『明日までに戻ってこい』と書いてありますもの。今から出立しても間に合いませんわ。物理的に不可能な要求をしてくる方が悪いのです」
私はニッコリと笑いました。
「それに、こんな紙切れ一枚で私の心が動くとでも思っているのかしら。……あ、セバスチャン」
ちょうど、セバスチャンが新しい料理を運んできました。
熱々の鉄鍋に入った、領地特産のアヒージョです。
オリーブオイルがグツグツと煮え立ち、ニンニクの良い香りが漂っています。
「お熱いのでお気をつけください。……おや、鍋敷きを忘れましたな」
セバスチャンが困った顔をしました。
このテーブルはローズウッドの高級品です。
熱い鍋を直に置けば、跡がついてしまいます。
「すぐに取ってまいります」
「いいえ、セバスチャン。手間がかかるわ」
私はテーブルの上にあった『アレン王子の手紙』を手に取りました。
そして、それを無造作にテーブルの中央に置きます。
「これでいいわ」
「ニ、ニナリー嬢!?」
ギルバート様が目を剥きました。
「それは……王族からの親書だぞ!?」
「ええ。紙質は厚手で丈夫ですし、サイズも鍋にぴったり。断熱効果は抜群ですわ」
私は迷うことなく、手紙の上に熱々の鉄鍋をドン! と置きました。
ジュッ……。
羊皮紙が焦げる微かな音。
「さあ、いただきましょう。冷めないうちに」
「……貴殿の肝の据わり方は、もはや恐怖すら感じる」
ギルバート様は戦慄しながらも、フォークを手に取りました。
鍋の下からは、アレン王子の署名の部分だけが悲しく覗いています。
「美味しいですわね、このアヒージョ」
「……ああ。スパイスが効いている」
「隠し味に、王子の手紙という『最高のスパイス(ざまぁ)』が入っていますから」
私たちは和やかに食事を続けました。
しかし、私がパンにオイルを浸している間、ギルバート様の視線がずっと鍋の下に釘付けになっていることに気づきました。
鍋の重みで押し潰され、油が染みていく手紙。
そこに書かれた『慈悲である』という文字。
ギルバート様の手が震え始めました。
カチャン。
彼がフォークを皿に置きます。
「……やはり、許せん」
「え?」
「この手紙の内容だ」
彼は静かに、しかし明確な怒りを湛えて私を見ました。
「ニナリー嬢。貴殿は笑っているが、これは侮辱だ。一国の王太子が、元婚約者に対して送っていい文面ではない」
「まあ、そうですけど……慣れていますし」
「慣れてはいけない!」
ドンッ!
ギルバート様が拳でテーブルを叩きました。
普段は温厚な彼が、初めて感情を露わにしたのです。
「貴殿は……もっと大切にされるべきだ」
「ギルバート様……」
「『書類を整理しろ』だと? 貴殿は家政婦ではない。公爵令嬢であり、この領地を救おうとしている才女だ。それを……こんな道具のように!」
彼の瞳が、青い炎のように燃えていました。
それは私自身よりも、私のことを怒ってくれている証。
「俺が王都にいた時、貴殿がどれほど献身的に尽くしていたか、噂程度には聞いていた。だが、実態はこれほど酷かったのか」
彼は鍋の下の手紙を睨みつけました。
まるで、その視線だけで手紙を灰にしようとするかのように。
「……俺なら」
彼がボソリと呟きました。
「俺なら、貴殿にこんな手紙は書かない。書くとしたら、感謝と……その日の空の青さや、見つけた花の美しさを伝えるだろう」
「……」
「こんな、命令だけの紙切れなど……」
彼は悔しそうに歯噛みしました。
私は、胸の奥が温かくなるのを感じました。
アレン様からは一度も感じたことのない、守られているという感覚。
大切に想われているという実感。
それは、どんな甘い言葉よりも、私の心に深く染み込みました。
「……ありがとうございます、ギルバート様」
私は優しく微笑みました。
「貴方にそう言っていただけて、この手紙も成仏したと思いますわ」
「いや、成仏などさせん。鍋敷きがお似合いだ」
彼は吐き捨てるように言いました。
「だが、このまま無視を決め込めば、殿下はさらに騒ぎ立てるだろう。……私が一筆書こうか?」
「ギルバート様が?」
「ああ。『現在、ニナリー嬢は原因不明の熱病(領地改革熱)により療養中につき、面会謝絶』とな」
「ふふっ、いい言い訳ですわね」
「それと、『騎士団長として、病人の安静を妨げる行為は看過できない』と付け加えておく。私の署名があれば、殿下も無理強いはできまい」
「頼もしいですわ」
「任せておけ。……貴殿の平和は、私が守る」
彼はそう言って、自分の胸をドンと叩きました。
その仕草が、先ほどの熊の木彫りと重なって見えたのは内緒です。
こうして、アレン王子の手紙は無事に鍋敷きとしての生涯を終え、ギルバート様という最強の盾が、私の前に立ちはだかることになりました。
しかし、王都の混乱は収まるどころか加速し、ついに痺れを切らした「あの女」が動き出すことになります。
そう、アレン王子の今カノ、ミューア男爵令嬢です。
彼女が次に打つ手は、私たちが想像する斜め上の展開でした。
平和な領地に、ピンク色の嵐が近づいていました。
私とギルバート様がテラスで優雅に朝食(本日のメニューは領内産トマトをふんだんに使ったミネストローネ)を楽しんでいると、屋敷の門が慌ただしく開かれました。
「王宮より急使! ニナリー・ベルンシュタイン様に、アレン殿下より親書でございます!!」
泥だらけの伝令兵が、声を張り上げて飛び込んできます。
私はスプーンを止め、深く、それはもう深く溜息をつきました。
「……ミネストローネが冷めますわ」
「追い返すか?」
ギルバート様が即座に提案しました。
その手は既に剣の柄にかかっています。
「いえ、王宮からの使者を無碍にすれば、父の立場が悪くなります。……通して」
セバスチャンが伝令兵をテラスへと案内しました。
兵士は息も絶え絶えに、豪奢な封筒を差し出しました。
「こ、こちらを……! 殿下より『至急読め、そして即刻返事をせよ』との仰せです!」
「ご苦労様。セバスチャン、彼に冷たいお水と、少しの休息を与えてあげて」
「は、ははっ! ありがたき幸せ!」
伝令兵が下がると、テーブルの上には不吉なオーラを放つ封筒だけが残されました。
王家の紋章が入ったシーリングワックス。
そして、どこか見覚えのある乱雑な筆跡。
「……開けるのが億劫ですわ」
「毒ガスか何かが仕込まれている可能性もある。私が開けよう」
ギルバート様がペーパーナイフを手に取り、器用に封を切ってくれました。
中から出てきたのは、一枚の羊皮紙。
私はそれを指先でつまみ上げ、読み上げました。
『拝啓 ニナリー・ベルンシュタイン
貴様が泣いて詫びるなら、もう一度チャンスをやっていい』
「……は?」
冒頭の一文で、私の思考はフリーズしました。
向かいで聞いていたギルバート様も、スプーンを落としかけています。
「……読み間違いではないのか?」
「いえ、確かにそう書いてありますわ。続きを読みますわね」
『王宮の業務が滞っているのは、貴様が引き継ぎもせずに逃げ出したせいだ。これは職務怠慢である。罪を償うため、今すぐ王都へ戻り、書類を整理しろ』
「……」
『なお、復縁を認めるわけではないので勘違いしないように。あくまで、私の慈悲である。追伸:至急戻ってこい。明日までにだ。 アレン』
読み終えた私は、羊皮紙をテーブルに置きました。
小鳥のさえずりだけが響く、奇妙な沈黙が流れます。
しばらくして、ギルバート様が重々しく口を開きました。
「……殿下は、頭を打たれたのか?」
「いいえ、平常運転ですわ」
私は冷静に答えました。
「自分勝手で、責任転嫁が好きで、現実が見えていない。いつものアレン様そのものです」
「しかし……これは酷い。貴殿に非があるような書き方だ。それに『チャンスをやる』とは何様だ」
ギルバート様の声に、隠しきれない怒気が混じります。
「貴殿は婚約破棄を受け入れ、正式に退去したのだ。業務が滞るのは、残された者たちの能力不足だろう」
「正論ですわ。でも、アレン様に正論は通じませんの。彼は『自分が困っている』=『世界が間違っている』と解釈する生き物ですから」
私は呆れ果てて、怒る気力すら湧きませんでした。
ただ、ただ、面倒くさい。
せっかく領地改革が楽しくなってきたのに、またあのアホ王子の顔を見に戻るなんて、拷問以外の何物でもありません。
「……返事はどうする?」
ギルバート様が心配そうに尋ねます。
「書きませんわ」
「書かない?」
「ええ。だって『明日までに戻ってこい』と書いてありますもの。今から出立しても間に合いませんわ。物理的に不可能な要求をしてくる方が悪いのです」
私はニッコリと笑いました。
「それに、こんな紙切れ一枚で私の心が動くとでも思っているのかしら。……あ、セバスチャン」
ちょうど、セバスチャンが新しい料理を運んできました。
熱々の鉄鍋に入った、領地特産のアヒージョです。
オリーブオイルがグツグツと煮え立ち、ニンニクの良い香りが漂っています。
「お熱いのでお気をつけください。……おや、鍋敷きを忘れましたな」
セバスチャンが困った顔をしました。
このテーブルはローズウッドの高級品です。
熱い鍋を直に置けば、跡がついてしまいます。
「すぐに取ってまいります」
「いいえ、セバスチャン。手間がかかるわ」
私はテーブルの上にあった『アレン王子の手紙』を手に取りました。
そして、それを無造作にテーブルの中央に置きます。
「これでいいわ」
「ニ、ニナリー嬢!?」
ギルバート様が目を剥きました。
「それは……王族からの親書だぞ!?」
「ええ。紙質は厚手で丈夫ですし、サイズも鍋にぴったり。断熱効果は抜群ですわ」
私は迷うことなく、手紙の上に熱々の鉄鍋をドン! と置きました。
ジュッ……。
羊皮紙が焦げる微かな音。
「さあ、いただきましょう。冷めないうちに」
「……貴殿の肝の据わり方は、もはや恐怖すら感じる」
ギルバート様は戦慄しながらも、フォークを手に取りました。
鍋の下からは、アレン王子の署名の部分だけが悲しく覗いています。
「美味しいですわね、このアヒージョ」
「……ああ。スパイスが効いている」
「隠し味に、王子の手紙という『最高のスパイス(ざまぁ)』が入っていますから」
私たちは和やかに食事を続けました。
しかし、私がパンにオイルを浸している間、ギルバート様の視線がずっと鍋の下に釘付けになっていることに気づきました。
鍋の重みで押し潰され、油が染みていく手紙。
そこに書かれた『慈悲である』という文字。
ギルバート様の手が震え始めました。
カチャン。
彼がフォークを皿に置きます。
「……やはり、許せん」
「え?」
「この手紙の内容だ」
彼は静かに、しかし明確な怒りを湛えて私を見ました。
「ニナリー嬢。貴殿は笑っているが、これは侮辱だ。一国の王太子が、元婚約者に対して送っていい文面ではない」
「まあ、そうですけど……慣れていますし」
「慣れてはいけない!」
ドンッ!
ギルバート様が拳でテーブルを叩きました。
普段は温厚な彼が、初めて感情を露わにしたのです。
「貴殿は……もっと大切にされるべきだ」
「ギルバート様……」
「『書類を整理しろ』だと? 貴殿は家政婦ではない。公爵令嬢であり、この領地を救おうとしている才女だ。それを……こんな道具のように!」
彼の瞳が、青い炎のように燃えていました。
それは私自身よりも、私のことを怒ってくれている証。
「俺が王都にいた時、貴殿がどれほど献身的に尽くしていたか、噂程度には聞いていた。だが、実態はこれほど酷かったのか」
彼は鍋の下の手紙を睨みつけました。
まるで、その視線だけで手紙を灰にしようとするかのように。
「……俺なら」
彼がボソリと呟きました。
「俺なら、貴殿にこんな手紙は書かない。書くとしたら、感謝と……その日の空の青さや、見つけた花の美しさを伝えるだろう」
「……」
「こんな、命令だけの紙切れなど……」
彼は悔しそうに歯噛みしました。
私は、胸の奥が温かくなるのを感じました。
アレン様からは一度も感じたことのない、守られているという感覚。
大切に想われているという実感。
それは、どんな甘い言葉よりも、私の心に深く染み込みました。
「……ありがとうございます、ギルバート様」
私は優しく微笑みました。
「貴方にそう言っていただけて、この手紙も成仏したと思いますわ」
「いや、成仏などさせん。鍋敷きがお似合いだ」
彼は吐き捨てるように言いました。
「だが、このまま無視を決め込めば、殿下はさらに騒ぎ立てるだろう。……私が一筆書こうか?」
「ギルバート様が?」
「ああ。『現在、ニナリー嬢は原因不明の熱病(領地改革熱)により療養中につき、面会謝絶』とな」
「ふふっ、いい言い訳ですわね」
「それと、『騎士団長として、病人の安静を妨げる行為は看過できない』と付け加えておく。私の署名があれば、殿下も無理強いはできまい」
「頼もしいですわ」
「任せておけ。……貴殿の平和は、私が守る」
彼はそう言って、自分の胸をドンと叩きました。
その仕草が、先ほどの熊の木彫りと重なって見えたのは内緒です。
こうして、アレン王子の手紙は無事に鍋敷きとしての生涯を終え、ギルバート様という最強の盾が、私の前に立ちはだかることになりました。
しかし、王都の混乱は収まるどころか加速し、ついに痺れを切らした「あの女」が動き出すことになります。
そう、アレン王子の今カノ、ミューア男爵令嬢です。
彼女が次に打つ手は、私たちが想像する斜め上の展開でした。
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