竜攘虎搏 Side Dragon

怜悧(サトシ)

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密月陽炎

※93

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 スープで飯を流し込んで、一気に食べ終えた虎王は、食器を片付けて戻ってくると、俺の方をじっと見つめた。
「手足を縛って、動けなくして、ちんこも縛っちゃう」
「なんだか、考えるとすげえ痛そうだぞ?」
 縄で肌が擦れたり、かなり痛いんじゃないかなと思う。 
 …………痛いのはイヤだ。
 ムチでぶたれたりするのもヤダし。
 トール君たちは、そーいうことしてんのかな。
 でも、今日みたく虎王も浣腸したり、そういうマニア的なことをしたいのかな。
「痛くしねえよ、動けなくするだけ。士龍が解こうとして暴れなければ、全然痛くない。ちょっとだけ圧迫されるくらいで、苦しくもない」
 虎王は俺の椅子の後ろに回り腕を巻きつけて、誘うように耳朶にクチュリと舌先を挿し入れてくる。
「ん。…………なあ、ホントに痛くねえのか」
 誘われると好奇心がうずうずと疼き出す。
「優しくするよ。士龍の感じる敏感とこを全部舐めたら、士龍はイキたくなるだろ?でも、縛られてるから出せなくってガマンし続けんだよ」
 耳の中へ濡れた吐息と一緒に囁かれ、あやしい催眠術をかけられてるように、俺の身体からだらりと力が抜ける。
「なあ。いっぱいガマンしたら、士龍はすげえ気持ちよくなれるんだぜ。いままでにないくらい」
「がまんしたら…………。きもちいいのか」
 くちゃくちゃと吸い付く音に、心臓がばくばくして、下半身が熱くなる。
 さっきまで、散々ヤッたってのに呆れるくらい強欲だ。
「ああ、ガマンするだけ、そんだけキモチ良くなれるんだぜ。なあ、想像しちゃった?士龍」
「ん。想像して、ぼっきした」
 素直に答えると、虎王はくつくつと楽しそうに喉で笑い声をあげる。
「じゃあ縛ろうか。少しでも苦しかったらさ、やめるから」
 スエットの上から膨らみを撫でながら、虎王は俺の腰を抱いて立たせると、手品のように鮮やかにスエットと下着を脱がせて全裸に剥いてしまう。
「ちょ、まってくれ、やっぱ、こええよ」
「士龍が怖がるとか、レアで煽られるだけなんだけど」
 学習机の前の肘掛け付きの椅子を引いてくると、俺を座らせる。
 どこだったかなといいながら、虎王はちょっと太めの赤い毛糸をタンスから取りだす。
 縄じゃないことに、なんとなくほっとして吐息をつくと、脚を捉えられ爪先を口に含まれる。
「ん、っ、ちょ、たけお、くすぐったい」
 爪先をぺろぺろ舐められているのに気を取られているうちに、肘掛けに両脚の太腿をひっかけられ、毛糸でくるくると縛り付けられてしまう。
「なあ、痛くねえだろ?毛糸だし強くは巻いてないけど」
 優しく耳元で問われて、フワフワな毛糸が巻きついてるだけなので痛くはない。
「ん、いたく、ない」
 多分逃げようと引っ張ると、痛くなる。
 それを確認して、虎王は胸元から背中に毛糸を通して、荷物のように網目を作りながら身体を縛り付けた。
 そして、最後の仕上げというようにペニスの根元にくるくると毛糸を巻きつけ、可愛らしくリボン結びをする。
「出来上がり、士龍、すごく可愛いよ」
 赤いクモの糸に囚われたように、俺の身体はアナルを晒すような格好で椅子にがんじがらめにされていた。
「っ、ッハ…………ッく……なあ、たけお、たけお、ウソツキ、ギリギリして、ちんこ痛ェよっ」
 恥ずかしい格好だと思うと、ペニスがビキビキに勃起してしまって、ギリギリと毛糸が食い込んでくる。
「士龍がイヤラシイこと考えて、ちんこデカくしてるからだろ?ちょっと我慢すれば、弛むよ」
 虎王は更に煽るように、乳首をこねまわしながら、意地悪く囁き首筋をぴちゃぴちゃと舐める。
「や、いてえよ、たけお、なあ、ちんこほどけ……苦しい」
「士龍、ガマンして。……すごく、キモチよくなれるよ」
 ゆっくりと虎王は大きな掌で太腿を撫で、まだ包帯を巻いた傷跡に手を添え、乳首を唇に含み舌先で転がしてくる。
「ンッ、ハァア、アッ、ムリ、ちんこ、いてえよぉっ、ンッアッ、あ、あ」
 食い込む毛糸がペニスから零れる液体を吸って柔らかさを失い、ぎゅうとめりこんでくる。
「士龍、そのうち痛いのもキモチ良くなるからさ、ちょっとだけ我慢な」
 騙されたと思って顔を歪めて虎王を見返すと、優しい表情で頭を撫でて、ペニスに食い込んでいる毛糸の位置をずらしてくれる。
「少しはラクになったか?…………でも、もっと大きくなったらまた締まっちゃうかもな」
「っ、はっ、ああ、たけお、もっとゆるめて、はぁはぁ」
「縛られただけで、こんなに感じちゃうなんて、やっぱりイジメられるのスキだろ?士龍」
 尻たぶの間を毛糸を通して空気に晒されたアナルが擦れて熱をもって、もう中に入れて欲しくて仕方がない。
「ん、くるし、っはぁ、はぁ、ゆるめ、て」
 必死で哀願すると、虎王はふっと笑って首を横に振る。
「ダ~メ、そのかわりこっち弛めてやるからさ」
 舌をアナルへと這わせて、ちゅっちゅっと唇を押し付けて吸いあげる。
「っひアッ、あっあ、アッ、くふ、ァアッ、イ、クッンッ」
 尖った舌先が前立腺の膨らみに押し当てられて擦られ、グプグプと抜き差しされた。
 身じろぎする度に巻かれた毛糸に乳首を擦られ、熱がたまってしまう。
「ひ、んっ、ぁ、ああ、あ、あ、ッく、あ、あ」
 身体は耐えられずにビクビクと空イキを繰り返し、開いたままの唇から絶え間なく唾液が溢れ出す。
「なあ、痛いのもキモチいいだろ?」
 虎王は、ビキビキのペニスの先端を親指でこねまわして、爪で尿道をひっかく。ピリッとした痛みが脳天に刺さったような感覚を覚え、俺はその刺激でビクビクと精液を飛び散らせた。

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