斬り裂くのは運命と識れ【完全版】

怜悧(サトシ)

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何時間たってもヒートが収まらず、流石に若い桑嶋でも体力が尽きて、注ぎ込んだ精を閉じ込めるかのように統久のアナルに再び張形を押し込んで、電源を入れる。
「あ……ッッう……う……や…ああ、ああああ、ああ」
「これじゃ、流石にアンタも孕むかもな」
 桑嶋は下腹部をゆっくりと撫でて、喘ぎ声しか漏らせなくなった統久の頭を抱え込むように、背後から抱きしめている。
「オレは、孕めって思ってるけど」
 だから掻きだしてやらないんだと耳元で囁くが、統久には聞こえてないように、虚ろな表情のまましゃくりあげるような声を漏らし続けているだけだ。
「……このまま、オレの子供産めよ」
「ン、ァ、ああ……く…ぅう、ァア……ああ、うう」
「普段が憎たらしい感じだからかもしれねえけどな、すげえ可哀想なのが可愛い」
 悪戯をするように、唇に指を這わせてちゅっちゅと統久が吸い付くのを楽しみ、亀頭をくにくにと弄りながら責める。
 尿意に似た感覚があるのか、統久は嫌がるようにもじつきながら首を横に振る。
「……ぃや、あ、あ、も、もれひゃ……う…あっ、う」
「漏らしていいよ、ねえ、アンタのもっと情けない姿見せてよ。なんだか、アルファがオメガに夢中になる気持ちが分かっちまったかもな」
 桑嶋は尿道に爪をくい込ませ、キリキリと強く刺激すると同時に、グイッと奥を張形で突き上げられ、プシャップシャッと透明な飛沫が勢いよく飛び出す。
「イッ……でひゃ、う……ヤら……ッく、あ、あ、あ……」
 びしゃびしゃと液体がとめどなく溢れてしまい、止められず泣くことしかできずにしゃくりあげる。全身が弛緩してビリビリと震えてたまらなくなる。
「約束には早いけど、今すぐアンタをオレのものにしたい」
 桑嶋は、統久の背中を擦っていたが、すっと指先を項の辺りにずらして、切なそうに往復を繰り返す。
 愛なんて言葉を桑嶋自身は信じたことなんてなかったけれど、この男を自分のものにしたいという欲望には嘘はない。可愛くて仕方がないと思える。
 甘く啼いていただけの統久の表情が、何故か頼りなく僅かに翳る。
「……ッ、ッ、あ、あ、ヤだ……」
 誰でもいいと言っていたはずの統久に拒まれて、桑嶋は目を見開いて、身体を震わせる男の顔を覗きこんだ。
  まだ快感に酔ったままのような濡れた目は、それでも一生懸命に桑嶋を見返す。
「なんで?」
 何故かと問われれば、視線がさまようように揺れる。
    ヒートの苦しみがなくなることは、抑制剤が効かない統久にとっては、甘いだけではない誘惑である。
 喉から手がでるくらいの申し出ではあれど、拒む理由なのまったくないのだ。
「……ッ……あ、あ、ああ……だって……。おれ……を、すきだって……きいて、ねえ……」
 統久自身、そんなことは子供を産むだけなんだし、どうでもいいはずだとずっと思ってきたことだった。
  だけど、セルジュは誰でもいいとは思っていないから。だから、あの時誰でもいいと言った俺を問いつめた。だから、誰でもいいわけじゃないと……聞かないと、嫌いな俺を同情で番にするわけにはいかない。
 それに俺は……俺が本当に愛しているのは、違う男だから。それを、告げないといけない。
 桑嶋は、急に発せられた統久の必死な言葉に驚いたような表情で見返す。
 強すぎる快感の波の中で、なんとか流されないように目を必死で目を見開く統久の顔を眺めると項にそっと唇をあてて、昨夜つけた痕を吸い上げる。
「オレは、アンタのことが好きだよ。……大丈夫」
 桑嶋はズルッと胎内から張形が引き抜くと、背後から抱かれたまま脚を腕に絡めて開かせ、とろとろと注がれた体液があふれ出す。
「……好きだよ。だからオレのメスになれよ、統久」
 名を呼ばれ腰を抱えられ屹立した肉にぐぶりと貫かれて、思わず統久は頷くと、まるで麻薬を打たれたかのように、ぐにゃりと視界がゆらいで身体中が歓喜するような感覚に吼える。
 体の重みに深々と抉りあげられ、下腹部が熱をもったようにうねり始める。
 桑嶋には、統久を救いたい気持ちも大きかったが、それよりも何よりもおこの男を自分のものにしたいという欲望が勝っていた。
「ッあ、ああ……ッく、ッメスに……してッ、かんで、ああ、かんでッ……くれッ」
 心から好きだと思われて繋がれる相手なんて、この世にはいないと決めてた。愛されることなどないと。、決まっていると思い込んでいた。
「ああ、噛ませろよ……アンタはオレのモノだ」
 脚を開かれたまま、腰を掴まれて追い詰められるようにガツガツと揺らされて悲鳴をあげたところで、項を舐められガリッと犬歯をたてられる感覚に統久は絶頂する。
「ヒッ、あァあああ……ァあああ」
 頭の中心から背筋まで突き抜ける感覚と、全身を侵食していく感覚に、統久は捕食されたように痙攣を繰り返し、意識を闇へと奪われた。
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