竜攘虎搏 Side Tiger

怜悧(サトシ)

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ベッドまで体を支えてやり、眞壁の体を誘導するように仰向けに押し倒して、両脚を拡げさせて、買ってきたアナル用のバイブレーションをつぷっと中に埋め込んだ。
 眞壁はオレに許可されたとおりに、自分のペニスをくちゅくちゅと音をたてて扱き始めている。
「ッ……ふ、ッああ、ひも、ちい。こん、なッ、おかひいッ」
「ケツとちんぽ一緒に弄るの最高だろ。だいぶコッチも拡がってすけべな音たててるぜ」
 バイブは電源を入れると回転しながら震えるもので、大きさは短くて奥まで届かない。
 眞壁にしてみれば欲しいところへの刺激がなくて、ずっとじらされているようなのだろう。身をよじらせて必死で脚を横に広げて奥へと誘おうとしている。
「ああう……ッああ、っふンンっ、ああ、もっとッ、さっきみたく……ッおくッ、おぐッううう」
「欲張りだな……。なあ、眞壁さん、イヤらしすぎ。このまま簡単にメスになっちまうんじゃないの」
 必死でペニスを扱いているが、アナルの奥への快感なしにイケないのか腰を捩ってしゃくり上げ始める。
「ひッ、いぎた、いのにッ、ぐう、ッふ……ッああ、や……なか、おくっ……おぐ、ッもお、いじって……ッ、ぐりぐりして」
 ぐちゅぐちゅと音をたてて浅いところばかりを刺激され、眞壁はもう限界なのか、涎まみれの唇に欲望をのぼせて必死で懇願する。
「なんだよ。おまんこでキモチ良くなりたいのかよ。やらしいな、もうちっと自分の立場わきまえておねだりしてみてよ」
 オレは優しく聞こえるように耳元でささやいて、ぐしゃぐしゃになった眞壁の顔を覗き込んだ。
「ッく、ああっ、もぉ、おぐッ、おくッ、ほしいっ、おねがい」
  脚を拡げて自らねだらせて、それがクスリのせいでも強要されたからでもないと、その事実をその体に刻みこみたかった。
 プライドも全部壊して砕いて、体から支配するということはそういうことだ。
「そうだな、アンタのおまんこも入口ぱくぱくさせてる。正直ですけべなおまんこだな。その上の口も素直になってよ、ねえ、ホントはどうしてほしいの」
 最後の仕上げは、自分からして欲しいと言わせればいい。
「ッああ、うう……うう、あ、ああ、おまんこの、おく……ぐりぐりって、おちんぽ、でッ、ぐりぐりして……くれ」
「昨日のおちんぽが忘れられないのかよ……やらしいな。アンタが欲しくて仕方がないっていうなら、してあげるぜ」
 恩着せがましい言葉を耳に吹き込んで、バイブをずるっと引っこ抜いて、堅く猛った肉竿をぽっかり空いた穴の中にゆっくりと埋没させていく。
「ッ――ああッ、くう、うううンンンッ、あああ、あついのッはいって、くるッ」
 一気に押し込みたいのを我慢して腰を支えて、結合部が見えるようにちんぐり返しの体勢にもちこむと、血が巡るくらいのペースで見せつけるように肉を埋め込んでいく。
「ほら、おちんぽがアンタの中に埋まってくの分かるだろ」
 自分が誰のモノになっているのか、彼に自覚させたかった。
「ッああ、ひっ、あああッああああ、くるッ、ああッ、おちんぽ、ああ、おく、おぐ、くりゅうッ、ああああああッ」
 ずんと奥を先端で叩いたと同時に、びゅくびゅくっと白濁した液体が飛び出して、眞壁の整った顔をびしゃびしゃに汚した。
「ところてんでセルフ顔射とか、マジかよ」
 ビクンビクンと痙攣を繰り返す体に構わず、オレは眞壁の弱い奥の肉壁を容赦なく叩いて刺激する。
「ッああっ、アアッ――ッああ、ひ、ッうううン、いっでる、いっでるッがら、ッあああッぐ、ひ、ッくああ、あ」
 悲鳴のような声は過ぎる快感に声をあげないと耐えきれないからだろう。ぎゅうぎゅうに収縮してオレの欲肉を締め付ける壁が心地よくて何度も往復させる。
「おちんぽが出たり入ったりしてるの、ほら、見えるだろ。こいつでアンタのおまんこはキモチよくなってるんだぜ」
 ずるっずるっと肉を擦りながら、オレが性欲発散のために体を使っているということを自覚させる。それが、気持ちが良い行為だということも、この体に染みこませなくてはならない。
「ンンンッ……あああ、ッああ、ああっひ、ひもち、いいッ、お、おひんぽ、おぐ、ひもち、ああッああ」
「ほら、中で出すぞ」
 呂律が回らなくなって、精液でぐちゃぐちゃの顔をゆがめて必死で内側の力を込めて肉にしがみつくのが可愛くて、オレはその背中に腕を回して抱きしめる。
「ッくうう、ああっああ、ああふう、ううう」
「ッ、イク……アンタを孕ませてやる」
 孕むわけなどないのに、そんな言葉を告げて弱い箇所へと狙いを定めて熱を吐き出す。
「――ッああ……ああ……あ、あった、かい、ああ、ああ、あああっああ、ッいくッ、ああ、イク……」
 ぶるぶると震えた眞壁は、体を痙攣させていたが精液は出さずにドライで達していたようだ。
「ン?おちんぽみるく中出しされて、メスイキしたのかよ。ああ……ホント、やらしいな」
「ああ……ふ、あ……あ、おなか、あったか、い……」
 夢心地のように吐き出された言葉に、ローションと精液で膨れた下腹部をオレはそっと撫でて、真っ赤に腫れた目元に唇を押し付けた。
「……ん……はあ……」
 とろんとした表情のままの眞壁が、オレの掌をじっと眺めて頬を緩めて目を伏せた。
「ん……あかちゃん、できちゃいそう……」
 眞壁の言葉にオレは呆気にとられて、腹を撫でる手をとめた。
そりゃ孕めと言ったのはオレだ。
だけど眞壁が何を考えてそんなことを口にしたのか分からず、どう答えたものかと悩んだ末、できるもんかよと吐き捨てることしかできなかった。
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