20 / 53
第二十話:決着の三秒と夜明けの誓い
しおりを挟む
絶体絶命。
まさに、その言葉がぴったりの状況だった。
背後からは、息を吹き返した追手の群れ。
目の前には、幹部クラスの実力者たちが、殺意に満ちた魔力を放っている。
「さて、どうしたものか」
俺の隣で、セレスティーナ様が鉄パイプを構え直し、覚悟を決めたように息を呑んだ。
その横顔を見て、俺は仕方なく、心の中でため息をついた。
(これ以上、こいつを危険な目に合わせるわけにはいかないか)
貸し借りの清算は、まだ終わっていないのだ。
ここで死なれては、寝覚めが悪い。
「セレスティーナ様」
俺は、静かに彼女に語りかけた。
「何ですの?」
「俺から、絶対に離れるな。
そして、何が起きても驚くな。
――三分だ。
三分で、こいつらを全て片付ける」
「さん……ぷん……?」
彼女が呆気に取られているのを尻目に、俺はゆっくりと腰の剣を抜き放った。
そして、これまで自分に課していた、いくつかの枷を外す。
「まずは、少し静かにしてもらおうか。
――《静寂領域(サイレント・フィールド)》」
俺が指を鳴らすと、俺たちを中心とした一定の空間から、全ての音が消え去った。
敵の怒号も、魔法の詠唱も、足音さえも。
突然の無音の世界に、敵の連携が、明らかに乱れる。
「なっ!?
声が……!」
「狼狽えるな!
構わず撃て!」
リーダー格の男――ゲルド、とでも呼んでおこうか。
彼が身振り手振りで指示を出し、魔法の雨が俺たちに降り注ぐ。
だが、その攻撃は、俺の前には届かない。
「――《空間湾曲(ディストーション)》」
俺の周囲の空間が、陽炎のようにわずかに歪む。
飛んでくる魔法は全て、その歪みに沿って軌道を変え、あらぬ方向へと逸れていく。
俺が使ったのは、ヴァインベルク家の書庫の奥で眠っていた、ごく一部の人間しか知らない、古い古い空間干渉系の魔法だ。
「馬鹿な……!?
魔法が、当たらないだと!?」
「貴様、一体どんな魔法を……!」
敵が驚愕に目を見開く中、俺は地面を蹴った。
目標は、後方から迫っていた、雑魚の群れ。
彼らを放置したままでは、セレスティーナ様が危ない。
俺は風の魔法で自らを加速させ、一瞬でその集団に突っ込むと、剣の柄や鞘を巧みに使い、急所だけを的確に打撃していく。
殺さない。
ただ、意識を刈り取り、戦闘不能にする。
その作業は、一分もかからずに終了した。
「……信じられない」
その光景を目の当たりにしたセレスティーナ様は、ただ、そう呟くことしかできなかった。
俺が知る、どんな魔法体系にも属さない、異次元の戦い方。
彼女の騎士としての、そして貴族としての常識が、ガラガラと音を立てて崩れていくのが分かった。
それでも、彼女はただ守られているだけではなかった。
俺が前方の敵に集中できるよう、俺の作り出した静寂領域の、わずかな死角を埋めるように、光の矢を放って後方の警戒を続けてくれている。
完璧なサポートだった。
「さて、と。
残るは、お前たちだけだ」
俺は、呆然と立ち尽くすゲルドたち、五人の幹部に向き直った。
「貴様のような規格外の存在こそ、我らが『大導師』様が目指す『古き理』を乱す元凶!
ここで、消えろぉっ!」
ゲルドが叫び、最強の魔法を放つ。
周囲の瓦礫や汚水を巻き込みながら、全てを圧し潰す、黒い重力の塊。
「相手にとって、不足はない」
俺は、その絶大な攻撃に対し、初めて正面からぶつかることにした。
剣を正眼に構え、自らの魔力の全てを、その一点に収束させていく。
「――終わりだ」
俺の一閃は、まるで夜空を切り裂く流星のように、空間を走った。
それは、もはや単なる剣技ではない。
魔力でもない。
あらゆる理そのものを断ち切る、俺だけの「理」。
俺の剣撃は、黒い重力の塊を、まるでバターでも切るかのように両断し、そのままゲルドの体を薙いでいた。
「……馬鹿な……。
我らの、理想が……こんな……子供、ごときに……」
ゲルドは、信じられないという言葉を最後に、その場に崩れ落ちた。
残りの幹部たちは、リーダーが一撃で沈んだのを見て、完全に戦意を喪失し、蜘蛛の子を散らすように逃げていった。
静寂が、戻る。
俺は剣を鞘に収め、セレスティーティーナ様に向き直った。
「行くぞ。
もう、追手は来ない」
俺たちは、ようやく地上へと続く梯子を上り始めた。
マンホールの蓋を開けると、そこには、夜明け前の、美しい薄紫色の空が広がっていた。
生きて、地上に戻ってきたのだ。
ボロボロになった俺とセレスティーナ様は、しばし、その夜明けの空を見上げていた。
やがて、彼女は俺の方へと向き直ると、騎士としての、最も丁寧な礼をした。
その紫の瞳は、どこまでも真剣だった。
「……改めて、礼を言いますわ。
アレン・フォン・ヴァインベルク。
私の、命の恩人」
初めて、彼女は俺の名を呼んだ。
そして、深々と、その頭を下げた。
「やめてください、面倒だ。
それに、貸しは返してもらった。
それだけですよ」
俺がぶっきらぼうに答えると、彼女は顔を上げ、凛とした笑みを浮かべた。
「いいえ、これは貸しではありませんわ。
誓いです。
このセレスティーナ・フォン・リヒトフェルト、我が命と、騎士の誇りの全てにかけて、あなたにこの御恩を報いることを、ここに誓います」
それは、俺にとって、最悪の誓いだった。
これ以上ないくらい、面倒事に巻き込まれる未来を約束されたようなものだ。
「……本気で、勘弁してくれ」
俺が頭を抱えた、その時。
遠くから、こちらに向かってくる、大勢の足音と、松明の明かりが見えた。
聞き覚えのある、兄さんの声も混じっている。
どうやら、ようやく騎士団が、この場所にたどり着いたらしい。
俺は、昇り始めた太陽を見つめながら、心の底から、深いため息をついた。
新たな、そして、さらに面倒な日常が、もう、始まってしまっていた
まさに、その言葉がぴったりの状況だった。
背後からは、息を吹き返した追手の群れ。
目の前には、幹部クラスの実力者たちが、殺意に満ちた魔力を放っている。
「さて、どうしたものか」
俺の隣で、セレスティーナ様が鉄パイプを構え直し、覚悟を決めたように息を呑んだ。
その横顔を見て、俺は仕方なく、心の中でため息をついた。
(これ以上、こいつを危険な目に合わせるわけにはいかないか)
貸し借りの清算は、まだ終わっていないのだ。
ここで死なれては、寝覚めが悪い。
「セレスティーナ様」
俺は、静かに彼女に語りかけた。
「何ですの?」
「俺から、絶対に離れるな。
そして、何が起きても驚くな。
――三分だ。
三分で、こいつらを全て片付ける」
「さん……ぷん……?」
彼女が呆気に取られているのを尻目に、俺はゆっくりと腰の剣を抜き放った。
そして、これまで自分に課していた、いくつかの枷を外す。
「まずは、少し静かにしてもらおうか。
――《静寂領域(サイレント・フィールド)》」
俺が指を鳴らすと、俺たちを中心とした一定の空間から、全ての音が消え去った。
敵の怒号も、魔法の詠唱も、足音さえも。
突然の無音の世界に、敵の連携が、明らかに乱れる。
「なっ!?
声が……!」
「狼狽えるな!
構わず撃て!」
リーダー格の男――ゲルド、とでも呼んでおこうか。
彼が身振り手振りで指示を出し、魔法の雨が俺たちに降り注ぐ。
だが、その攻撃は、俺の前には届かない。
「――《空間湾曲(ディストーション)》」
俺の周囲の空間が、陽炎のようにわずかに歪む。
飛んでくる魔法は全て、その歪みに沿って軌道を変え、あらぬ方向へと逸れていく。
俺が使ったのは、ヴァインベルク家の書庫の奥で眠っていた、ごく一部の人間しか知らない、古い古い空間干渉系の魔法だ。
「馬鹿な……!?
魔法が、当たらないだと!?」
「貴様、一体どんな魔法を……!」
敵が驚愕に目を見開く中、俺は地面を蹴った。
目標は、後方から迫っていた、雑魚の群れ。
彼らを放置したままでは、セレスティーナ様が危ない。
俺は風の魔法で自らを加速させ、一瞬でその集団に突っ込むと、剣の柄や鞘を巧みに使い、急所だけを的確に打撃していく。
殺さない。
ただ、意識を刈り取り、戦闘不能にする。
その作業は、一分もかからずに終了した。
「……信じられない」
その光景を目の当たりにしたセレスティーナ様は、ただ、そう呟くことしかできなかった。
俺が知る、どんな魔法体系にも属さない、異次元の戦い方。
彼女の騎士としての、そして貴族としての常識が、ガラガラと音を立てて崩れていくのが分かった。
それでも、彼女はただ守られているだけではなかった。
俺が前方の敵に集中できるよう、俺の作り出した静寂領域の、わずかな死角を埋めるように、光の矢を放って後方の警戒を続けてくれている。
完璧なサポートだった。
「さて、と。
残るは、お前たちだけだ」
俺は、呆然と立ち尽くすゲルドたち、五人の幹部に向き直った。
「貴様のような規格外の存在こそ、我らが『大導師』様が目指す『古き理』を乱す元凶!
ここで、消えろぉっ!」
ゲルドが叫び、最強の魔法を放つ。
周囲の瓦礫や汚水を巻き込みながら、全てを圧し潰す、黒い重力の塊。
「相手にとって、不足はない」
俺は、その絶大な攻撃に対し、初めて正面からぶつかることにした。
剣を正眼に構え、自らの魔力の全てを、その一点に収束させていく。
「――終わりだ」
俺の一閃は、まるで夜空を切り裂く流星のように、空間を走った。
それは、もはや単なる剣技ではない。
魔力でもない。
あらゆる理そのものを断ち切る、俺だけの「理」。
俺の剣撃は、黒い重力の塊を、まるでバターでも切るかのように両断し、そのままゲルドの体を薙いでいた。
「……馬鹿な……。
我らの、理想が……こんな……子供、ごときに……」
ゲルドは、信じられないという言葉を最後に、その場に崩れ落ちた。
残りの幹部たちは、リーダーが一撃で沈んだのを見て、完全に戦意を喪失し、蜘蛛の子を散らすように逃げていった。
静寂が、戻る。
俺は剣を鞘に収め、セレスティーティーナ様に向き直った。
「行くぞ。
もう、追手は来ない」
俺たちは、ようやく地上へと続く梯子を上り始めた。
マンホールの蓋を開けると、そこには、夜明け前の、美しい薄紫色の空が広がっていた。
生きて、地上に戻ってきたのだ。
ボロボロになった俺とセレスティーナ様は、しばし、その夜明けの空を見上げていた。
やがて、彼女は俺の方へと向き直ると、騎士としての、最も丁寧な礼をした。
その紫の瞳は、どこまでも真剣だった。
「……改めて、礼を言いますわ。
アレン・フォン・ヴァインベルク。
私の、命の恩人」
初めて、彼女は俺の名を呼んだ。
そして、深々と、その頭を下げた。
「やめてください、面倒だ。
それに、貸しは返してもらった。
それだけですよ」
俺がぶっきらぼうに答えると、彼女は顔を上げ、凛とした笑みを浮かべた。
「いいえ、これは貸しではありませんわ。
誓いです。
このセレスティーナ・フォン・リヒトフェルト、我が命と、騎士の誇りの全てにかけて、あなたにこの御恩を報いることを、ここに誓います」
それは、俺にとって、最悪の誓いだった。
これ以上ないくらい、面倒事に巻き込まれる未来を約束されたようなものだ。
「……本気で、勘弁してくれ」
俺が頭を抱えた、その時。
遠くから、こちらに向かってくる、大勢の足音と、松明の明かりが見えた。
聞き覚えのある、兄さんの声も混じっている。
どうやら、ようやく騎士団が、この場所にたどり着いたらしい。
俺は、昇り始めた太陽を見つめながら、心の底から、深いため息をついた。
新たな、そして、さらに面倒な日常が、もう、始まってしまっていた
12
あなたにおすすめの小説
「お前の代わりはいる」と追放された俺の【万物鑑定】は、実は世界の真実を見抜く【真理の瞳】でした。最高の仲間と辺境で理想郷を創ります
黒崎隼人
ファンタジー
「お前の代わりはいくらでもいる。もう用済みだ」――勇者パーティーで【万物鑑定】のスキルを持つリアムは、戦闘に役立たないという理由で装備も金もすべて奪われ追放された。
しかし仲間たちは知らなかった。彼のスキルが、物の価値から人の秘めたる才能、土地の未来までも見通す超絶チート能力【真理の瞳】であったことを。
絶望の淵で己の力の真価に気づいたリアムは、辺境の寂れた街で再起を決意する。気弱なヒーラー、臆病な獣人の射手……世間から「無能」の烙印を押された者たちに眠る才能の原石を次々と見出し、最高の仲間たちと共にギルド「方舟(アーク)」を設立。彼らが輝ける理想郷をその手で創り上げていく。
一方、有能な鑑定士を失った元パーティーは急速に凋落の一途を辿り……。
これは不遇職と蔑まれた一人の男が最高の仲間と出会い、世界で一番幸福な場所を創り上げる、爽快な逆転成り上がりファンタジー!
追放された荷物持ち、【分解】と【再構築】で万物創造師になる~今更戻ってこいと言われてももう遅い~
黒崎隼人
ファンタジー
勇者パーティーから「足手まとい」と捨てられた荷物持ちのベルク。しかし、彼が持つ外れスキル【分解】と【再構築】は、万物を意のままに創り変える「神の御業」だった!
覚醒した彼は、虐げられていた聖女ルナを救い、辺境で悠々自適なスローライフを開始する。壊れた伝説の剣を直し、ゴミから最強装備を量産し、やがて彼は世界を救う英雄へ。
一方、彼を捨てた勇者たちは没落の一途を辿り……。
最強の職人が送る、痛快な大逆転&ざまぁファンタジー!
追放された俺のスキル【整理整頓】が覚醒!もふもふフェンリルと訳あり令嬢と辺境で最強ギルドはじめます
黒崎隼人
ファンタジー
「お前の【整理整頓】なんてゴミスキル、もういらない」――勇者パーティーの雑用係だったカイは、ダンジョンの最深部で無一文で追放された。死を覚悟したその時、彼のスキルは真の能力に覚醒する。鑑定、無限収納、状態異常回復、スキル強化……森羅万象を“整理”するその力は、まさに規格外の万能チートだった! 呪われたもふもふ聖獣と、没落寸前の騎士令嬢。心優しき仲間と出会ったカイは、辺境の街で小さなギルド『クローゼット』を立ち上げる。一方、カイという“本当の勇者”を失ったパーティーは崩壊寸前に。これは、地味なスキル一つで世界を“整理整頓”していく、一人の青年の爽快成り上がり英雄譚!
元商社マンの俺、異世界と日本を行き来できるチートをゲットしたので、のんびり貿易商でも始めます~現代の便利グッズは異世界では最強でした~
黒崎隼人
ファンタジー
「もう限界だ……」
過労で商社を辞めた俺、白石悠斗(28)が次に目覚めた場所は、魔物が闊歩する異世界だった!?
絶体絶命のピンチに発現したのは、現代日本と異世界を自由に行き来できる【往還の門】と、なんでも収納できる【次元倉庫】というとんでもないチートスキル!
「これ、最強すぎないか?」
試しにコンビニのレトルトカレーを村人に振る舞えば「神の食べ物!」と崇められ、百均のカッターナイフが高級品として売れる始末。
元商社マンの知識と現代日本の物資を武器に、俺は異世界で商売を始めることを決意する。
食文化、技術、物流――全てが未発達なこの世界で、現代知識は無双の力を発揮する!
辺境の村から成り上がり、やがては世界経済を、そして二つの世界の運命をも動かしていく。
元サラリーマンの、異世界成り上がり交易ファンタジー、ここに開店!
精霊が俺の事を気に入ってくれているらしく過剰に尽くしてくれる!が、周囲には精霊が見えず俺の評価はよろしくない
よっしぃ
ファンタジー
俺には僅かながら魔力がある。この世界で魔力を持った人は少ないからそれだけで貴重な存在のはずなんだが、俺の場合そうじゃないらしい。
魔力があっても普通の魔法が使えない俺。
そんな俺が唯一使える魔法・・・・そんなのねーよ!
因みに俺の周囲には何故か精霊が頻繁にやってくる。
任意の精霊を召還するのは実はスキルなんだが、召喚した精霊をその場に留め使役するには魔力が必要だが、俺にスキルはないぞ。
極稀にスキルを所持している冒険者がいるが、引く手あまたでウラヤマ!
そうそう俺の総魔力量は少なく、精霊が俺の周囲で顕現化しても何かをさせる程の魔力がないから直ぐに姿が消えてしまう。
そんなある日転機が訪れる。
いつもの如く精霊が俺の魔力をねだって頂いちゃう訳だが、大抵俺はその場で気を失う。
昔ひょんな事から助けた精霊が俺の所に現れたんだが、この時俺はたまたまうつ伏せで倒れた。因みに顔面ダイブで鼻血が出たのは内緒だ。
そして当然ながら意識を失ったが、ふと目を覚ますと俺の周囲にはものすごい数の魔石やら素材があって驚いた。
精霊曰く御礼だってさ。
どうやら俺の魔力は非常に良いらしい。美味しいのか効果が高いのかは知らんが、精霊の好みらしい。
何故この日に限って精霊がずっと顕現化しているんだ?
どうやら俺がうつ伏せで地面に倒れたのが良かったらしい。
俺と地脈と繋がって、魔力が無限増殖状態だったようだ。
そしてこれが俺が冒険者として活動する時のスタイルになっていくんだが、理解しがたい体勢での活動に周囲の理解は得られなかった。
そんなある日、1人の女性が俺とパーティーを組みたいとやってきた。
ついでに精霊に彼女が呪われているのが分かったので解呪しておいた。
そんなある日、俺は所属しているパーティーから追放されてしまった。
そりゃあ戦闘中だろうがお構いなしに地面に寝そべってしまうんだから、あいつは一体何をしているんだ!となってしまうのは仕方がないが、これでも貢献していたんだぜ?
何せそうしている間は精霊達が勝手に魔物を仕留め、素材を集めてくれるし、俺の身をしっかり守ってくれているんだが、精霊が視えないメンバーには俺がただ寝ているだけにしか見えないらしい。
因みにダンジョンのボス部屋に1人放り込まれたんだが、俺と先にパーティーを組んでいたエレンは俺を助けにボス部屋へ突入してくれた。
流石にダンジョン中層でも深層のボス部屋、2人ではなあ。
俺はダンジョンの真っただ中に追放された訳だが、くしくも追放直後に俺の何かが変化した。
因みに寝そべっていなくてはいけない理由は顔面と心臓、そして掌を地面にくっつける事で地脈と繋がるらしい。地脈って何だ?
『ミッドナイトマート 〜異世界コンビニ、ただいま営業中〜』
KAORUwithAI
ファンタジー
深夜0時——街角の小さなコンビニ「ミッドナイトマート」は、異世界と繋がる扉を開く。
日中は普通の客でにぎわう店も、深夜を回ると鎧を着た騎士、魔族の姫、ドラゴンの化身、空飛ぶ商人など、“この世界の住人ではない者たち”が静かにレジへと並び始める。
アルバイト店員・斉藤レンは、バイト先が異世界と繋がっていることに戸惑いながらも、今日もレジに立つ。
「袋いりますか?」「ポイントカードお持ちですか?」——そう、それは異世界相手でも変わらない日常業務。
貯まるのは「ミッドナイトポイントカード(通称ナイポ)」。
集まるのは、どこか訳ありで、ちょっと不器用な異世界の住人たち。
そして、商品一つひとつに込められる、ささやかで温かな物語。
これは、世界の境界を越えて心を繋ぐ、コンビニ接客ファンタジー。
今夜は、どんなお客様が来店されるのでしょう?
※異世界食堂や異世界居酒屋「のぶ」とは
似て非なる物として見て下さい
魔力ゼロで出来損ないと追放された俺、前世の物理学知識を魔法代わりに使ったら、天才ドワーフや魔王に懐かれて最強になっていた
黒崎隼人
ファンタジー
「お前は我が家の恥だ」――。
名門貴族の三男アレンは、魔力を持たずに生まれたというだけで家族に虐げられ、18歳の誕生日にすべてを奪われ追放された。
絶望の中、彼が死の淵で思い出したのは、物理学者として生きた前世の記憶。そして覚醒したのは、魔法とは全く異なる、世界の理そのものを操る力――【概念置換(コンセプト・シフト)】。
運動エネルギーの法則【E = 1/2mv²】で、小石は音速の弾丸と化す。
熱力学第二法則で、敵軍は絶対零度の世界に沈む。
そして、相対性理論【E = mc²】は、神をも打ち砕く一撃となる。
これは、魔力ゼロの少年が、科学という名の「本当の魔法」で理不尽な運命を覆し、心優しき仲間たちと共に、偽りの正義に支配された世界の真実を解き明かす物語。
「君の信じる常識は、本当に正しいのか?」
知的好奇心が、あなたの胸を熱くする。新時代のサイエンス・ファンタジーが、今、幕を開ける。
A級パーティから追放された俺はギルド職員になって安定した生活を手に入れる
国光
ファンタジー
A級パーティの裏方として全てを支えてきたリオン・アルディス。しかし、リーダーで幼馴染のカイルに「お荷物」として追放されてしまう。失意の中で再会したギルド受付嬢・エリナ・ランフォードに導かれ、リオンはギルド職員として新たな道を歩み始める。
持ち前の数字感覚と管理能力で次々と問題を解決し、ギルド内で頭角を現していくリオン。一方、彼を失った元パーティは内部崩壊の道を辿っていく――。
これは、支えることに誇りを持った男が、自らの価値を証明し、安定した未来を掴み取る物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる