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第11話
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「こんにちは、グレンさん。それにレイネさんとネミリさんも」
冒険者協会に入ると、キャスティが笑顔で迎えてくれた。
建物の中に冒険者はおらず、グランツがのんびりとお茶を飲んでいる。
時間帯的に、みんな冒険へ出かけているようだ。
「グランツ、解体を頼みたいんだけど」
「任せとけ。今回は何だ?」
「インフェルノモル」
「……何て?」
「インフェルノモルの解体を頼みたい」
「おいおい、さすがに冗談が過ぎるぜ。インフェルノモルがどのレベルのモンスターか、さすがにお前だって知ってるだろ?」
「まあそう言わずに。解体場で見せる」
グランツを伴って解体場に向かう。
全体がどことなく生臭いのは致し方ないことだろう。
俺はインフェルノモルが十分に乗る台の上で立ち止まった。
「ネミリ、出してくれ」
「りょーかい」
ネミリが右手の肉球からインフェルノモルを出す。
突然現れた巨体に、グランツは目を丸くした。
「マジかよ……。間違いなくインフェルノモルだ……」
「だから言っただろ。正真正銘、俺らが協力して倒したインフェルノモルだ」
「すげえ……。グレン、いったいお前さんはどうしちまったんだ?」
「ようやく理想の相方を見つけたってだけだよ」
グランツがレイネとネミリの方に視線を送る。
2人はふふんっと胸を張ってみせた。
「解体に関しては任しとけ。ただこいつは図体がでかいから、少し処置に時間がかかるぜ」
「分かってる。ホールの方で待ってるよ」
俺はレイネとネミリを連れて解体場を出る。
そしてホールの一席に腰を下ろした。
ネミリが机の上にぐだっと体を伸ばし、小さな声で呟く。
「グレン……」
「眠いのか?今は寝ててもいいぞ」
「違う。お腹空いた」
「なるほど。確かに朝食以来、何も食べてないもんな」
俺は硬貨をいくらか取り出し、ネミリの手の上に載せた。
「レイネと行って好きなもの買ってきていいぞ。俺の分もよろしく」
「わーい!行ってきまーす」
「行ってまいります」
2人並んで仲良く出て行く猫耳少女たち。
1人になった俺の横に、すすっとキャスティがやってくる。
「あの2人、何者なんですか?」
「俺の召喚獣で相方」
「いや、それは腕の印とか見れば分かりますけど。グレンさんのデバフを受けても動けるってことですよね?」
「そういうことだな。俺もびっくりした」
「うーん。彼女たちのデバフなしの攻撃って、きっとものすごいんでしょうね」
「どうやら平原が1個滅びるレベルらしいぞ。とても危なくてやらせられないけどな」
「は、ははは……。グレンさんのデバフの力からして、本当にあり得そうで怖い……」
「ま、俺には彼女たちが必要だし、彼女たちが戦うにも俺が必要ってことだ」
「まさに理想のパートナーですね」
「だな」
「あ、すみません。失礼します」
キャスティは窓口に戻り、建物に入ってきた冒険者の相手をする。
再び1人になった俺は、ダンジョンに挑戦するいつかの自分たちの姿をぼんやりと想像するのだった。
冒険者協会に入ると、キャスティが笑顔で迎えてくれた。
建物の中に冒険者はおらず、グランツがのんびりとお茶を飲んでいる。
時間帯的に、みんな冒険へ出かけているようだ。
「グランツ、解体を頼みたいんだけど」
「任せとけ。今回は何だ?」
「インフェルノモル」
「……何て?」
「インフェルノモルの解体を頼みたい」
「おいおい、さすがに冗談が過ぎるぜ。インフェルノモルがどのレベルのモンスターか、さすがにお前だって知ってるだろ?」
「まあそう言わずに。解体場で見せる」
グランツを伴って解体場に向かう。
全体がどことなく生臭いのは致し方ないことだろう。
俺はインフェルノモルが十分に乗る台の上で立ち止まった。
「ネミリ、出してくれ」
「りょーかい」
ネミリが右手の肉球からインフェルノモルを出す。
突然現れた巨体に、グランツは目を丸くした。
「マジかよ……。間違いなくインフェルノモルだ……」
「だから言っただろ。正真正銘、俺らが協力して倒したインフェルノモルだ」
「すげえ……。グレン、いったいお前さんはどうしちまったんだ?」
「ようやく理想の相方を見つけたってだけだよ」
グランツがレイネとネミリの方に視線を送る。
2人はふふんっと胸を張ってみせた。
「解体に関しては任しとけ。ただこいつは図体がでかいから、少し処置に時間がかかるぜ」
「分かってる。ホールの方で待ってるよ」
俺はレイネとネミリを連れて解体場を出る。
そしてホールの一席に腰を下ろした。
ネミリが机の上にぐだっと体を伸ばし、小さな声で呟く。
「グレン……」
「眠いのか?今は寝ててもいいぞ」
「違う。お腹空いた」
「なるほど。確かに朝食以来、何も食べてないもんな」
俺は硬貨をいくらか取り出し、ネミリの手の上に載せた。
「レイネと行って好きなもの買ってきていいぞ。俺の分もよろしく」
「わーい!行ってきまーす」
「行ってまいります」
2人並んで仲良く出て行く猫耳少女たち。
1人になった俺の横に、すすっとキャスティがやってくる。
「あの2人、何者なんですか?」
「俺の召喚獣で相方」
「いや、それは腕の印とか見れば分かりますけど。グレンさんのデバフを受けても動けるってことですよね?」
「そういうことだな。俺もびっくりした」
「うーん。彼女たちのデバフなしの攻撃って、きっとものすごいんでしょうね」
「どうやら平原が1個滅びるレベルらしいぞ。とても危なくてやらせられないけどな」
「は、ははは……。グレンさんのデバフの力からして、本当にあり得そうで怖い……」
「ま、俺には彼女たちが必要だし、彼女たちが戦うにも俺が必要ってことだ」
「まさに理想のパートナーですね」
「だな」
「あ、すみません。失礼します」
キャスティは窓口に戻り、建物に入ってきた冒険者の相手をする。
再び1人になった俺は、ダンジョンに挑戦するいつかの自分たちの姿をぼんやりと想像するのだった。
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