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次の町 モリッツ
ところかわって
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フェルグスと男性が二人であれこれ話している少し前。マック率いる冒険者ギルド『冒険心』は全員で掃除に当たっていた。
「流石に四人もいると捗るわね」
「あっという間だね」
掃除に関してはあっという間に完了した。しかし永らく使っていなかったキッチン関係は尽く老朽化しており、元々の古さも相まって使用に堪えない状態に近かった。
「しかしキッチンは修理が必要か・・・応急修理くらいなら私でもできるけどなぁ」
竈は罅割れており火をつける前に鍋に水を張ったら崩れそう。これは私の錬金術でなんとでもなるし、時間をかけるなら粘土とかで塞いで乾燥させる手もある。でもマックさん達に見られるのを考えると錬金術を使うのはちょっとまずいか。そうなると三日では無理だ。予想外というより見通しが甘かった。
「前までは食堂を引退した婆さんが居て手伝いがてら軽い飯を作ってくれてたんだが・・・この有様で給金も払えなくなっちまってな」
「うーん、管理者がいないと古い建物はこんなものよねぇ」
ガタが来そうなのをだましだまし使っていた痕跡があちこちにある。竈にも罅割れを塞いだ粘土やどべの後が残っている。それらはまだそれぞれの機能を果たしているので罅割れはそこからさらに増えたということになる。
「とりあえず大工さん呼ぶか・・・でもそんなお金がそもそもないんだっけ・・・」
業務に使うような大型の竈は御覧の有様。奥の方に住み込みで働く設計がされているのか個人で使うような小さな竈もあり、そちらなら使用には耐えそうである。
「小さな業務から始めるしかないか・・・もしくは借金だけど」
「流石に貸してくれるようなトコはもうないな、今の有様を見れば夜逃げの資金を渡すようなもんだ」
「そうだよね・・・」
確認でもいれなきゃ人すらいるかどうかわからない状態のこのギルドでわざわざお金を貸してくれる人なんている訳もなし。とりあえず中に入ってもらえればわかるくらい綺麗にはなったけどね。
「とりあえず軽食でも作り始めて・・・そこからボチボチ業務を始めるか・・・」
素材はジェイナのもってるお肉とおじさんのお宿から持ってきた調味料があるから持ち出しで料理はできる。まずは当初の計画通り酒場だけでも再開させて資金を稼がないと。
「もしくは私が薬師として・・・いっそここら辺を軽食屋兼診療所とかにしちゃうか」
あれこれと考えてみると傷薬や疲労回復薬、骨折や打撲・打ち身などの治療や置き薬などを私がやって資金を稼いだ方が手っ取り早いかもしれない。
「薬草の納品クエストを募集して・・・物々交換でポーションとか膏薬を売りに出すか」
そうなると早速広場で募集して・・・そういえばジェイナは動物の解体とかができるんだっけ?
「ジェイナは獲物の解体とかできる?」
「得意、三十分で牛五頭はバラバラにできる」
達人レベルだ。心配するまでもなかった。そうなると二人で手分けしてお金を稼ぎ、それを元手に商売を始める感じが一番手堅いだろうか。私は薬問屋、ジェイナは精肉店ってところかしらね。
「三日後にはおじさんが情報を持って私達と合流してくれる、それまでに私達は手に職つけるわ」
「すまねえ、自分でやりてえんだがガラの悪い連中が建物を壊そうとしやがるからオチオチ留守にもできねえんだ」
「災難ね、そいつらがおじさんに出くわさない事を祈るわ。どうなるか想像つくし」
「違いねえ、二度と固い物が食えなくなる」
あの拳骨を殴るつもりで振り回したら樫の木だって粉砕しそうだし。顎や奥歯くらい容易いでしょうねぇ。先生の技術を持ってすれば治せないこともないけどそんなつまらない事する奴の治療なんてしたくないし。
昼下がり、昼食を前に私達は大まかな今後の予定を決定することにした。
「とりあえず私達は近辺をぶらついてみる。件のギルドにはおじさんがいるだろうから近づかないでおくけど薬問屋と精肉店に心当たりはある?」
「なんだ、肉の香草焼きでもつくるのか?香味用の薬草も売ってるからなぁ」
「それもいいけどまずは開店資金をためなきゃでしょ?冒険者の人達が来た時にクエストを発注して、それでクエスト達成の報酬を用意しなきゃ商売として成り立たないんだから」
「なんだ、そういうことか・・・それなら大通りに面したところに何件かあったはずだ。精肉に関しては近頃猟師が需要を満たそうと躍起になってるのに害獣退治が重なって未解体の動物がどの店も山盛りのはずだぜ」
俺たちのとこで請け負えればよかったんだがなぁ。とマックさんは言う。そう言えばギルドでは魔物の解体とかもやっててそれを贔屓にしてくれるお店とかに卸したり、自前の酒場で提供したりしてたんだっけ。
いずれギルドの業務が復活した暁にそこらへんも自給自足できたらいいのになぁ。
「流石に四人もいると捗るわね」
「あっという間だね」
掃除に関してはあっという間に完了した。しかし永らく使っていなかったキッチン関係は尽く老朽化しており、元々の古さも相まって使用に堪えない状態に近かった。
「しかしキッチンは修理が必要か・・・応急修理くらいなら私でもできるけどなぁ」
竈は罅割れており火をつける前に鍋に水を張ったら崩れそう。これは私の錬金術でなんとでもなるし、時間をかけるなら粘土とかで塞いで乾燥させる手もある。でもマックさん達に見られるのを考えると錬金術を使うのはちょっとまずいか。そうなると三日では無理だ。予想外というより見通しが甘かった。
「前までは食堂を引退した婆さんが居て手伝いがてら軽い飯を作ってくれてたんだが・・・この有様で給金も払えなくなっちまってな」
「うーん、管理者がいないと古い建物はこんなものよねぇ」
ガタが来そうなのをだましだまし使っていた痕跡があちこちにある。竈にも罅割れを塞いだ粘土やどべの後が残っている。それらはまだそれぞれの機能を果たしているので罅割れはそこからさらに増えたということになる。
「とりあえず大工さん呼ぶか・・・でもそんなお金がそもそもないんだっけ・・・」
業務に使うような大型の竈は御覧の有様。奥の方に住み込みで働く設計がされているのか個人で使うような小さな竈もあり、そちらなら使用には耐えそうである。
「小さな業務から始めるしかないか・・・もしくは借金だけど」
「流石に貸してくれるようなトコはもうないな、今の有様を見れば夜逃げの資金を渡すようなもんだ」
「そうだよね・・・」
確認でもいれなきゃ人すらいるかどうかわからない状態のこのギルドでわざわざお金を貸してくれる人なんている訳もなし。とりあえず中に入ってもらえればわかるくらい綺麗にはなったけどね。
「とりあえず軽食でも作り始めて・・・そこからボチボチ業務を始めるか・・・」
素材はジェイナのもってるお肉とおじさんのお宿から持ってきた調味料があるから持ち出しで料理はできる。まずは当初の計画通り酒場だけでも再開させて資金を稼がないと。
「もしくは私が薬師として・・・いっそここら辺を軽食屋兼診療所とかにしちゃうか」
あれこれと考えてみると傷薬や疲労回復薬、骨折や打撲・打ち身などの治療や置き薬などを私がやって資金を稼いだ方が手っ取り早いかもしれない。
「薬草の納品クエストを募集して・・・物々交換でポーションとか膏薬を売りに出すか」
そうなると早速広場で募集して・・・そういえばジェイナは動物の解体とかができるんだっけ?
「ジェイナは獲物の解体とかできる?」
「得意、三十分で牛五頭はバラバラにできる」
達人レベルだ。心配するまでもなかった。そうなると二人で手分けしてお金を稼ぎ、それを元手に商売を始める感じが一番手堅いだろうか。私は薬問屋、ジェイナは精肉店ってところかしらね。
「三日後にはおじさんが情報を持って私達と合流してくれる、それまでに私達は手に職つけるわ」
「すまねえ、自分でやりてえんだがガラの悪い連中が建物を壊そうとしやがるからオチオチ留守にもできねえんだ」
「災難ね、そいつらがおじさんに出くわさない事を祈るわ。どうなるか想像つくし」
「違いねえ、二度と固い物が食えなくなる」
あの拳骨を殴るつもりで振り回したら樫の木だって粉砕しそうだし。顎や奥歯くらい容易いでしょうねぇ。先生の技術を持ってすれば治せないこともないけどそんなつまらない事する奴の治療なんてしたくないし。
昼下がり、昼食を前に私達は大まかな今後の予定を決定することにした。
「とりあえず私達は近辺をぶらついてみる。件のギルドにはおじさんがいるだろうから近づかないでおくけど薬問屋と精肉店に心当たりはある?」
「なんだ、肉の香草焼きでもつくるのか?香味用の薬草も売ってるからなぁ」
「それもいいけどまずは開店資金をためなきゃでしょ?冒険者の人達が来た時にクエストを発注して、それでクエスト達成の報酬を用意しなきゃ商売として成り立たないんだから」
「なんだ、そういうことか・・・それなら大通りに面したところに何件かあったはずだ。精肉に関しては近頃猟師が需要を満たそうと躍起になってるのに害獣退治が重なって未解体の動物がどの店も山盛りのはずだぜ」
俺たちのとこで請け負えればよかったんだがなぁ。とマックさんは言う。そう言えばギルドでは魔物の解体とかもやっててそれを贔屓にしてくれるお店とかに卸したり、自前の酒場で提供したりしてたんだっけ。
いずれギルドの業務が復活した暁にそこらへんも自給自足できたらいいのになぁ。
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