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プロローグ
変身!
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「うぐぅ・・・げほっ!」
「若旦那!橋が見えてきやしたぜ!」
心配するムジークに手を上げて大丈夫だと伝えるとどうにか体勢を立て直して馬にしがみついた。軽いめまいが断続的に襲ってくる。そんな俺を励ますようにムジークが叫ぶ。
普段ならいざ知らず今だけはムジークの大声に助けられている。今誰かの声を聞かなかったら意識が飛んでいきそうだ。
声をかけられるたびになんとか手綱を握りなおし、ふら付くからだを叱咤して橋を目標に川べりを走っていく。
「ぐっ・・・皆は橋を渡っているか?」
「ええ、あとは俺達だけでさあ!」
朦朧とする意識のなかどうにか馬を操り、橋の半ばまで馬を進める。
「奴らは振り切れたか?」
「ええ、途中から諦めたのか追いかけてこなくなりやした。」
その言葉にすこしばかり安堵するがその時にふと目に映った状況に俺は背中に氷を入れられたような悪寒が走った。
小ぶりとはいえ朝から雨が降り続く状態にも関わらず川の水が干上がったように少なくなり、普段は決して見ることができない川底が覗いていたのだ。
「これは・・・!」
俺が顔を青ざめさせるのと同時に地響きが起こる。忌まわしいあの災害がこんなときに限って現われたのだ。
「鉄砲水だ!」
地響きに馬が驚き、俺を振り落とした。 体をしたたかに打ち付けて悶絶しているとあろうことかムジークは馬を下りて俺に駆け寄ってきたのだ。
「若旦那!」
「ゴホッ!ゲハッ!・・・ばか!早く逃げろ!」
上流からはもうすでに濁流が目視できるところまで迫っている。このままではマズイ・・・。
「アンタを置いていけますか!」
「この・・・大バカ野郎!」
俺は渾身の力を篭めて自分の右手に風の魔法を篭める。そしてムジークの体に手を添えると思いっきりムジークを橋の対岸まで吹き飛ばした。
「ぐぇっ!」
対岸でムジークが此方に聞こえるほどの呻き声を出した。これでヤツは助かるだろう・・・。
「ああ・・・こいつはやべえな、おっかねえな」
首だけで上流を見渡すと橋を砕かんばかりの濁流が俺に迫っていた。
「若旦那ぁぁぁぁぁぁ!」
ムジークがそう叫んだ気がしたがそれに前後して濁流が俺の体を飲み込んでいった。
ここは何処だ?
薄暗い空間で俺は漂う様に意識を取り戻した。
「おお、死んでしまうとは情けない。」
どこかで聞いたことのある声だ。
「まあ、死んではおらんがのう。」
思い出したぞ。あの時のご老人、神様か・・・。
「うむ、お前さんの様子を見ていたのだが・・・見事に人間なら死んでいるところじゃったぞ。」
人間なら・・・?どういうことだ?
「お前さんに約束したじゃろう、強靭な体を与えると。」
ああ、だけどあれだけの濁流から逃れる術なんてないだろう?
気持ちはありがたいが・・・。
「心配するな、お前さんに与えた体はそんな簡単には死にはせん。ただし、制御するのに大変な苦労を要するだろうがのう。」
疑問は尽きないが神様からのお墨付きがあるならどうとでもなるのだろう。そう思いつつもどこか不安に感じていると神様は名残惜しそうに言った。
「そろそろお前さんと会話できるのも御終いじゃの・・・よいか、お前さんの体は強靭だが同時に強い精神が必要とされるぞ。ゆめゆめ力に飲まれぬようにのう」
神様がそういうと俺の意識は再び闇に呑まれていく。とりあえず死んでいないみたいだから良かった・・・。ゆっくりと目を閉じ、俺は眠るように意識を手放した。
「・・・」
気がつくと俺は鬱蒼と茂る森と川のせせらぎをBGMにまどろんでいた。
頭を振って意識を覚醒させると・・・。
俺の手が爬虫類を思わせる鉤爪の手になっている。
「ウワァ?!」
驚いて声を上げると鳥達が一斉に飛び立ち、木々が俺の上げた声に怯えるようにざわめいた。よく見るとすべての風景が小さく見える・・・。
いや、これは小さく見えるんじゃない・・・小さくなっている、というより俺がでかいのか?!
足元に視線を落としてみると足も爬虫類を思わせる強靭な足に、背中には翼が生えている。首が長いからか背中のほうにも満遍なく視界を確保できる。
「コレッテ・・・オレ、ドラゴンニナッタノカ?!」
この世界ではドラゴンは等しく信仰の対象である。なぜなら創造神を産み落とした原始の神こそがドラゴンであると言い伝えられており、精霊信仰などとも親和性が高いことから遍く宗教で主神かその生みの親とされている。
「スゲエ・・・デモコレジャ家ニカエレナイ・・・。」
砂粒に混じってしまいそうなほど小さなペーパーナイフを拾い上げ、俺は寂しく一人呟いた。
「セメテ人間サイズニナレレバ・・・。」
そう思いながら体のサイズをイメージすると、それに伴い体は小さく小さくなっていく。
「オオ、コレハ!」
体を徐々に制御し、体のサイズを調整していくとようやく人間に近いサイズに成れた。しかし、その代償としてお日様が10回は昇ったと思う。
「次ハ・・・人間ニ・・・ナル。」
鏡で見た自分を想像し、体の形をイメージする。
「うぐぐ・・・おぉ!出来た!」
案外簡単に変身が出来た。他の顔になろうとするとすぐに正体が現われてしまうので自分の体になるのが精一杯だ。
「さて、人間戻れたんだからさっさと帰宅、ス、ルカァァァァアァアアアア!」
意識を緩めるとまたもやドラゴンの姿に戻ってしまった。
「訓練アルノミカ・・・。」
一体何時になったら俺は故郷にかえれるのだろうか・・・。
「マア、スグニナレルダロウ・・・。」
なんの根拠もなくそう信じて訓練を再開するも、故郷の土を再び踏んだのは何年も先のことになるのだった。
「若旦那!橋が見えてきやしたぜ!」
心配するムジークに手を上げて大丈夫だと伝えるとどうにか体勢を立て直して馬にしがみついた。軽いめまいが断続的に襲ってくる。そんな俺を励ますようにムジークが叫ぶ。
普段ならいざ知らず今だけはムジークの大声に助けられている。今誰かの声を聞かなかったら意識が飛んでいきそうだ。
声をかけられるたびになんとか手綱を握りなおし、ふら付くからだを叱咤して橋を目標に川べりを走っていく。
「ぐっ・・・皆は橋を渡っているか?」
「ええ、あとは俺達だけでさあ!」
朦朧とする意識のなかどうにか馬を操り、橋の半ばまで馬を進める。
「奴らは振り切れたか?」
「ええ、途中から諦めたのか追いかけてこなくなりやした。」
その言葉にすこしばかり安堵するがその時にふと目に映った状況に俺は背中に氷を入れられたような悪寒が走った。
小ぶりとはいえ朝から雨が降り続く状態にも関わらず川の水が干上がったように少なくなり、普段は決して見ることができない川底が覗いていたのだ。
「これは・・・!」
俺が顔を青ざめさせるのと同時に地響きが起こる。忌まわしいあの災害がこんなときに限って現われたのだ。
「鉄砲水だ!」
地響きに馬が驚き、俺を振り落とした。 体をしたたかに打ち付けて悶絶しているとあろうことかムジークは馬を下りて俺に駆け寄ってきたのだ。
「若旦那!」
「ゴホッ!ゲハッ!・・・ばか!早く逃げろ!」
上流からはもうすでに濁流が目視できるところまで迫っている。このままではマズイ・・・。
「アンタを置いていけますか!」
「この・・・大バカ野郎!」
俺は渾身の力を篭めて自分の右手に風の魔法を篭める。そしてムジークの体に手を添えると思いっきりムジークを橋の対岸まで吹き飛ばした。
「ぐぇっ!」
対岸でムジークが此方に聞こえるほどの呻き声を出した。これでヤツは助かるだろう・・・。
「ああ・・・こいつはやべえな、おっかねえな」
首だけで上流を見渡すと橋を砕かんばかりの濁流が俺に迫っていた。
「若旦那ぁぁぁぁぁぁ!」
ムジークがそう叫んだ気がしたがそれに前後して濁流が俺の体を飲み込んでいった。
ここは何処だ?
薄暗い空間で俺は漂う様に意識を取り戻した。
「おお、死んでしまうとは情けない。」
どこかで聞いたことのある声だ。
「まあ、死んではおらんがのう。」
思い出したぞ。あの時のご老人、神様か・・・。
「うむ、お前さんの様子を見ていたのだが・・・見事に人間なら死んでいるところじゃったぞ。」
人間なら・・・?どういうことだ?
「お前さんに約束したじゃろう、強靭な体を与えると。」
ああ、だけどあれだけの濁流から逃れる術なんてないだろう?
気持ちはありがたいが・・・。
「心配するな、お前さんに与えた体はそんな簡単には死にはせん。ただし、制御するのに大変な苦労を要するだろうがのう。」
疑問は尽きないが神様からのお墨付きがあるならどうとでもなるのだろう。そう思いつつもどこか不安に感じていると神様は名残惜しそうに言った。
「そろそろお前さんと会話できるのも御終いじゃの・・・よいか、お前さんの体は強靭だが同時に強い精神が必要とされるぞ。ゆめゆめ力に飲まれぬようにのう」
神様がそういうと俺の意識は再び闇に呑まれていく。とりあえず死んでいないみたいだから良かった・・・。ゆっくりと目を閉じ、俺は眠るように意識を手放した。
「・・・」
気がつくと俺は鬱蒼と茂る森と川のせせらぎをBGMにまどろんでいた。
頭を振って意識を覚醒させると・・・。
俺の手が爬虫類を思わせる鉤爪の手になっている。
「ウワァ?!」
驚いて声を上げると鳥達が一斉に飛び立ち、木々が俺の上げた声に怯えるようにざわめいた。よく見るとすべての風景が小さく見える・・・。
いや、これは小さく見えるんじゃない・・・小さくなっている、というより俺がでかいのか?!
足元に視線を落としてみると足も爬虫類を思わせる強靭な足に、背中には翼が生えている。首が長いからか背中のほうにも満遍なく視界を確保できる。
「コレッテ・・・オレ、ドラゴンニナッタノカ?!」
この世界ではドラゴンは等しく信仰の対象である。なぜなら創造神を産み落とした原始の神こそがドラゴンであると言い伝えられており、精霊信仰などとも親和性が高いことから遍く宗教で主神かその生みの親とされている。
「スゲエ・・・デモコレジャ家ニカエレナイ・・・。」
砂粒に混じってしまいそうなほど小さなペーパーナイフを拾い上げ、俺は寂しく一人呟いた。
「セメテ人間サイズニナレレバ・・・。」
そう思いながら体のサイズをイメージすると、それに伴い体は小さく小さくなっていく。
「オオ、コレハ!」
体を徐々に制御し、体のサイズを調整していくとようやく人間に近いサイズに成れた。しかし、その代償としてお日様が10回は昇ったと思う。
「次ハ・・・人間ニ・・・ナル。」
鏡で見た自分を想像し、体の形をイメージする。
「うぐぐ・・・おぉ!出来た!」
案外簡単に変身が出来た。他の顔になろうとするとすぐに正体が現われてしまうので自分の体になるのが精一杯だ。
「さて、人間戻れたんだからさっさと帰宅、ス、ルカァァァァアァアアアア!」
意識を緩めるとまたもやドラゴンの姿に戻ってしまった。
「訓練アルノミカ・・・。」
一体何時になったら俺は故郷にかえれるのだろうか・・・。
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