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第24話:お見合いなんて認めない(その4)(完結)

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その後二人で少し公園内を歩く。
夜の月明かりだけが彼らを照らしていた。

「取り敢えずこれで、お見合いは白紙ですかね?」
「・・・さすがに向こうも、亭主候補にグーパンくらわすような女とは
結婚したくないでしょうしね」
「でもカッコよかったですよ、あのすさまじいパンチは。僕はそう思いました。」
「それ褒めてるの?」
「もちろん」と圭太が笑う。
「ありがとう・・・まあ、私もちょっと頭に血が上りすぎちゃったけど。」
葵が苦笑いしながら言う。
「とはいえど・・・あなたには大変な目に合わせちゃったわね・・・
女の子なら『犬にかまれたと思って』とでもいうところなんだけど」
「まぁ実害らしい実害はないんで・・・葵さんには逆に助けられちゃいましたね。」

しばらく歩いてると公園内の休憩小屋にたどり着いた。
申し訳程度の壁と屋根に中には座る場所しかないので鍵もかかっていない。
どちらが言い出すこともなく、二人はそこで休んでいた。
中には月光が差し込んでいた。

おもむろに葵が口付けをしてきた。
「・・・・・!」
圭太は驚いた顔をしたがすぐに受け入れた。
そのまま押し倒され、舌を入れられ唾液を吸われる。
唇が離れる。
葵は上気した顔で圭太を見つめる。
その瞳は潤み、妖艶な表情を浮かべている。
「葵・・・さん?」
「ねぇ・・・今からここで・・・する?」
さらりと言ってのける。
「え?!いやそれはまずいんじゃ・・・ここ外ですよ・・・一応」
「あら、以前『心行くまでボクを襲ってください』っていってたのに。」
「それは・・・あの時の勢いというか・・・その!」
過去の自分の発言を掘り出されて少々戸惑う。
すると葵は圭太の耳元に口を近づけてささやく。
吐息が耳にくすぐったくてゾクッとする。
そして圭太にしか聞こえない声でつぶやいた。
「いいの。私がいいっていうからいいの」ちょっと照れ気味に言ってくる。
その言葉を聞いた瞬間、圭太の理性が飛びそうになる。
「で、でも・・・」
なおも抵抗しようとする圭太に葵はキスをする。
再び二人の唇が重なる。今度は先ほどより激しく。
お互いの息が荒くなる。
「もう我慢できない・・・」葵は圭太の肩に爪を立てる。
痛くはない。ただ強く求める気持ちだけが伝わる。
圭太は抵抗をやめ、葵の背中に手を回す。
「んっ・・・」と葵が声を上げる。
圭太の手は葵の胸へと伸びる。
服の上からもわかるくらい大きく、柔らかかった。
さらに手を動かす。
「あっ・・・ふぅ・・・」
葵が甘い声を出す。
「ボタン・・・外して」
圭太は言われるままにボタンを外す。
シャツの下からはブラジャーが現れた。
白いレースをあしらった清楚なデザインだ。
しかしカップ部分は大きく盛り上がっており、 その下には豊満な乳房があることがわかる。
(僕の形だけのとは違うよな・・・やっぱ)
「・・・触る?」
「じゃあ・・・遠慮なく」
圭太は恐る恐る両手を伸ばし、指先で触れる。
柔らかい感触が伝わってくる。
「んっ・・・」
葵が反応する。
「はぁ・・はぁ・・・」
呼吸がだんだんと荒くなり、頬も紅潮していく。
その様子を見ながら圭太はブラの中へ手を突っ込み、 直接彼女の胸に触れていく。
手に収まりきれないほどのボリュームがあった。
(相変わらず大きくて柔らかい・・・)
「はぁ・・・はぁ・・・」
葵の口からは熱い吐息が漏れる。
圭太はついその大きな胸に顔をうずめてしまう。
「あ、ちょっ・・・」
葵が驚きの声を上げる。
圭太はそのまま葵の胸を堪能する。
「あ・・・」葵が柔らかい声を出す。
乳首を舌で転がしたせいだ。
「あん・・・あぁ・・・」
「ここ弱いんですね」
「ばか・・・」
圭太はさらに強く吸い付く。
「ああぁぁぁ!!」
葵の体がビクンと跳ね上がる。
そのまま何度もしゃぶる。こうしているとなぜか安心する。
「ちょっと、いい加減にしてよ・・・」
怒られてしまった。
「ごめんなさい・・・」
「もう、仕方のない子ね・・・」

葵はそう言いながらもどこか嬉しそうだ。
「そろそろいいかしら?」
葵は自分のスカートをめくると、そこには黒いショーツが見えた。
「うわぁ・・・」思わず声が出る。
「何よ、その反応。」
「いや、なんか意外で・・・」
「どういういう意味かしら?」
「いや、もっと高校生っぽい下着つけてるかと思ってたから・・・」
「私だって来年は大学生よ!」
(あ、拗ねた。かわいい。)
葵がショーツを下ろすと、そこは相変わらず無毛だった。
秘所は綺麗なピンク色をしており、愛液で濡れていた。
そこから発せられる匂いに圭太は興奮してしまう。
「ちょっと・・・そんなに見ないでよ。初めてでもないのに。」
「そういわれても・・・」つい凝視してしまう。
圭太の方もそろそろ限界が近くなってきた。スカートの中の下着をするりと下ろす。
そこは葵と同じく無毛状態である。「相変わらずそんななのね。」と葵がいう。
「恥ずかしいですよ・・・僕だって。」
「いいじゃない別に。私は嫌いじゃないけど?その方が可愛いし」
「ありがとうございます・・・」(って褒められてるのかなこれ・・・)
ちょっと気恥しくもあったせいか、「じゃあ、入れますよ・・・」
と照れ隠しのように言ってしまう。
そして葵の中に挿入していく。中は熱くぬかるんでいた。
ゆっくりと腰を動かし始める。
(気持ちいい・・・)
膣内は締りが良く、すぐにでも果ててしまいそうになる。
だが、まだ我慢できるレベルだ。
「どうですか・・・?」
「うん、大丈夫・・・」
「動きますね・・・」
圭太は少しずつ早く動かせるようになっていく。
「んっ・・・はぁ・・・」
葵が甘い声を上げ始める。敏感な部分がこすれているのを感じているようだ。
お互いに無毛なのでいつもより結合部分の密着感が強い。
「あぁ・・・はぁ、はぁ・・・」
静寂の中、感じるのはお互いの声と、鼓動音。
今この世界には自分たち二人しかいないかと錯覚しそうになる。

葵の呼吸が激しくなる。
「はぁ・・・はぁ・・・」
圭太の息遣いも激しくなってくる。
(やばい・・・もうイキそうだ)
「はぁ・・・んっ・・・」
圭太の動きに合わせて葵が喘ぐ。
(あ、だめだこれイクッ!!)
その瞬間、圭太は達してしまった。
葵も少し遅れてイッたようで、体を震わせながら圭太を抱き締めてくる。
お互いにそのままで呼吸を整えている。
「あーあ、先にイカされちゃった」
葵がおどけた口調でいう。
「すいません・・・」
「謝ることなんてないわ。それに私も一緒だったんだもの」
葵は優しく微笑んでくれる。

もうお互い終バスも閉店時間も迫ってるんだけど、
まだもう少しこのままでいたい。
そんな二人を月が照らしていた。

***
あの波乱の日から数日が過ぎた。
やはりというか当然というか見合いの話は白紙なった。
向こうから是非に断らせてくれという内容で。
「やっぱりあのパンチが効いたんですかね。」
葵に聞いてみたが、 彼女はただ笑ってごまかすだけだった。
「あと母が怒り狂ったってのもあるわね・・・
いくら兄が離れたからからと今更私を利用しようとする父に
嫌気がさしたんですって。
父に付き従うだけの人生にも疑問を持って、
離婚をちらつかせたら、父があっさり引き下がったそうよ・・・」
「あぁ、そうなんですか。それは良かったですね。」
「えぇ、これで私も自分の人生を歩めると思うと本当に嬉しいわ。」
そう言って葵は満面の笑みを浮かべた。
「ま子どもの人生親が勝手に決めちゃうとか今どきありえないもんね」
と沙由美も言う。
そんなことを部室で語り合ってるとき、ドアを開ける人物がいた。

藤乃であった。
「ふーちゃんさん!」
「ふふふ、お礼言いに来ちゃった。
圭ちゃんもお疲れ様。」
こちらもかなり上機嫌である。
「まったくこんなところまで訪ねてきて・・・」葵がため息を吐く。
「でもふーちゃんさんもいろいろと力を貸してくれたら、
そんな不愛想にしなくてもいいじゃないですか?」
圭太がそういうと、葵はさらに呆れたように。
「それとこれとは話が別よ。あなただって学校まで親が尋ねてきたら嫌でしょ!」
「・・・・・え?」

少し間を開けてから藤乃を見た葵が不機嫌そうに言う。
「母よ・・・私の」

「え・・・・・えええええええぇぇ!!!?」
葵以外の二人が驚愕する。どう見たって年齢が合わない。
「し・・・失礼ですが実のお母様で?!」「もちろん」
「さ、更に失礼ですが、一体お幾つでいらっしゃいますか?」
「もう!女性にそんなこと聞かないの!」こっちははぐらかされたようだ。
しかし、葵が母親だとすると、藤乃はかなり若いということになる。
葵の母ということはどう少なく見積もっても30代後半以上だろう。
どう見ても20代後半だ。
「母は昔から実年齢より若く見えるのよ・・・」
「いや、それでも若すぎますって!」
「あら、そうかしら。お世辞でもうれしいわよ。」と藤乃が笑う
「でもなんで最初にお母様だと言わなかったんですか?」
「それは・・・」葵は言葉を詰まらせる。
「だってお母さん扱いされるのっていやじゃない?」
と藤乃が続ける。
「・・・本当に昔からこんな調子なの。
最近になってもっとひどくなったというか。」
葵は呆れかえっている
圭太も沙由美も苦笑いしかできなかった。
藤乃はそんな二人を見てニコニコしている。

「そんなわけでよろしくね!圭ちゃん」
というと藤乃が急に圭太へど抱き着いた。
「ちょっちょっと・・・」
突然の行動に圭太が慌てふためく。
その様子にさらに藤乃が笑顔になる。
「・・・もう好きにしてちょうだい・・・」
葵はそういいつつもちょっと笑っていた。

おわり。
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