AIN-アイン- 失われた記憶と不思議な力

雅ナユタ

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二章

シュウゲキ、衝撃

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「キュキュキュー!」

(ペチペチペチペチッ!)
 

キューちゃんは地図を一度見ただけで記憶している様で迷いなく先導してくれている。

私たちは優しき光手ルミナスで照らしながら小走りでキューちゃんを追っていく。


「前も思ったけど、キュー太郎見かけによらず機敏ではえーよな…アイ、マジであいつなんなんだ?」


「…私もよくわからないわ」


今思えば不思議な力は超能力ギフトということがわかったが、ペンギンキューちゃんに関しては未だによくわからない…

「……ケンタ、てめぇ一番後ろにいっけど、見えてんだろうなぁ?


ケンタ君は私たちの後方で息を切らしながら答えてくる。


「ぜぇ…ぜぇ…は、はい、ちゃんとッスよ……、てか、みんな…早くないスかぁ…ぜぇ…」


「ケンタぁ…おめぇ体力ねぇな~モヤシかぁ?」


「ぜぇ…俺ぇ…ぜぇ…運動とか苦手なんスよ…」


振り返るとケンタ君は目が虚になりながらフラフラした様子でついてきている
…本当にちゃんと見えてるのかな?


「あ、そうだ!テメェの不可侵の目視クレアビジョンで地下全体を見ればもっとわかりやすいんじゃねぇか?」


「…いや…ぜぇ…ぜぇ…俺が安定して透視できるのは初めの対象物から1000ミリ程、それ以上はめっちゃ……集中しないと……見えないッス…」


「んじゃめっちゃ集中すりゃいいじゃん」


「鬼スか!!無茶苦茶ッスよ!!」


「あはは…ケンタ君、無理しないでね?」


「キュ…」


キューちゃんの足が止まった、おそらく印がついた所に着いたのであろう。

そこは変哲もないT字の分かれ道のど真ん中だった。


「お、着いたか、印の数は確かざっと見ただけでも10箇所以上あったな…、ちゃっちゃと集めちまおうぜ!」


「ええ、でも…ここ、なにも無いわ、本当にここであってるのかしら?」


「……あ、お、俺が見てみるッス!」


後ろから遅れて来たケンタ君が息を整えながら前に出てくる。


「……ふぅ、いくッス!不可侵の透過クレアビジョン・ペネトレイト!」


ケンタ君の目つきが鋭くなると同時に少し目が紫色に輝いて見える。
先ほどの全体を見ていた時とは違い、集中して辺りを見渡している様だった。


「あ、あそこの天井裏に歯車パーツがあるッス!」


「あぁ?天井裏ぁ?どうやってとるんだ?」


「えっと、このT字路を右に曲がったすぐ先に天井に穴が空いてるッス、そこをうまく登れば…」


「あ、それなら!」


私はすぐに目の前の突き当たり曲がり天井に空いている穴を見つけると手を伸ばした。


「これなら多分…光手の蜘蛛糸ルミナス・ロープ!」

(シュルルッ!)


私の掛け声ともに手から光の縄が伸び、穴の先に掛かった。



「でかしたアイ!後は任せな!」


ルイさんは光の縄をスイスイと登りあっという間に天井裏に到達した。


、これか?魔引きアトラクター!」


天井裏でガタガタ音が鳴ると、パシッとルイさんが何かを掴んだ音が聞こえた。


「よっと…、ほらこれで二つ目だな!」


天井からひょいと飛び降りてきたルイさんの手には先ほどよりも小さな歯車が握られていた。


「一応確認してみ、アイ」


「…ええ、…間違いないわね、光るわ」


「…ん、そうか、よし!キュー太郎!次の場所よろしく!!」


「キュー!」




その後も私たちはキューちゃんの案内を頼りに壁や天井、棚の中など隠された歯車パーツを探し当て、回収していった。



「キュ!」


「ん?ここで最後だっていいてぇのか?」


「キュキュ!」


「そうか!!サンキューな!キュー太郎!」


「…姉さん、なんでキュー太郎さんと意思疎通とれるんスか?」


「私より理解してるかも…」


「んで、この部屋のどこにあんだ?最後の歯車パーツはよぉ」


「んーっと…お、あのデカい機械の下に転がってるッスね!」


「んじゃ早いとこブン取るか!魔引きアトラクター!」


(ガキーン!)


「おっ?やべぇ何かに引っかかっちまった…、アイ見えるか?」


「ちょっと待ってね…んしょ…」


私はしゃがんで機械を覗き、優しき光手ルミナスで照らすと機械の足にカタカタと引っかかっている歯車パーツを見つけた。


「ルイさーん!このまま引っ張っても無理みたい!場所を変えて引っ張らないと取れないよー」



「そうか、んじゃ……なっ!?」

「うわっ!!」

「キュー⁉︎」


(ドンッ‼︎ドゴーン‼︎)



ドゴーンと鈍い音が部屋に響き渡り辺りに砂埃が勢いよく舞った。


「キャッ!!」


私はそので体勢を崩し、その場で倒れてしまった。


「え…何?…」


「うわぁ!!で、でたぁ!!」


「くそっ!!歯車パーツに気を取られて警戒を怠っちまった!!」


砂埃が晴れるとそこには例のロボットが斧を振り落とした状態で止まっていた。

幸いみんなは上手く避けたようで怪我をしている様子はなかった。


「ひゃっひゃあ~助けて姉さん!!」


「おい!馬鹿!!邪魔だ引っ付くんじゃねぇ!!」


(ドゴッ)

ルイさんはケンタ君を一蹴するとロボットと向き合った。


「…っち、仕方ねぇ、アイ!アタシ達が時間を稼ぐから歯車パーツを回収してくれ!!」


って、もしかして俺もスか!?」


「当たり前だろ!いくぞ!キュー太郎!ケンタ!」


「キュー!‼︎」


「嫌!!嫌ッス!!怖いッス!!嫌~っ!!」



急いで歯車を取らないと!!
焦る気持ちに急かされながらもわたしは手を伸ばす。


「お願い!光手の蜘蛛糸ルミナス・ロープ!」



最後の歯車希望を掴みに私は細い糸を伸ばす

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